大谷亮平「完全燃焼でやりきりたい」 ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影レポート&インタビュー

SPICE

2019/9/10 18:00



ミュージカル『ボディガード』の英国キャストによる来日公演が2019年9月~10月、さらに日本キャスト版が2020年3月~4月に東京・大阪にて上演される。本作は、ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストン主演で人気を博した映画『ボディガード』(1992年)をミュージカル化したものだ。この話題の大型ミュージカルの日本キャスト版のヒロイン(レイチェル・マロン)役には、柚希礼音と新妻聖子(Wキャスト)がキャスティングされた。そして注目のボディガード(フランク・ファーマー)役には、ドラマや映画で人気急上昇中の実力派俳優・大谷亮平が挑む。本作が初舞台かつ初ミュージカルという大谷のキャスティングには、ミュージカルファンの中では驚きの声が上がっている。

8月某日、都内スタジオにて『ボディガード』日本キャスト版のビジュアル撮影が行われた。大谷が撮影に臨む様子とインタビューの模様を合わせてお届けする。

白のバック紙がセットされたスタジオに、ヘアメイクを終えたスーツ姿の大谷が現れた。上下黒のスーツに光沢のある黒いスカーフを垂らし、シンプルながらも長身の大谷のスタイルの良さが際立つ装いだ。さすがの着こなしに、スタッフからは思わず感嘆の声が漏れる。
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より

早速、モニター前でディレクターと打ち合わせをしてイメージを共有する。カメラマンと談笑する姿も見られ、リラックスした様子で撮影はスタートした。正面、サイド、振り返りなどの立ち姿から始まり、フリーで椅子に腰掛けるポーズへと移っていく。

舞台版『ボディガード』のサウンドトラックが流れる中、スタジオにはシャッター音とカメラマンの声だけが響き渡っていた。「ポケットに手を入れてみましょう」、「もう少し腕を上げてみて」、「袖口のカフスを回すように。これは結構象徴的なポーズになるよ」と具体的にポーズの指示が出る。次々とモニターに映し出される写真に、スタッフたちの視線は釘付けだ。カメラマンからの「周りを警戒しているように」という一言をきっかけに、大谷の眼差しに一層力が込められたのが感じられた。
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より

スタッフがブロアーを使って大谷に風を当てていく。スカーフがなびくタイミングと、シャッターのタイミングを合わせながらの撮影だ。ネクタイの向きやジャケットから覗くシャツの袖の長さなども、随時細やかに調整していた。
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より

猛暑が続く中での撮影だったこともあり、もうこれ以上冷やせない程冷房がMAXで効いていた。それでもスーツを着込む大谷の額には汗が滲み、スタッフがその汗を拭う場面もしばしば見られた。

ボディガードという役柄故だろうか。終始、大谷の口元は緩むことはなく鋭い目つきをしていたが、スタッフとのやり取りの際には笑顔が溢れ、そのギャップがまた魅力的だった。
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より
ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版 ビジュアル撮影より

後半になるとバック紙は白から黒へと変更され、シルエットやアップの撮影が行われた。大谷が目線を少しずつ変えていくと、カメラマンから「今の流し目最高!」と声が上がる。「いいねいいね。かっこいい!」。撮影が終盤に近づくにつれて、現場全体の熱気が上がっていくのが感じられた。

最終モニターチェックが終わると、「OKです!」というスタッフの声と共にスタジオ全体から拍手が起こる。ようやく大谷の表情が緩んだ。こうして、『ボディガード』のビジュアル撮影はスムーズに終了した。

同日、撮影直後の大谷へインタビューを行い、初舞台への想いを明かしてもらった。

覚悟を持って臨む初舞台


ーー本作が初舞台になりますね。今まで舞台に対してどういったイメージを持たれていましたか?

映像の仕事をメインにさせていただいてきたので、舞台はミスが許されないというイメージがあります。いろんな面で映像と違う部分があって大変だろうなと思うのと同時に、皆で時間をかけてつくっていく楽しさや、やりがいというものもすごく感じています。​

ーー舞台に出てみたいという想いはありましたか?

この仕事が決まるまでは、正直あまりイメージしていなかったですね。決して軽い気持ちでやってみたいというようなものではなく、舞台はかなり大きなチャレンジになるので、そこはある程度覚悟を持って臨まなきゃいけないな、と。すごく高い壁のように感じています。
大谷亮平
大谷亮平

ーーでは、実際に舞台の話がきたときはどう思われたのでしょうか?

挑戦だな、と思いました。いい作品でいい縁を頂いたので、その喜びはもちろんありますが、それは一瞬でしたね。最初にこのお話を頂いたのは去年のこと。最近徐々に近づいてきた感じはしていますが、先のことだからまだ現実味がなくて。責任感が必要な役でもありますし、多くの方が携わる作品なので、僕はしっかり気持ちを持って臨みたいなと思っています。

ーー初舞台という意味では本作が最初で最後になると思いますが、ご自身のキャリアの中でどういったものにしたいと考えていますか?

