『あなたの番です』を“人を疑うことを知らない心の綺麗な女子”が観た結果

しらべぇ

2019/9/7 05:00

(画像は『あなたの番です』公式ツイッターのスクリーンショット)
『あなたの番です』(日本テレビ系)が今週8日の放送で最終回を迎える。

2クールにわたって放送されてきた本作。SNS上では黒幕を予想する声や相次ぎ、ウェブメディアもこぞって考察記事を配信している。

■人を疑うことを知らない女子が観る『あな番』


マンションの住民につられるように、視聴者まで疑心暗鬼になって登場人物たちを疑ってしまう本作だが、観続けるなかで記者のなかにはある疑問が生まれた。それは「もし、心がキレイで人を疑うことを知らない人がこの作品を観たら、どう感じるのか」という気持ちだ。

というワケでこの記事では、記者が知るなかでもっとも心がキレイなAさん(20)に今までの19話を(半強制的に)観てもらい、感想を語ってもらった。ドラマっ子で『あな番』も最初からずっと観てきた記者のツッコミを挟みながら、ご覧頂きたい。

※ちなみにAさんは幼稚園から大学まで一貫の女子校に通う、れっきとした純粋培養お嬢様で、家庭の教育方針でテレビはほとんど観ないという。


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■第1~3話:交換殺人ゲーム開始


(ストーリーの流れ)蔵前のあるマンションに年の差夫婦・翔太(田中圭)と菜奈(原田知世)が引っ越してくる。菜奈は引っ越し初日にマンションの住民会に参加。しかし、なぜか「誰か1人くらい殺したい人っているよね」という話題になり、交換殺人ゲームを行なうことに。ゲームのつもりだった菜奈たちだが、マンションの管理人・床島比呂志(竹中直人)をはじめ、名前を書かれた人が次々と死んでいく。

Aさん:「誰か1人くらい殺したい人っているよね」っていう話題になるマンションってスゴいですね……私は今まで、誰かに対して殺意を持ったことがないんですが、中にはこういうマンションもあるんでしょうか。

それに、それで名前を書いてしまう住民たちが信じられないし、倫理観を疑うというか……きっと、心に闇を持つような人生を送ってきたんでしょうね。今、私は実家暮らしなんですが、もしひとり暮らしするとしても、こういうマンションは嫌ですね。私がもし父親の不動産を受け継いだとしても、管理会社にそこはきちんと見極めてほしいなと。

(記者の感想)普通の感性だと交換殺人ゲームという時点で「無理矢理感」を多少なりとも持ちそうなものの、箱入り娘ゆえ世間知らず過ぎて、本当にこういうマンションがあると普通に信じ込んでしまった。そして、「親の不動産を受け継ぐ」という発言に格差を感じる。

■第4~6話:片脚inゴルフバッグ


(ストーリーの流れ)マンションの住民たちが死んでいく。首を切られて血まみれになって死んだり、片脚だけがゴルフバックに入っていたり、その死に様もかなりエグい。マンションの住民たちはこの連続殺人事件に翻弄されるも、犠牲者が出るばかりで犯人はまったくわからず。

Aさん:殺し方がとにかく残酷ですね……私としては、片脚だけがゴルフバックに入っているシーンがとくに気持ち悪かったです。いや、さすがにそんなことしないでしょ……とか思ったけど、『犬神家の一族』では脚が2本だったからまだあり得るのかな……。というか、同じマンションに住んでいる住民の名前を平気で書く人の気が知れないです……本当に心が狭い人たちなんだなと思いますね。もし私が一人暮らしするなら、警備のしっかりしたタワーマンションにして、ひとつの階に1部屋しかないところにしたいなと。(ほんのり錯乱)

(記者の感想)「片脚inゴルフバッグ」の破壊力を改めて実感。箱入り娘的にはかなり衝撃が大きかったらしい。なお、勘違いされがちだが例の脚2本は『八ツ墓村』ではなく『犬神家の一族』である。

