子連れもOK!台湾に行ったら訪れたいカバラン蒸留所の楽しみ方

日刊SPA!

2019/9/13 15:54

―[30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン]―

― 第62回 ―

ウイスキー好きなら、蒸留所訪問は最高の楽しみの1つです。日本であれば、大阪府の山崎蒸留所、山梨県の白州蒸留所、北海道の余市蒸留所、宮城県の宮城峡蒸留所、埼玉県の秩父蒸溜所など、各地に蒸留所があります。国内で行き尽くしたら、やはり海外のウイスキー蒸留所を見てみたくなるところでしょう。

とはいえ、聖地のスコットランドに行くのは、日数的にも予算的にもハードルがとても高いのがネックです。そこでオススメなのが、台湾です。2008年から蒸留をスタートしたシングルモルトウイスキーを作るカバラン蒸留所があります。先週末、5年ぶりに再訪したので、今回はカバラン蒸留所の楽しみ方をご紹介します。

◆ウイスキーの経年劣化展示コーナー…ほか見所は?

まずは、行き方です。オススメはバスです。今回は、台北で一番大きいバスターミナルの「台北轉運站」から出発しました。1階のチケット売り場で「宜蘭駅」行きのチケットを買います。帰りは台北ではなく、別の観光地に行こうと思っていたので片道です。そのため、「全票」と「半票」の掲示があったので、半票を指さして注文しましたが、しばらく意思の疎通が取れませんでした。結論、半票は子供料金のことで、恥ずかしすぎて穴があったら入りたかったです。料金は、140TWD(480円)くらいでした。

きれいな大型バスで快適な旅に出発です。道がすいていれば1時間程度で着くのですが、この日は大渋滞。1時間45分もかかってしまいました。とは言え、トイレ付のバスですから安心です。宜蘭のバス降り場に着いたら、そこのタクシー乗り場からタクシーに乗り、「金車★瑪蘭威士忌酒廠」と手書きした紙を見せれば行ってくれます。(★はくちへんに葛)時間は20分ほどで、300TWD(1000円)くらいでした。台北から電車とか、宜蘭からバスということも可能です。5年前と違い、今では多数の来訪者が日本語でブログを公開しているので、情報には事欠きません。

タクシーを降りたら、まずは工場を見学することにしました。「威士忌酒廠 参観入口」とある建物を入り、2階に上がると見学開始です。まずは、ウイスキー製造に関する様々な展示を楽しみましょう。英語表記もあるので、ウイスキー好きであれば問題なく理解できるはずです。

原料の大麦に触れるので、ピートタイプとノンピートタイプを手に取って香りの違いを感じてみましょう。カバラン蒸留所では、ウイスキーの経年変化を実物で紹介してくれるのが見所です。利用する樽によって、どのように色が変わっていくのかを展示するコーナーは見逃せません。

このコーナー、とても楽しいので、じっくりと見学してください。一番勉強になります。この先が、実際の工場になるのですが、とても淡泊でさらっと終わってしまうからです。

粉砕した麦芽を温水でおかゆ状にする糖化槽、できあがった麦汁を発酵させる発酵槽、発酵したもろみを蒸留する蒸留器が並びます。規模が大きく圧巻ですが、ガラス張りの向こうなので撮影するのも一苦労です。従業員の姿も見えません。とは言え、見学したときは蒸留中のようで、蒸留された透明の液体が流れ出していました。

蒸留器の奥には、連続式蒸留器もあります。しかし、こちらはウイスキー作りには利用していません。そして、その奥が樽の貯蔵庫です。広大な部屋に数え切れないくらいの樽が並んでいるのは圧巻です。しかも、珍しく樽を縦に積んでいます。これで、見学コースは終了です。

◆カバラン蒸留所のオススメは「ブレンド体験」

ここまでの見学は無料ですが、せっかくなので試飲したいところでしょう。カバラン蒸留所には大きなビジターセンターがあり、30分ごとに試飲会が開かれています。しかし、オススメは「ブレンド体験」です。1人1500TWD(5200円)かかりますが、カバランの原酒3種類をテイスティングしながら、自分好みの比率を探し出し、最後に300mlのボトルに詰めて持ち帰ることができるサービスです。

1階のギフトショップのレジで、「DIY調酒預約」と書いた紙を見せて1500TWD支払い、レシートを持って2階の「DIY調酒教室」に行きます。15分前集合と書いてあったので律儀に守りましたが、遅刻した人も普通に入れており、ゆるい感じです。

3種類のカバラン原酒がグラスで提供され、それをメスシリンダーに入れます。合計6ccになるように調合し、数種類を試します。中身の詳細は聞くことができませんでしたが、どれも特徴的で、おそらく新樽、シェリー樽、バーボン樽を使った原酒だと感じました。時間は45分あるので、ゆっくり飲みながら楽しめます。

単に筆者の好みですが、新樽1.5:シェリー4:バーボン0.5という比率で調合しました。ビーカーに入れたウイスキーを渡されるので、それぞれ瓶に入れ、シールを貼れば完了です。世界に自分だけのオリジナルカバランです。

2階は大きなカフェスペースになっており、お酒も飲めます。せっかくなので、カバランコーヒーを飲んでみましたが、美味しいコーヒーに美味しいウイスキーが入っているだけで、別々でもいいかなと思いました。

1階のギフトショップは必見です。カバランウイスキーは高いのですが、それでも日本で買うよりはとても安いです。自分用にもお土産用にも最適です。とはいえ、予算が厳しいとか、重いボトルを持ってある来たくないというなら、試験管サイズに小分けされたものがオススメです。

帰りは、蒸留所からのバスという手もあるのですが、本数が少ない上、台湾ビギナーには難しいかも知れません。ギフトショップの店員にタクシーを呼んでもらうのが簡単です。

ここで、雨が降ってきてしまったので、次の予定をキャンセルして台北に戻ることにしました。宜蘭駅のバスターミナルに着けてもらい、台北行きのバスチケットを購入して乗るだけです。130TWD(450円)以下と安かったのですが、そのぶんチープなバスで、前の方に座っているおじさんが吐きまくっていました。帰りは1時間半以下で到着し、ウイスキーバーへ繰り出しました。

台湾に旅行に行くことがあれば、ぜひカバラン蒸留所見学をオススメします。家族連れも多く、子供がいても問題ありません。2日間、台湾のシングルモルトウイスキーを飲みまくりましたが、やはり美味しいですね。

日本でも、バーに行ってカバランを見つけたら、少々高いですがチャレンジしてみることをオススメします。亜熱帯地域で作られる濃厚なウイスキーを楽しんでみましょう。

―[30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン]―

【柳谷智宣】

お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2年前に海底熟成ウイスキーを扱う「トゥールビヨン」を立ち上げ、現在販売中

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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