舞台がドラマなどの映像と違うのは事前準備で、一つのものに時間をかけて皆でチャレンジしていくところ。僕はずっとスポーツで生きてきた人間なので、もしかしたら合っているかもしれません。ただ、今はとにかく完全燃焼でやりきりたいなという気持ちなので、終わったあとのイメージは全くしていないんです。きっとかなり大きなプラスになるんじゃないでしょうか。新しい世界を見るような感覚なので、終わったときにどうなっているかも含めて楽しみですね。

ーーストレートプレイではなくミュージカルへの出演となりますが、歌やダンスの経験は?

ダンスに関しては、まあ皆無ですね(笑)。歌は、武道館で行われたチャリティーイベントで歌ったことがあるくらい。まだ台本もあがってきていないので、舞台上で実際にどういう風になるかはわかりませんが……。

ーー大谷さんが現在出演中のドラマ『ノーサイド・ゲーム』では、石川禅さんや笹本玲奈さんはじめミュージカル経験者の方もいらっしゃいます。大谷さんの舞台出演に関して、何かお話はされましたか?

そうですね。舞台に出演されている方が多いのでいろいろなエピソードを聞きました。主に舞台での失敗談を(笑)。舞台はおもしろいよという話よりも、プレッシャーを感じるような話でした(笑)。ただ、先に聞いておくことでそういうケースもあるんだなと対策が立てられますよね。「今の舞台は昔と違ってこう演じても大丈夫だよ」といった、経験された方ならではのアドバイスも聞けて助かっています。​
大谷亮平
大谷亮平

見せ場はスリルのある禁断の恋


ーー台本がまだということなので映画の話になるかもしれませんが、『ボディガード』という作品のおもしろさはどういったところに感じていますか?

追われているスリル感や緊張感が最後まで途切れないところですね。『ロミオとジュリエット』じゃないですけど、常にスリルがある中での禁断の恋でしょう。そこが見せ場になるので、ゾクゾクするものがあります。​

ボディガードとその雇い主という関係性も魅力的。フランクとレイチェルの距離が少しずつ縮まっていく、あの瞬間瞬間がいいんです。特に、レイチェルがフランクをデートに誘うシーンが僕は好きです。映画で二人の関係を見ていて面白いなと思ったので、それを自分で演じられるのは嬉しいですね。

ーーご自身が演じられるフランク・ファーマーは、どういう人物だと見ていますか?

無骨で、自分の仕事を全うする。仕事以外のことは排除する。男としても、本当にかっこいいと思いますよ。共感できる部分はあります。

ーー映画ではホイットニー・ヒューストンが数々の名曲を歌いますが、作品の楽曲に対して持つ印象を教えてください。

映画が公開された1992年、僕は小・中学生くらいだったので、意味もわからず皆で「I Will Always Love You」のサビを叫んでいた記憶があります(笑)。あの曲は歌い手さんはもちろん、聴く方もメロディを知っていて耳に残っているからこそ、歌唱力が問われるというか……。聴いていても歌っていても、気持ちのいいメロディなんでしょうね。特にサビは誰もが聴き入る瞬間があって、聴く方としては楽しみですし、名曲揃いの作品に携われることも非常に光栄に思っています。
大谷亮平
大谷亮平

ーーボディガード役として、近くでその歌声を聴けるのも楽しみですね。

そうですね。思わず被せて歌っちゃうかもしれない(笑)。日本キャスト版で柚希さんや新妻さんが歌われるのを楽しみにしています。9月からは来日公演もありますよね。

ーー来日公演を観に行かれる予定は?

観に行きます!

ーー日本キャスト版と来日版では演出家の方も変わりますし、また違った作品になりそうですね。

そうですね。言語が違うのであまり意識せずに一観客として観たいと思っていますが……まあ無理でしょうね(笑)。来年させて頂く身として頭に残る部分はあると思いますが、自分たちは自分たちの、日本人ができる『ボディガード』という作品を作りたいなという気持ちです。​

ーー日本キャスト版の開幕はまだ先になりますが、舞台を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

『ボディガード』は映画と楽曲のイメージがとても強烈に残る作品。それをアジア人が日本人バージョンでやるというのは、難しいところもあると思います。でも、日本人ならではの味やおもしろいポイントが絶対に出てくると思うので、とにかく日本人キャストによる『ボディガード』を楽しみにしてもらいたいです。​
大谷亮平
大谷亮平

取材・文= 松村蘭(らんねえ) 撮影=池上夢貢

当記事はSPICEの提供記事です。

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