貴志祐介が30年間の構想を経て世に送り出した傑作SF小説

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1996年、『十三番目の人格――ISOLA』が第3回日本ホラー小説大賞長編賞佳作に皮切りに、1997年に『黒い家』で第4回日本ホラー小説大賞、2005年には『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞長編賞を受賞するなど、数々の傑作を発表し続けている鬼才・貴志祐介氏。そんな貴志氏が30年という長期構想の末に書き上げた小説が2008年に出版された『新世界より』だ。

緻密な世界観を上(中)下巻合わせて1000ページを超えるボリュームで描いた本書は第29回日本SF大賞を受賞。貴志氏の代表的な作品の一つとなっている。

本作の舞台は1000年後の日本。「呪力」と呼ばれる超能力を身につけた人類は、その力によって異形の化け物バケネズミを使役しながら平和に暮らしていた。

自然豊かな集落「神栖66町」で生まれ、呪力の訓練機関「全人学級」に通う渡辺早季は、同級生と町の外へ出た際、先史文明が遺した端末「ミノシロモドキ」と出会う。その正体は「国立国会図書館つくば館」の自走型アーカイブであった。アーカイブを辿るうちに早季たちは1000年前に先史文明が崩壊した理由や呪力の秘密など、徹底した検閲により隠されてきた今につながる歴史を知ってしまう。真実を知った早季たちを拘束しようとする町の人々。人知れず抗争を繰り広げるバケネズミたち。仮初めの平和はゆっくりと、しかし確実に揺らいでいくーー。

本作は2012年に別冊少年マガジンにて漫画化(絵/及川徹)、同年にはテレビ朝日系でアニメ化されるなどメディアミックも展開。

さらに『小説現代』2011年から前日譚『新世界ゼロ年』も連載中だ。気になる方はこちらもチェックしてみてはいかが?

『新世界より』貴志祐介講談社上巻788円中巻756円下巻864円Amazon

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