“日本一危険”な動物園に行ってきた。誓約書に署名しないと入れない「デンジャラスゾーン」も

日刊SPA!

2019/9/8 08:51

 休日には大勢の家族連れで賑わう動物園。普通は子供でも楽しめるよう、安全性に配慮されているはずだが、『ノースサファリサッポロ』という動物園は“日本一危険”をウリにしているという。

◆動物園があるのは、野生の熊も出没する札幌郊外の山の中

実際、Googleで《日本一危険 動物園》のワードで調べると、検索結果の上位を独占するのはここの情報ばかり。公式サイトにも「体験型ふれあい動物園」と「日本一危険な場所」という相反するコピーが同じページに載っていて判断に迷ってしまう。

これは自分の目で確かめるしかない!と思い、札幌市郊外にある同動物園に行ってみることにした。札幌駅から地下鉄南北線で終点真駒内駅まで向かい、そこから定山渓温泉行きのバスに揺られて約30分。温泉の少し手前のバス停で下車したが、あたりは山に囲まれて何もなく、「熊出没注意」の貼り紙に恐怖心を煽られる。

ノースサファリサッポロにはここから山奥へ続く細い道を入っていかなければならないが、電話をすれば迎えに来てくれる。ただし、訪れたのは夏休み期間だったこともあってかマイクロバスが定期巡回していた。

バス停から10分ほどで目的地に到着したが、駐車場はマイカーで来たお客の車で埋まっていた。日本一危険だというのに、小さな子供を連れた家族連れの姿が目立つ。怖くないのか、命知らずな親子が多いことに驚かされるばかりだ。

施設の共通入場料は、大人1500円の子供500円(冬季は大人だけ1200円。子供料金は同じ)。ビットコインでのオンライン購入もできるようだ。

動物園は、メインとなる「ノースサファリ」とここから5分ほど歩いたところにはある「デンジャラスの森」の2か所。両方合わせてもスペースはそれほど大きくないが、ほかの動物園にはない手作り感満載の雰囲気を漂わせている。

◆危険な動物とも触れ合える?

ただ見るだけでなく直接触れることができる動物も多く、なかには飼育スペースに入れるところもあった。ペリカンにクチバシでお尻を突かれて、マーラ(※カピパラと鹿を足して2で割ったようなかわいらしい動物。アルゼンチンの固有種)にはズボンを噛まれてしまったがこれもご愛敬。こうした“体験”ができる施設もそう多くはないはずだ。

しかも、別料金の有料プログラムも充実。ライオンやワニ、オオトカゲをはじめ、いろんな動物のエサやり体験が可能で、なかには檻の中で凶暴な性格で知られるベンガルトラにエサやりができる危険なスペシャルプログラム(1000円)もある。

ほかにもオットセイのトレーニング体験や鷹との散歩(各1000円)など、数十種類に及ぶメニューがあった。さらに変わったところでは、『北斗の拳』のラオウのコスプレをして、彼の愛馬・黒王号に似た黒毛の馬に乗って記念撮影できるものもある。インスタ映えしそうなプログラムが多すぎて迷ってしまいそうだ。

ちなみに“日本一危険”というは、どうもデンジャラスの森のことらしい。先にノースサファリをひと通り見てからこちらに向かったのだが、入口にある免責事項と書かれた看板を見ると「当園は普通の動物園ではありません。危険です」とある。

動物園がそんな風に訴えてくるなんて通常ではありえないことで、確かに普通ではないようだ。中に入ると壁で囲まれた「デンジャラスゾーン」と呼ばれる隔離されたブロックがあり、どうやらここが日本一危険を謳う場所のようだ。

◆看板で恐怖心を煽ってくる

看板も入口ではただの危険だったのに今度は大変危険とある。それどころか何が起きてもすべて自己責任だそうで、ケガや事故を起こしても施設側にクレームや請求を一切放棄する誓約書に署名しなければ、デンジャラスゾーンに入ることはできない。

ここでは大量のピラニアがいる水槽の上に架かった平均台ほどの細い橋を渡ったり、大きなワニがいるオリの中にある橋を超えるなど、一歩足を踏み外せば無事ではいられないものばかり。これ以上は無理という人のために出口直結のリタイアコースが随所に設けられ、いざとなれば逃げることができるのはありがたい。

なんとかリタイアせずに最後まで見て回ることができたが、筆者は自分で思っていた以上にビビリだったようだ。途中、動物がちょっと動いただけなのに何度もビクッとしてしまった。

なお、ノースサファリサッポロには動物園以外にも水陸両用車でのジャングル体験やアスレチックなどのアクティビティが楽しめるエリア、一般メニューからサソリやヤモリの姿揚げといったゲテモノ料理まで提供するフードコート、動物と一緒にキャンプが楽しめる「アニマルグランピング」などもあり、思っていた以上にバリエーションに富んでいる。

看板などで危険を煽っている演出も面白いし、危険動物を間近に見ることができるのもいい。見どころ・遊びどころはたくさんあり、1日いても楽しむことができそうだ。<取材・文・撮影/高島昌俊>

【高島昌俊】

フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。先日、この旅から帰国したばかりだが、早くも別ルートでの世界3周目に行こうか思案中。

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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