野生の群れに馴染めなかった子象、飼育員の膝の上で安心して眠る(タイ)<動画あり>

このほどタイで保護されて人の手によって飼育された子どもの象が、野生に戻されるも群れから拒否されてしまった。再び保護された象は自分を育ててくれた飼育員の膝の上で安心したかのように眠り、その様子を捉えた動画が人々の心を温かくしているようだ。『Mirror』『Metro』などが伝えている。

今年4月4日のこと、タイ北東部のブンカーン県で泥の中で立ち往生していた2歳の雌の象が、野生動物管理官によって保護された。“チャバケウ(Chabakeaw)”と名づけられた子象はその後、5か月ほど人間の飼育下で暮らすこととなった。

そして先月18日、チャバケウを再び野生の象の群れに戻した。飼育員たちの望みはチャバケウがそのまま群れとともに野生で元気に暮らしてもらうことだったが、その2日後の20日にチャバケウを放った場所から1マイル(約1.6キロメートル)ほど離れた場所でひとりぼっちのチャバケウの姿が確認された。

チャバケウは象の群れから拒否されてしまったため、孤独に野生をさまよっていたのだ。チャバケウは再び保護されたがよほど寂しかったのか、育ててくれた男性のもとに歩み寄り、男性の膝の上に頭をそっとのせて安心したようにそのまま眠ってしまった。

先月27日午後に撮影された、この心温まる瞬間を捉えた動画は人々の関心を集めることとなった。動画視聴者からは、このようなコメントがあがっている。

「心が温まる瞬間をありがとう。でも人間と暮らした5か月は野生に戻るには少し長すぎたね。」

「なんて美しい心を持った象なんだ。幸せになって欲しいな。」

「かわいそうに、できることなら私が世話をしたい。」

ちなみに遺伝子学の研究およびデータベースを公開しているウェブサイト『Human Ageing Genomic Resources』によると、アジア象は17歳でやっと成体の大きさに成長するという。したがって2歳のチャバケウは、人間に置き換えるとまだ幼児と同じくらいだと思われる。寂しい思いをした後、飼育員を親のように慕って子供のように甘えるのも当然のことだろう。

また「国際自然保護連合(IUCN)」の「種の保存委員会」の象のスペシャリストであるピシェ・ヌーントゥ氏(Pichet Noonto)は、チャバケウが2歳で野生を離れ人間の飼育下にあったことが群れに拒否された理由だとして次のように述べている。

「チャバケウは5か月間も人間に育てられたため、群れが拒んだのだと思われます。チャバケウ自身も野生の象の行動に適応することが難しかったため、群れは拒否したのでしょう。」

さらに同氏は「チャバケウは今後が決まるまで人間の飼育下で暮らすことになりますが、再び野生の群れに戻すという選択肢は外れることになるかもしれません」と語っている。

画像は『Viral Press 2019年10月1日公開 YouTube「Baby Elephant Sleeps On Carer’s Lap」』のサムネイル

(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

当記事はテックインサイトの提供記事です。

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