■第7~10話:まさかのミキサー催眠術


(ストーリーの流れ)交換殺人ゲームを知らず、参加していない人たちが、どんどん殺されていく。しかし、刑事の神谷(浅香航大)は交換殺人ゲームのことを打ち明けようとする菜奈を静止。さらに、住民会の会長・早苗(木村多江)が翔太と黒島(西野七瀬)を自身の部屋に監禁! そこには他の住民に隠すように監禁されていた息子・総一の姿があった。息子の存在に気づかれた早苗は菜奈を殺そうと狂乱。じつは早苗は交換殺人ゲームですでに1人殺していた……このことが露見した結果、早苗は警察に逮捕され、一旦収まったかに思えた交換殺人ゲーム。しかし、この騒動がきっかけで入院してしまった翔太が家に帰ると愛する妻・菜奈の死体が発見されたのだった。

Aさん:住民会会長の女性がミキサーを持って「皆さんはこのミキサーが止まったときには、今見ていることの記憶をなくしてますよ~!」っていうシーン、これって笑わせにきてるんですよね?? 私、ネットとかも見ないんで他の人がどう受け止めたのかすごく気になるんですけど……なんでミキサーだったんだろ。スフレパンケーキを作るとき、私、ミキサーを使うんですけど、これから使う度に思い出しそう……(普通に錯乱)

あと、事件解決の進歩がないし、そもそもここの住民さんたちが引っ越さないのはどうしてなんでしょう? ローンがたくさんあるのか、それとも引っ越せない理由とかあるのかな……? 私も一人暮らしするときは気をつけないと。そして、1番のメインキャラ・菜奈ちゃんが死んじゃうんですね。

(記者の感想)ここに来て、思いの外ハマってきた様子。そして、「ミキサーを持って催眠術めいたことをする住民会会長」や「頑なに引っ越さない住民たち」にドン引きした結果、今までしてこなかった考察をし始める。この記事の裏テーマであった「考察しないで、すべてを受け入れながら『あな番』を観る」というコンセプトが崩れ去るのを感じる。

■第11~13話:手塚翔太のキャラソン


(ストーリーの流れ)菜奈の死後、マンションに新しい住民・二階堂(横浜流星)がやってくる。大学でAIを勉強しているという彼に、翔太は事件の犯人を一緒に探すように頼む。そんななか、犠牲者の1人・袴田吉彦(袴田吉彦)を殺した犯人がここに来て判明。そして、ここで新しい住民・南(田中哲司)が登場。部屋にカメラを仕掛け、住民に事件のことについて聞いてくる南。行動が怪しすぎる…!

Aさん:あんなに人を殺しといて13話でやっと1人犯人がわかるんですね……というか、まず人が殺されてばかりのマンションに引っ越してくるのがスゴすぎだし、不動産会社には告知義務があるから、当然知っていたワケですよね? 私が一人暮らしするとしたら、そういうの絶対教えてもらわないと夜寝れない……。

それに、新しくきた人に一緒に犯人を探して欲しいっていうのも図々しいな……と。だからこそ、大学の勉強(しかも理系)も大変なはずなのに、犯人探しをボランティアでしてくれる二階堂は、イエス・キリスト並みの心が広い方なのではないかと思いました。このマンションの住民はみんなこの人を見習うべきですよ…。

それと、『反撃編』に入ってからずっと気になっていたんですけど、挿入歌がシリアスなシーンで流れると若干戸惑ってしまいますね。『100万人が涙する恋愛映画のテーマソング』って感じなのに、たぶんこの『あな番』ってミステリーというより、パニックホラーですよね……? みんな、この曲が流れると感動するのかな……? あれ、笑うのが正しい反応……??(かなり錯乱)

(記者の感想)田中圭の『会いたいよ』は楽曲そのものはたしかにいい曲であるものの、流れるタイミングや、名義が手塚翔太であることに記者も戸惑っていたため、Aさんの反応を内心嬉しく思う。名義が手塚翔太なのは、アニメで言うキャラソン的な立ち位置なのだろうか。花澤香菜ではなく千石撫子、みたいな感じなのだろうか。『恋する惑星』ではなく『恋愛サーキュレーション』なのだろうか。

