<コラム>杉真理&鈴木茂 BBL公演記念~日本を代表するポップ・マエストロとギタリストの盟友が贈る歴史的ライブへ向けて

Billboard JAPAN

2019/10/1 14:00



日本を代表するポップ・メイカー、杉真理。1980年にソロ・デビューを果たし、およそ40年もの間、世の音楽フリークたちを楽しませ続けてきた。敬愛するビートルズはもちろん、古今東西のポップスを研究して作られた名曲の数々は、いつ聴いてもスタンダードな輝きを保っている。来年のデビュー40周年を記念したビルボードライブ公演が行われるが、鈴木茂を筆頭に日本を代表するミュージシャンが集結。ここでは、ライヴの予習編として、杉真理及びそのライヴに集うメンバーを紹介しておこう。

杉真理は、1954年福岡県生まれ。10代の頃にビートルズに衝撃を受けて音楽を本格的に聴き始め、中学に入るとバンド活動を行う。慶応大学の音楽サークルで結成したバンド「ピープル」が評判を呼び、ヤマハのコンテストに出場するなどこの頃から彼の才能は大きく開花していく。なお、ピープルは竹内まりやが在籍していたことでも知られている。

ピープルは「MARI & REDSTRIPES」と改名し、1977年にデビュー。2枚のアルバムを発表。そして、1980年にはついにソロ・アーティストとして本格的にデビューする。当初から杉真理の類まれなるポップ・センスは大きく注目されていたが、1982年に大滝詠一、佐野元春とともに『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』を制作したことで一気に知名度を上げた。その後、「バカンスはいつも雨」、「いとしのテラ」、「Key Station」などがCMタイアップとなり、シングル、アルバムともにヒットを記録。一躍、日本を代表するポップ・ミュージックのクリエイターとなった。

杉真理の特徴は、自身のソロ以外に多くのユニットでも積極的に活動していることだ。松尾清憲、小室和之、田上正和と結成した「BOX」、松尾清憲、伊豆田洋之などビートルズ・フリークたちが集まった「Piccadilly Circus」の他、村田和人との「ALOHA BROTHERS」や須藤薫とのデュオ名義などでも積極的に作品をリリースした。また、ソングライターとしても数多くの楽曲を提供。竹内まりや、松田聖子、稲垣潤一、ハイ・ファイ・セットなど挙げるときりがないが、最もよく知られているのは石川さゆりがCMで歌った「ウイスキーが、お好きでしょ」だ。この曲は数多くのカヴァー・ヴァージョンが作られ、すっかりスタンダードとなった。

ソロやユニットなどで20枚以上ものオリジナル・アルバムを発表している杉真理だが、2019年2月にはおよそ4年半ぶりとなるソロ・アルバム『Music Life』を発表。マージービートからオールドタイミーなジャズまでを取り入れた楽曲群は見事で、あらためてポップ職人ぶりを見せつけてくれるような痛快な傑作となった。このように、杉真理はデビュー40周年を迎えてもなお、新鮮な音楽を生み出し続けているのだ。

さて、今回のビルボードライブ公演において、ゲスト・ミュージシャンが決定している。それが鈴木茂だ。はっぴいえんどのメンバーとしてデビューして以来、日本を代表するギタリストとしての地位を確立してきた。1975年に発表した『BAND WAGON』を始め、シンガー及びギタリストとして稀有な才能を見せつつも、作曲家、アレンジャー、スタジオ・ミュージシャンとしても数多くの名曲名演に参加。松任谷由実、南佳孝、小坂忠といったJ-POPのレジェンドたちに最も信頼されるギタリストでもある。杉真理とも旧知の仲であり、どのような共演が行われるのかとても楽しみだ。

また、今回はサポート・ミュージシャンも非常に豪華なメンツが揃っている。ピアノの中西康晴は、上田正樹とサウストゥサウスや泉谷しげるバンドのメンバーとしても知られ、井上陽水、中島みゆき、長渕剛といった大物たちに愛される名プレイヤー。ベースの岡沢章は、グループサウンズ時代から活躍するベテランで、渡辺貞夫、山下達郎、吉田美奈子、さだまさしなどジャズからポップスまで様々なジャンルで引っ張りだこである。ドラムスの島村英二は、カントリー・ロックの名バンド、ラストショウなどで活躍した後、吉田拓郎、竹内まりや、チャゲ&飛鳥などジャンルを超えて安定したドラミングに定評がある。キーボードの松本圭司は、今回のメンバーでは最も若手だが、T-SQUAREで活躍した後、ゴスペラーズや中島美嘉といったJ-POPから本格的なジャズ・フュージョンまでオールマイティーに活躍する名手。名前を列記するだけでも、どれだけ豪華なミュージシャンが集っているかがよくわかるだろう。これまでも杉のアルバム・レコーディングにも主要メンバーとして参加もしてきた鈴木、中西、岡沢、島村という面々に松本を加えた今回の布陣が、音源に収録されている以上のサウンドを披露してくれる事に期待したい。

まさにスペシャルな企画である杉真理のライヴだが、これもひとえに40年もの間、真摯に音楽と向き合い、クオリティの高いポップ・ミュージックを作り上げてきたからこその内容といえる。 ポップスの魔法を信じる者なら、 歴史的な一夜となりそうなこのライヴをぜひ見逃さないようにしてもらいたい。

Text: 栗本斉

◎公演情報
杉真理&鈴木茂 featuring 中西康晴 岡沢章 島村英二 and 松本圭司
2019年10月27日(日) 東京・ビルボードライブ東京
1st Stage Open 15:30 Start 16:30 / 2nd Stage Open 18:30 Start 19:30
バンドメンバー:
杉真理 / スギマサミチ(vo,g)
鈴木茂 / スズキシゲル(g)
中西康晴 / ナカニシヤスハル(key)
岡沢章 / オカザワアキラ(b)
島村英二 / シマムラエイジ(ds)
松本圭司 / マツモトケイジ(key)

当記事はBillboard JAPANの提供記事です。

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