雨雲さえも吹き飛ばし水樹奈々が「想い」を込めた歌をマリンスタジアムに熱くお届け!『NANA MIZUKI LIVE EXPRESS 2019』ファイナル公演レポート

SPICE

2019/10/2 20:34


2000年のアーティストデビューから精力的なライブ活動を重ね続け、声優初の東京ドームや甲子園球場での大規模ライブから全国各地やアジア圏を巡るツアーに至るまで、常に熱い歌声とパフォーマンスをファンに届け続けてきた声優アーティスト・水樹奈々。そんな彼女が歌を通して想いを“届ける”“伝える”をテーマに、7月からスタートさせたライブツアー「NANA MIZUKI LIVE EXPRESS 2019」が9月15日(日)・千葉県・ZOZOマリンスタジアム公演にてついにファイナル! ソロライブ通算200回目を飾る記念すべき公演ともなったこのスタジアムライブの熱狂をレポートしていこう。

■水樹奈々は声優界の『天気の子』! 悪天候の不安も蹴散らしライブ開幕!


満員のファンで埋めつくされたライブの舞台となるZOZOマリンスタジアム。オープンエアの球場での開催ながらも、当日午前あたりまでの天気予報ではライブの時間を狙ったかのように雨マークがついていたが、ファンの熱い想いが雨雲を押しのけたのか、時折晴れ間ものぞくまでに空模様は回復し、いよいよライブの幕が開いた。

スクリーンに映し出されたのは、水樹奈々公式キャラクター「ナネット」をモチーフにした「ナネット急便」が、みんなの想いがこもった荷物を出荷していく様子を描くショートムービー。そして配達員に扮した水樹奈々とドライバーのマイケルさんが車に乗り込み、人気ディスクジョッキー・鮎貝健が彼女のライブを特集するラジオ番組をBGMに配達へと出発したところで、曲のイントロと共にチェックのロングカーディガンにパンツルック、そしてがっしりとしたブーツとモノトーンでまとめあげたクールな出で立ちの水樹奈々がステージに登場!


手にした拡声器で集まったファンへゲキを飛ばし、ファンもスタジアムをツアーカラーの赤と青のコンサートライトで染め上げて彼女の叫びに応える。そんなハイテンションから始まった一曲目は、敗北を恐れず未来に向かって突き進む勇気を唄った「WHAT YOU WANT」。そして「届けに来たぜ千葉ー!」の叫びと共に、続けざまに狂おしい愛を激しく唄う「Poison Lily」がスタート。そしてオープニングのシメは「革命デュアリズム」。聴く者に心の革命を焚きつけるエネルギーに溢れたナンバーを、ステージ上の水樹奈々とスタジアムを埋めつくすファンが共に声を重ねて唄い紡ぎ一体感を高めていった。

無骨な階段や鉄骨、そして積み上げられたコンテナなど、物流センターをイメージしたステージを水樹奈々は縦横無尽に駆け回り、左右に設けられたコンテナ型のサブステージからファンの間近で迫力の熱唱を見せるなど、スタートから全力全開の熱量でファンを熱狂させながら、ファイナル公演のオープニングを駆け抜けてみせた。

「遂に、遂に、ここまで来たぜ! ファイナル千葉ー!!」

オープニングの三曲を歌い終え、万雷の声援に嬉しそうに応えながらツアーのラストに辿り着いた喜びを叫んだ水樹奈々。そしてファンだけではなく、ライブ関係者も全員が気になっていた天候が無事に回復したことに「晴れましたー! 声優界の『天気の子』、水樹奈々です!」と応えながら、みんなの祈りが天に通じたおかげだとスタジアムのファンに感謝の気持ちを伝えた。

そして今回のライブでソロライブ通算200回を達成した事へのファンからの祝福や、開場前に行われていたカラオケ大会優勝者へのおめでとうのエールなどを経て、再びライブパートへ。

「みんな絶対ついてきてよ! LIVE EXPRESS 2019、発送です!」
その言葉を合図に始まった4曲目は、ダンサーチーム「team YO-DA」を従えてのポップなダンスナンバー「What cheer?」。笑顔で手を振りながらランウェイを進み、アリーナ中央のステージではteam YO-DAと共に見事なシンクロダンスを決めてスタジアムを沸かせた。そして5曲目「Heartbeat」ではバックバンドチーム「Cherry Boys」もステージ前面に揃って、team YO-DAと共にパフォーマンスを繰り広げる。そして水樹奈々もアリーナ中央から合流して、全員と共に夢を目指して進む勇気をリズミカルに歌い上げた。

