シメは進化する!飲んだ後は広島つけ麺、福岡ラーソーメン、札幌おにぎりで決まり!

人はなぜ、飲んだ後に「シメ」を求めるのか。さんざっぱら酒を飲み、おいしいものもたらふく食べてお腹がいっぱいになったはずなのに、なぜか酔っ払った帰り際に「シメ」として炭水化物を食べたくなってしまう。本能なのか、逆に酒で食欲がおかしくなってしまうのか。なぜかはよくわからないが、手を出してしまうものだ。

「シメ」の定番といえば、やっぱりラーメン、あるいは茶漬け、うどんがいいと言う人もいるだろう。だがこの「シメ」の食文化、日本中の飲み屋街で進化し続けている。各県それぞれに我々の知らない「シメ」の新定番が根づいているのだ。

例えば広島ではシメといえば、つけ麺だという。いや、それはラーメンの一形態だから珍しくはないよ、と思ってしまうがそうではない。独特の、広島つけ麺がシメの定番になっているのだ。

広島の呑んべえたちが集う流川、そこには「ばくだん屋」というつけ麺屋がある。飲み歩いてお酒が致死量に達しそうだとのたまう酔っ払いがその店で食べているのは、つゆが真っ赤なつけ麺だった。あまりに赤くて他県民からするとおいしそうではない。そして出てきた麺は、麺だけではなかった。チャーシューにキャベツ、ネギとキュウリがついていて、呑んべえたちは野菜と麺を一緒に真っ赤なつゆにつけて豪快に口に入れている。真っ赤っかで辛そうに思えたそのつけ麺が、食べている様子を見ると逆にうまそうに思えてくる。
辛さはオーダーで1倍2倍から100倍まで自在に注文できるという。そうは言っても40倍とか50倍とかオーダーする人いるわけないでしょ。と思っていると、ある酔っ払いが「80倍!」とコール。赤を超えてにごって見えるつゆで麺を食べているが平気そう。いや、見る間に額が汗だらけになって、やっぱり相当辛いんだ!でもあっという間にペロリと平らげつゆも飲み干してしまう。どうかしてるぜ、広島県民!でもこの広島つけ麺、食べてみたいものだ。
一方、福岡で目新しい「シメ」として人気なのが「ふとっぱら」という居酒屋のラーソーメン。ちょっと待て、居酒屋ってどういうこと?福岡では何軒かで飲んだ後、「シメ」のためにこの店に来て、ラーソーメンを食べてまた一杯やるのだという。

ラーソーメンは、その名の通りラーメンをソーメンとして食べる料理。博多ラーメンの細い麺を長めに茹でて氷でキュッと締める。その麺をどっさりの氷とともに器に入れ、ソーメンのつゆですするのだ。福岡の甘めの醤油でつくったつゆがあっさりおいしいという。
最後に札幌の「シメ」文化として紹介するのがおにぎりだ。すすきので1980年から店を構える「にぎりめし」は名前の通り、おにぎり専門店。夜になると店の前のベンチでおにぎりを食べる人がひっきりなしにやって来る。お店の中にもカウンターがあり、そっちもいつも満席だ。
豊富な具が何十種類もメニューに載っていて、鮭といくらが入った「親子いくら」、鯖の身をほぐして入れた「サバトロ」など、北海道の味覚でいっぱい。塩味の他に醤油味があるのも独特だ。
出前もやっていて、雑居ビルの中のラウンジに届けると、酔いが回ったおっさんたちとお店の女性たちが待っている。みんなでおにぎりで「カンパーイ!」とはしゃいでいる。中には女性に「あーん」と食べさせてもらい「すすきのの特権です!」とハイになって幸せに浸る中年男もいたが、お店の女性に「しょーもない!」と笑われていた。それでも楽しそうなのは言うまでもない。

そんな風に、呑んべえたちが集う広島、福岡、札幌の夜は更けて朝を迎える。酒はほどほどにしたいものだが、それぞれ独特の「シメ」はうらやましい!なんとか理由を作って出張したいものだ。この「シメ」のために酒を飲むのもありじゃないかな!

【文:境 治】

当記事はテレビドガッチの提供記事です。

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