公務員からクリエイティブのムーブメントを!「Adobe DESIGN JIMOTO Local Meetup」が開催

Nicheee!

2019/9/29 23:00

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アドビは9月14日、47都道府県の地方公務員と中央省庁職員のネットワーク「よんなな会」の分科会「よんななアーティスト会」と共に、「Adobe DESIGN JIMOTO Local Meetup」を開催した。日本で“お堅い”とイメージされる公務員から、社会にクリエイティブのムーブメントを起こすことをテーマとしたイベントで、地方自治体が取り組む各地域における社会課題に対して、デザインを駆使し解決への模索を考えるという内容だ。

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前半ではトークセッションが開催。冒頭ではよんななアーティスト会発起人・公務員アーティストで岐阜市教育委員会の川那賀一氏が登壇。「“公務員って固いイメージ”という概念を打ち崩したくイベントを開催するに至りました。イベントを通して何らかのアクションを起こしたいという人が一人でも多くいれば嬉しいです。ぜひイベントでのつながりを大切にしてください」と挨拶をした。

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続いて富士通ラーニングメディア CO☆PIT Founder城能 雅也氏が登壇。「“どんな形でもいいじゃないか。自分らしければ”という思想を基にCO☆PITを運営しています。そのような思想を持つ人達が集まることで、新しい価値がどんどん生み出されるのではと僕は思います」と説明。
さらに「僕自身サラリーマンとして生きていく上で息苦しさを感じることもあります。イベントを通して、挑戦したいと考える人が実際に進み続けるきっかけを得てもらえれば」と話した。

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続いて「Adobe Creative Cloud」コミュニティマネジャー武井史織氏が登壇。武井氏は各国のローカルチームと連携し、ソーシャルデザインなどのプロジェクトを担当。アドビ製品を通したクリエイターのコミュニティ創出やデザインをテーマとしたイベントも企画している。この日はアドビが考える社会課題とデザインの力について説明が行われた。
「ソーシャルデザインとは“デザインで社会課題を解決する、あるいはその活動の流れを作ること”」と武井氏は提言。さらにクリエーターでなくてもソーシャルデザインに貢献できると強調した。

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日本全国、各地域に存在する社会的な課題を掲げ、「デザインの力」によって解決を目指すのがライブデザインイベント「DESIGN JIMOTO」。武井氏は以下の4つのバリューを軸としてこのイベントを手がけている。
「1.多様性の受け入れ」―地元の課題に向きあう際には同じパッションを持っている仲間の受け入れが必要。また仲間がいるという視覚化も重要。
「2.課題を意識すること」―地域の団体やコミュニティーと連携し、課題の洗い出しを実施。
「3.問題解決を楽しめること」―難しい課題だからといって難しく考えては解決に繋がりにくい。集まった人々がとにかく楽しめることが必須。
「4.出てきたアイデアの実装」―アイデアをアイデアで終わらせない。実現するために何が必要かを徹底的に話し合う。
さらに奈良での「DESIGN JIMOTO」事例についても紹介。奈良を訪れた旅行客の飲食店選びの不安解消を課題にデザイントーナメントが行われたという。

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続いて、埼玉県三芳町広報PR担当 佐久間智之氏が登壇。佐久間氏は全国広報コンクールで日本一を獲得し、“若者に最も読まれる”広報誌「広報みよし」の作成を担当している。この日は「広報デザインでどのように住民を本気にさせるか」を軸に事例が紹介された。
東武東上線沿いにある三芳市は人口4万人弱の町だ。都会に近いながらも田舎でもない雰囲気があると佐久間氏は説明。さらに佐久間氏は広報誌を作成する上で、「伝える」でなく「伝わる」デザインを提供することが重要と強調。すなわち住民に「伝わる」情報をデザインすることが公務員の仕事の本質と定義した。

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佐久間氏によると「読まれない文書や広報紙は税金の無駄」とのこと。そこで“カッコイイもの”を作成したいという想いから広報への異動を志願。現在のポストに就任したと言う。

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昨今社会問題となっている「高齢者の運転免許証自主返納」を広報誌で特集した際には、「高齢者と一目でわかる手でハンドルを握っている」写真を採用したとのこと。さらに高齢者による自動車事故が多いとわかるグラフも掲載。結果、返納に関する問い合わせが殺到したと佐久間氏は言う。さらに、面倒くさいように思えることも“楽しむ気持ち”で行えば、住民により伝わると強調した。

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後半では「フードロスをデザインの力で解決しよう」をテーマとした実践的なワークショップが開催。フードロスという社会課題に対して、デザインで解決するプロダクトをグループごとに分かれて制作した。
日本においては“まだ食べられるのに捨てられている食品”は事業者から約352万トン、一般家庭から291万トン、合計で年間643万トンに及ぶという。これは国民全員が毎日1食分を廃棄するのと同じ量にあたる。

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各チームに与えられたのはわずか2時間。公務員や一般の立場からそれぞれのアイデアが出され、白熱した議論が行われた。

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時間終了後、各チームから創出されたアイデアが発表された。

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見事優勝に輝いたのは、チーム10の「ゴミ箱連携アプリ<レスモア>」。さらにAdobe XD賞にはチーム8の「地域でおすそわけ<みんなの冷蔵庫>」、CO☆PIT 賞にはチーム4の「食卓に幸せを<ヨクタベ>」、47会賞にはチーム3の「集まって楽しむ<闇食堂>が選出された。

優勝を果たしたチーム10は、破棄する食材の金額がわかるように、捨てられた食品を検知するセンサーをゴミ箱に取り付け、“あなたは今日〇〇円分捨てています”」と表示するアプリを提案。冷蔵庫を意識したアイデアが多い中、唯一ゴミ箱のIOT化に着目。唯一無二のアイデアとして会場全員からの票を集め1位に輝いた。

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イベントを終え、オーガナイザーの川那賀一氏は「クリエイティビティを持っていても発揮できない公務員が非常に多いと感じている。本日ご参加いただいた皆さんの表情がとても輝いていたので有意義な時間を過ごしてもらえたと思います」とコメントした。

課題解決・問題提起型イベント「Adobe DESIGN JIMOTO」は2016年2月より開催。今後も全国のクリエイターコミュニティーからますます注目を集めるに違いない。

当記事はNicheee!の提供記事です。

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