ここで水樹奈々が一旦ステージから下がって、ライブ名物のCherry Boys紹介コーナーがスタート。オリジナルナンバーを披露しながら「千葉でダジャレ」「バイオリンで早口言葉」「シンセサイザーで成田空港の飛行機音」など、各メンバーに出されたお題を見事クリア。観客もコンサートライトでスタジアムをまばゆいオレンジに染め上げての大歓声で、彼らの見事なパフォーマンスを讃えた。


再びステージに登場した水樹奈々は、イエローをベースにしたカラフルなワンピース姿に衣替えをして、戦いをテーマにした「REBELLION」「Naked Soldier」をクールかつパワフルに歌い上げると、二回目のMCタイムに。

カワイイ系の衣装ということで、声優ライブのお約束でもある「まわってー」コールに応えて、水樹は効果音付きでステージ上で一回転して新衣装を披露。さらにCherry Boysを呼び込んで共に回転してからのメンバーインタビューや、同日にすぐそばの幕張メッセで開催されていた東京ゲームショウ2019で自分の出演するゲームのイベントがあったので飛び入り参加を目論むも止められたという裏話を披露。さらに自身が出演する『新 サクラ大戦』の話となり、同ゲームの楽曲を担当する田中公平が「Elements Gardenに負けてられないだろ!」と水樹が演じる伯林華撃団・エリスの曲がとても難易度の高いものになったと語り、スタジアムが期待を込めたどよめきに包まれる一幕も。

そして続いては今回のツアーのお楽しみ企画となる「39 EXPRESS」へ。これまでに唄い綴った300曲近いオリジナルナンバーから、30代になってからのライブで一度も唄ったことのないナンバーを各会場で披露するというこの企画。そのラストとして選ばれたのが、デビューアルバム「supersonic girl」に収録された「真冬の観覧車」。クリスマスの夜の観覧車で想いを確かめ合う恋人の気持ちを唄ったバラードナンバーを、ファンも雪降る夜をイメージした青と白のコンサートライトを輝かせながら聴き入った。曲の後のMCでは、クリスマスナンバーということでなかなか唄うタイミングがなかったため、今回が何と18年ぶりの歌唱になったとのこと。そして「しっとりなのはここのみです。みなさん、よろしいでしょうか? よろしいのかー!?」とのハッパと共に再び熱いライブがリスタートした。

ステージにteam YO-DAが登場して始まったナンバーは、自分を信じて生きていこうと伝えるダンサブルな応援歌「New Sensation」。曲のラストは圧倒的な声量の彼女だからできる、いつまでも続くようなロングシャウトで締めくくられ、驚きにも似た歓声がスタジアムに響き渡った。続く「Take a chance」ではteam YO-DA全員と共にエネルギッシュなダンスを披露。そして「みんな一緒に唄ってねー!」の言葉を合図に、サビの「Take a chance One more Chance」にファンも声を合わせて、熱いハーモニーがすっかり陽も落ちたスタジアムの夜空へと響き渡った。そしてステージ中央にCherry Boysの面々も集まり、再びステージから一旦下がる水樹を見送るようにパフォーマンスを決めて、曲を締めくくった。

先ほどのCherry Boysコーナーと同じく、水樹奈々ライブではおなじみのteam YO-DA紹介コーナーがスタート。ピンクのコンサートライトで染め上げられたスタジアムの中で華麗なダンスパフォーマンスを披露し、さらに三人一組になって「成田空港」「鴨川シーワールド」そして会場となった「ZOZOマリンスタジアム」など、千葉の名所をダンスで表現するといった技を見せつけた。そして夏の暑さを思わせる赤のスポーツミックスコーデに身を包んだ水樹奈々がステージ前方に吹き上がる火花と共に再登場。


人生熱く思うがままに突き進もうよと唄うパッション全開なナンバー「SUMMER PIRATES」「HIGH-STEPPER」「Take a shot」をteam YO-DAとの息の合ったダンスパフォーマンスと共に歌い上げていく。特に最後の「Take a shot」は、team YO-DAを従えた水樹が腕を振り上げながら行進し、アリーナ中央では極彩色のライティングを浴びながら、エクササイズ風の妖艶かつリズミカルなダンスパフォーマンスを繰り広げて会場を沸かせた。

一息ついてのMCコーナーでは、プライベートの色々な場所で色々な声優さんに出くわしたり、健康診断のついでに受けた遺伝子検査で判明した意外な事実などの日常トークでスタジアムを笑いに包んだ後に重大発表が。なんと2017年に水樹奈々がミュージカル初挑戦&ダブルキャストでの初主演を務めて話題となったミュージカル『Beautiful』が、2020年11月に帝国劇場での再演が決定! 水樹が演じるのはもちろん、前回同様に主役のキャロル・キング。その朗報を水樹自身とファン全員が万歳三唱で一体となって祝福した。