■第14~17話:ビス打ち死する刑事


(ストーリーの流れ)地域の夏祭りの夜、監禁されていた少年・総一が、以前マンションに住んでおり、殺人事件があった後すぐに引っ越した幼稚園児・そらを殺そうとする。さらに事件当初から一緒に犯人を追っている美人女子大生・黒島(西野七瀬)が何者かによって電車のホームから突き落とされる。犯人は黒島の高校時代からのストーカー・内山達生(大内田悠平)。さらに、真相に近づいたと思われる刑事・神谷(浅香航大)までもが、アキレス腱を切られたうえビスを全身に打たれて殺害されてしまう。そして、なぜか数年前の高知での少女殺害事件とも関連している雰囲気も……。

Aさん:この少年、サイコパスすぎますよね……ますます気持ちが悪いです。そして、また刑事さんの殺され方が、「全身ビス打ちされて死ぬ」っていうので、本気で鳥肌立ちました。その瞬間はたぶん、人間より鳥に近かったと思うくらいに……観ているこっちまで「痛い!」と思っちゃいましたね。何でみんなが平然といられるか理解ができません。この作品を作っている人は、よくこんな酷いことを発想できるなと思いました。私が一人暮らしする場合は……(錯乱しすぎて言葉が出てこない)

(記者の感想)ビスで脳裏に森泉が浮かんでしまった記者だったが、バラエティ番組はまったく観ないAさんには話せないなと思う。そして、彼女の人生から「一人暮らし」という選択肢を奪ってしまったのではないか? と、ここに来て若干不安になり始める。(たぶんもう遅い)

■第18~19話:緑色の毒霧


(ストーリーの流れ)AIで黒島への犯人の疑惑率が86%とまあまあの高確率になったり、そうかと思えば尾野(奈緒)が緑の毒霧を黒島に吹きかける場面が描かれるなど、非常にカオスな展開に。黒島と付き合っている二階堂は彼女の無実を証明しようとする。そして、翔太は犯人の疑いがある人物をおびき寄せようとするのだが、突然後ろから二階堂から首を締め付けられてしまう! 事件の犯人は二階堂なのかー?

Aさん:人に向かって口から液体を噴射するなんて考えられませんね…、マンションで殺人事件が起きすぎて皆麻痺しているのかもしれませんが、これは立派な傷害罪では? しかも緑って……汚すぎます。どぶ色の水を口に含む時点で信じられませんが……。

それに、AIに頼りすぎだし、途中までまったく出てこなかった二階堂に犯人フラグが立って「そんなのあり??」と驚愕しています。私は日本のドラマはあまり観ないのですが、それでもミステリー小説は好きでよく読んでいるので「真犯人が途中から出てくる」のがいかに許されないことか知ってるので……。もし、彼が犯人なら1話から見ていたファンを裏切るという行為になるのかなと思います。だから、きっと違いますよね……?

こういう交換殺人ゲームのドラマを多くの人が喜んで見てしまっている(らしい)のは、なんだか怖くなってきますね。でも、インパクトのあるシーンがとにかく続くし、続きが気になるというのはなんとなくわかりました。最終話、どんな感じになるのかな……?

(記者の感想)錯乱を通り越し、諦めるように『あな番』を受け入れてしまった。事実上の『あな番』の勝利。そして、Aさんの口から「一人暮らし」という単語が完全に出てこなくなった。

■中毒性も納得?


……と、5000文字近いボリュームで『あな番』初見者の感想を綴ってきた本記事だが、結果として、同作がいかに色んな意味でヤバく、賛否がありながらも中毒性を持つ作品になっていることが伝わったのではないだろうか。そう、『あな番』はエンターテインメントな作品なのである。

最終回を迎えるので、「今からでも間に合う」とは言えないものの、「観たことないけどずっと気になっていた」という人の一助になれば幸いだ。

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(文/しらべぇ編集部・卯月

当記事はしらべぇの提供記事です。

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