<ライブレポート>EGG BRAINが自主企画イベント【卵戦争】を東京で初開催 アルバムリリースも発表

Billboard JAPAN

2019/10/2 19:00



EGG BRAINが9月24日に東京・新代田FEVERで自主企画イベント【卵戦争】を開催した。

2019年1月に約3年半ぶりに活動を再開したEGG BRAIN。彼らにとって活動再開後初の自主イベントとなる今回は、COUNTRY YARDを招いての2マンライブとなった。【卵戦争】が東京で開催されるのは史上初。その模様を今回はレポートする。

火曜日にも関わらずソールドアウトとなった本公演は、ライブが始まる前からFEVERには文字通りの熱が満ち溢れていた。300人程度入る規模感のライブハウスだと、音が大きすぎたりこもったりすることが往々にしてあるが、今回のFEVERでは音の大きさは保ちつつもどの音が鳴っているのかがはっきりと認識できる明瞭さを持っていた。そんな中、1発目に出演したCOUNTRY YARDは、しきりに“歌いたい奴は歌えばいいし、聴いていたい奴は聴いていればいい”といった旨の言葉を漏らしていた。この会場だと、思わず聴きたくなる気持ちも生まれやすいだろう。

何を隠そう、COUNTRY YARDのライブは3曲目の「Here I Am」まで、大きな掛け声が起こってはいたものの、ライブがスタートしたばかりということも相まってか、熱を帯びながらもオーディエンスは比較的に静かに聴き入っていたシーンが目立った。それは決して盛り上がっていないというわけではなく、目の前に現れているCOUNTRY YARDが発する音を、まずは浴びてみようといった雰囲気だったと言えばよいだろうか。

「大事なことを言わせてください。EGG BRAINお帰りなさい」とSit(Ba/Vo)はMCでコメントした後、記憶の片隅にあったというEGG BRAINとの出来事を話していたが、そこに余計な感傷さはなかった。そして、ここでもまた、「○○したければすればいいし、○○したくなければしなければいい」という構文が頻発した。彼らは決して強要しない。彼らには“好きにすればいい“という考え方が根付いている。だからこそ、「帰ってきたロックバンドの友達」に対して、ウェルカムの態度を示しながらも彼らは彼らが思うロックバンドとしての態度を優先したのかもしれない。

そして、“好きにすればいい“という雰囲気の中、4曲目「In Your Room」、5曲目「Starry Night」では、オーディエンスの熱が大きくなる。片手を上げて盛り上がっていたオーディエンスは両手を上げるようになった。そして6曲目の「I'm Alright, You're Alright」は、まさしく“好きにすればいい“という今回の公演にふさわしい楽曲であっただろう。Sitが気持ちよく歌っていた姿が印象的であった。

2回目のMCで、「さっき(EGG BRAINのBass&Voである)KUNちゃんが言ってたけど、『また一緒にやろうよ』って言ってくれてるんだよ。だからオレたちからも言わしてください。また一緒にやろうぜ」と、ここでもラフにコメントしたSit。そして、最後に披露した「Orb」で何度も繰り返される「We're still alive.」というシャウトにも近いフレーズ。10年を越えるキャリアを持っているが故の緩急と、ロックバンド然としたスタイルをいつも通り披露し、EGG BRAINにバトンを繋いだ。

EGG BRAINは登場するや否やJOEY(Vo&Gu)が、「東京!【卵戦争】にみなさん、ようこそー!Are you ready? Are you ready?」とオーディエンスを煽り、1曲目から「Start From Scratch」と最大級のテンションからスタート。待ちわびていたかのようにオーディエンスもはちゃめちゃに会場内をダイナミックに動いてそれに応えた。その勢いは3曲目「KILLING IN THE MOSHPIT」まで続いていく。

「HIGHWAY-26」のメロディに身を任せたり、「BITCH」の縦ノリにジャンプしたりと様々な形で盛り上がると、久々にライブで披露することになった「ANOTHER BEAUTIFUL DAY」もドロップ。盛り上がり方はそれぞれだが、盛り上がりそのものはずっと高い位置をキープしながらライブは続いていった。

そんな目に見えるほどの大きさの盛り上がりのなか、今回のライブで唯一違った雰囲気になったのは、「奇跡のような今日という日に捧げます」と紹介して披露した「ALCATRZ」だった。ALCATRZはカリフォルニア州サンフランシスコ湾内にある、かつて連邦刑務所もあったことから監獄島と呼ばれた島の名称である。“Under the FEVER light”と言える中、会話とも思えるようなスタイルで「ALCATRZ」をゆっくりと披露した。それをバネにしてか、「ALCATRZ」同様、歌詞中に星が登場する「STARING AT THE SAME OLD STAR」を披露すると、再び会場内には熱狂が生まれていく。「CALIFORNIA」ではオーディエンスが手を左右に振ると、JOEYは思わず「いいね!」と声を漏らし、KUNも演奏中、口角がより一層上がってきているように見えた。その勢いを加速させたまま、ライブ本編は終盤に向かっていく。

13曲目「VITAMIN」では、加速する盛り上がりに比例して、オーディエンスが会場前方中央へ自然にジリジリと集まっていく。そして次の「MUZIC」でその勢いはピークに達した。オーディエンスは当然のように手拍子や掛け声を湧き起こし、会場前方はもみくちゃの様相であった。それは本編最後に披露した「SEVENTEEN」でも引き継がれる。疾走感ある速いテンポで、会場は一体となって最後の最後まで加速し続け、結果的に最大瞬間風速を記録して本編は終了した。

アンコールということで登場したEGG BRAINのJOEYは、「やってよかったね!」と感慨深くコメントし、続けて、「プレゼントを1つ持ってきました。1月にアルバムが出ます!」と言うと、会場からは割れんばかり歓声が起こった。そして披露したのは、JOEYも「懐かしい曲」とコメントした「METEOR」と「YEAH!YEAH!」。底抜けに明るくアンコールを駆け抜け、【卵戦争】は“戦争”という単語が全く似つかわしくない雰囲気を醸し出し、暖かい拍手で終了した。約3年半ぶりに活動を再開したEGG BRAINが、その3年半でどう変わり、どう変わらなかったのか。それは今後の彼らの作品やライブを見れば明らかになると思うが、少なくとも今回のFEVERのオーディエンスは、圧倒的支持を今のEGG BRAINに示していたように見えた。

Text by Akihiro Ota
Photo by @kawado_photo、かみむら とうま

◎公演情報
【卵戦争】
2019年9月24日(火)
東京・新代田FEVER

<セットリスト>
COUNTRY YARD
1. Don't Worry, We Can Recover
2. I'll Be With You
3. Here I Am
4. In Your Room
5. Starry Night
6. I'm Alright, You're Alright
7. Alternative Hearts
8. Bed
9. Orb

EGG BRAIN
1. Start From Scratch
2. BELIEVE
3. KILLING IN THE MOSHPIT
4. HIGHWAY-26
5. BITCH
6. ANOTHER BEAUTIFUL DAY
7. THE STORIES
8. ALCATRZ
9. STARING AT THE SAME OLD STAR
10. CALIFORNIA
11. What's Inside You?
12. Mr.SUNSHINE
13. VITAMIN
14. MUZIC
15. SEVENTEEN
En1. METEOR
En2. YEAH!YEAH!

当記事はBillboard JAPANの提供記事です。

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