そんな嬉しいニュースと楽しいトークで盛り上がる中、水樹の「タオルの準備はいいでしょうか?」の言葉と共に14曲目の「PROTECTION」がスタート。


水樹はもちろんteam YO-DAの面々もツアータオルを手にして、心の通じた者同士で明日を生きようと励ます曲を熱唱。ステージと客席の双方で、突き上げたり振り回されたりするタオルが水樹とファンの絆の如くスタジアムを彩る中、Cherry Boysの藤陵によるサックスのソロセッションが夜空に響き渡って曲を締めくくると、いよいよライブもクライマッスを迎えようとしていた。

■スタジアムにコンボイトラックが出現! そして水樹奈々自身も燃え上がる!?


スクリーンには再びナネット急便の配達に勤しむ水樹奈々とマイケルさんの姿が映し出される。楽しげに配達を続ける二人を追って謎の黒服の男達が出現! 車を横転させられて荷物を奪われそうになるも、水樹がスーパーパワーを覚醒させて襲撃者を撃退! さらに配達車のバンを青と赤のファイヤーパターンで彩られたどでかいコンボイトラックへと変身させて、気がついたマイケルさんと共に大事な荷物の配達先であるZOZOマリンスタジアムへと向かっていく……。

そして映像が終わると同時に、ステージには全長18メートルにもおよぶコンボイトラックの本物が走りこんでくる! そしてトラックの上には水樹奈々の姿が!


青と白のカラーリングに和のモチーフなども盛り込んだ、『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズで彼女が演じる風鳴翼を彷彿とさせるドレスをまとった彼女が送るナンバーは、現在放送中の『戦姫絶唱シンフォギアXV』オープニングテーマ主題歌「METANOIA」だ。

激情あふれる戦いの歌を絶唱する水樹に合わせて、ステージには炎の柱が吹き上がり、さらにスクリーンに映し出された水樹自身も炎をまとって燃え上がる! 最新AR技術を駆使してリアルタイムでライブ映像の彼女に炎をまとわせる演出にスタジアムも大歓声でヒートアップ。さらにコンボイ上のステージにCherry Boysのメンバーも上がり、ランウェイ上をコンボイが進んでいく中で『戦姫絶唱シンフォギアAXZ』オープニングテーマ「TESTAMENT」、そして最新のデジタルリリースナンバーで『戦姫絶唱シンフォギアXV』挿入歌「FINAL COMMANDER」と「シンフォギア」シリーズの絶唱三連発に、スタジアムの熱量も最高潮に達していった。


「すごいのでてきちゃいました! デコトラ作っちゃいました! 名付けて“お奈々野郎”!!」
曲の後のMCでは、ツアー最終日に本物のコンボイでステージに登場できたことを嬉しそうに語り、さらにナンバー三連発となった「シンフォギア」シリーズについても「水樹の限界を越える戦い」「自分の中に眠っているものを呼び覚まして成長させてくれる作品」と想いを語ってくれた。

さらに新たなお知らせとして、12月11日(水)に3年ぶり・13枚目となるニューアルバム「CANNONBALL RUNNING」の発売決定が告げられると、再びスタジアム全体が万歳三唱に包まれた。今まで全力で走り続け、これからもさらに走り続けるという思いを込めたタイトルに合わせて「久しぶりのアルバムなので、チャレンジ曲も入れていきたい!」と意気込みを語った。

嬉しい告知に盛り上がった熱量のままに再びライブがスタート。誰にもあるはずの背中の翼で自由に空を進もうという想いを唄った「UNBREAKABLE」の熱唱から、「みんなガンガンアゲていくよー!」のゲキとともに出会いのときめきを唄った「suddenly ~巡り合えて~」、そして「まだまだ飛べますかー!」の言葉と共に始まった「Astrogation」では、まだまだ力がみなぎっているとばかりにステージを縦横無尽に駆け回りながら、ファンの間近へ歌を届けていく。そしてクライマックスには300発の打ち上げ花火が夜空に大輪の花を咲かせ、ここまでライブを盛り上げてくれたファンへの感謝の花束のごとき光景をスタジアムの空に出現させていた。


こうして歌と想いを各地のファンに届けてきた『NANA MIZUKI LIVE EXPRESS 2019』もいよいよフィナーレに。たくさんの「音の届け物」を重ね続け、「お届け物の先にこんなにたくさんの笑顔…私は最高に幸せ者です!」とライブを完走させてくれたファンに感謝の言葉を伝えた。そして故郷の記憶と想いを唄ったラストナンバー「サーチライト」では、ペンライトではなく携帯のライトを輝かせてほしいという水樹の願いにファンも応え、まるでスタジアムが星空となったような煌めく輝きに包まれた。


そんな中で故郷への愛あふれる想いと旅立ちを水樹は優しく歌い紡ぎ、その暖かな想いに包まれるようにライブは幕を閉じた。

■まだまだ届け足りない想いの音! アンコールも熱く弾けて雨雲を押しとどめた!


ラストナンバーを終えてスタジアムがブルーの照明に包み込まれる。そんな中でまだまだ力を残しているファン達は、水樹奈々のイメージカラーでもあるブルーのコンサートライトを振りながら「奈々」コールを送り続ける……そんな想いに応えるように、スタジアムライブ定番のベースボールシャツ型ユニフォームに身を包んだ水樹奈々が再び登場。ナネットさんの着ぐるみが運転するフォークリフト型フロートに乗ってアリーナ外周を周回しながら、今日の出会いの喜びを込めたようなナンバー「No Limit」「十字架のスプレッド」を二曲連続で熱唱。


そしてステージに戻った水樹奈々とファンの間でライブやラジオで定番の挨拶「シャッス!」でのコール&レスポンスから、6月末に放送900回を迎えたラジオ番組『水樹奈々 スマイルギャング』の話題となり、放送1000回を目指して全身全霊でがんばると決意表明。そしてアンコール三曲目となる最新シングル収録の「Born Free」では、サビの「Wow Wow」をファンも手を振りながら水樹と一体となり、力強い大合唱で曲を盛り上げた。

いよいよアンコールもラストナンバーに。声優デビュー22周年&アーティストデビュー19周年を迎えたけれど、まだまだ前半戦が終わったところ。これからもニューアルバムのタイトルのように走り続け、還暦になっても77歳になっても全力で声を届け続けたいと決意表明。さらに最後の嬉しいお知らせとして、2020年3月28日の愛媛を皮切りに全国13会場を回るこれまでで最長のライブツアーが決定したことを報告。しかもファイナルの会場は水樹奈々初となるナゴヤドームということで、スタジアムは溢れる期待のこもった大歓声に包まれた。

そんな喜びの中で始まったナンバー「POWER GATE」は、スタジアムがまばゆいオレンジのペンライトに包まれる中で水樹と共にファンも声を合わせて歌い、エリア・性別・世代別でのコール&レスポンスなど、ステージとスタジアム全体が一つとなってグランドフィナーレを作りあげていく。そして水樹がステージを駆け回りながらファンの声援に応え、ラストは全員でのジャンプ&打ち上げ花火で決めて、最高の盛り上がりで締めくくった。

Cherry Boysやteam YO-DAと共に挨拶を終えた後も一人残った水樹は、ステージの各所を巡って最後まで一緒に駆け抜けてくれたファンに「みんな本当にありがとうございました! 最高だよー!」感謝を伝えた。そして……
水樹「これからも水樹奈々にー!」
ファン「かかってこーい!」
水樹「みんな大好きー!」
の定番のコール&レスポンスでアンコールも熱い盛り上がりで幕を閉じた……かに見えたが、客席からは「もう1回!」の再アンコールが! その熱い声援に応えて「ツアーファイナル、そして記念すべき200公演目ですから、このままでは帰れません!」と再度ステージ上に水樹が登場。

「ここからが始まりです! 次は300公演目を目指して、水樹奈々、爆走します! みんなで永遠の炎を燃やそうぜー!!」と決意のメッセージにスタジアムも盛り上がる。

そして披露された正真正銘のラストナンバーは、水樹奈々の代名詞とも言える「色々な始まりをくれた曲」……「ETERNAL BLAZE」。ステージに炎が吹き上がる中での力強い熱唱に、ファンも残った力を振り絞るような今日最高の盛り上がりで応え、最高の熱量のまま記念すべき200公演目は大団円を迎えた。


「大好きです! また必ず会いましょう!」
そんなラストメッセージと共にライブは終わり、ファンが帰路へと着く最中……あれほど心配されていた雨が、ライブが終わるのを待っていたかのように降り始めた。これもまた19年間熱く走り続けてきた水樹奈々だからこその強運なのかもしれないと思わされ、これから先の活躍も間違いないと確信できる最終公演となった。

取材・文:石黒直樹 写真:キングレコード提供

当記事はSPICEの提供記事です。

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