藤原紀香、松平健、高橋惠子、荒牧慶彦ら明治座『サザエさん』初日レポート 「令和になっても家族の良さは変わらない」

SPICE

2019/9/4 12:27



国民的アニメサザエさんのアニメ放送50年のメモリアルイヤーである2019年。9月3日(火)ついに明治座で舞台化の幕が上がった。フグ田サザエを藤原紀香、フグ田マスオを葛山信吾、磯野フネを高橋惠子、磯野波平を松平健という名女優、名俳優が演じる。そして磯野カツオを荒牧慶彦、フグ田タラオを大平峻也という2.5次元舞台の実力派若手俳優が、磯野ワカメを秋元真夏乃木坂46)と齊藤京子(日向坂46)がWキャストで担当する。さらに彼らの家族の一員でもある白猫のタマに酒井敏也がキャススティングされ、どう演じるのかも注目が集まっている。
舞台『サザエさん』左から藤原紀香、高橋惠子、松平健
舞台『サザエさん』左から藤原紀香、高橋惠子、松平健

お馴染みのエンディング曲で本日の「サザエさん」の物語を予告するところから幕が上がる。舞台中央には屋根のある家が建っており、四面にそれぞれ居間、カツオとワカメの部屋、マスオ・サザエ・タラオの部屋、波平とフネの部屋があり、家全体が回転することで客席から家の様子を見ることができるつくり。台所には三河屋も出入りする勝手口や玄関、通路などもあり、サザエさん一家の暮らしが見て取れる。劇中の映像や効果音も馴染み深いアニメを使用しているため、テレビからそのまま出てきたかのような感想を抱く人も多いだろう。

また、磯野家の人間に馴染み深い登場人物、例えば三河屋の三郎(サブちゃん)、マスオの同僚であるアナゴや、カツオの同級生の中島、花沢なども登場し、舞台を賑わわせている。
舞台『サザエさん』左から松平健、酒井敏也、藤原紀香
舞台『サザエさん』左から松平健、酒井敏也、藤原紀香

今回は【誰もが知る「家族」の、誰も知らない10年後】がテーマ。波平は定年退職し、カツオは大学生、ワカメは服飾の専門学校に通い、タラオも中学生になった。カツオとワカメは将来について悩み、タラオも塾で勉強が忙しい。大人たちとタマも年齢を重ね、時代の移り変わりとともにこの家族にも年齢相応の問題が降りかかってくるようで……。寂しく、時につらい選択もしていかなければならないこともある、家族の問題。サザエさん一家はどう向き合っていくのだろうか。
舞台『サザエさん』左から酒井敏也、秋元真夏、大平峻也、高橋惠子、松平 健、藤原紀香、葛山信吾、荒牧慶彦
舞台『サザエさん』左から酒井敏也、秋元真夏、大平峻也、高橋惠子、松平 健、藤原紀香、葛山信吾、荒牧慶彦

初日記者会見「最高の家族になって、本当に嬉しい」


ーーいよいよアニメの世界から舞台に飛び出しましたね。稽古を重ねてきて、とうとう幕が開きました。

フグ田サザエ役 藤原紀香:そうですね、演出家の田村先生の始動に基づき、かなり細かく稽古を重ねました。あとは持ち前の皆さんとのチームワークでした。父さん、今日上手くいきましたよね。

磯野波平役 松平健:いったねぇ。お客さんが入るとやっぱり違うね。

ーーフネさんもアニメそのまんまですね。

磯野フネ役 高橋惠子:今や貴重ですよね。専業主婦で、割烹着を着ているお母さんという感じは。

ーーお父さん、波平さんスタイルはいかがですか。

松平:昭和時代の頑固おやじ、いいですよね。一家に一人。

ーーアニメの世界より10年後の「サザエさん」ですが、実際に演じられていかがですか?

藤原:それぞれの環境が本当に変わりました。変わると同時にいろんな問題も起こります。環境の変化と共に、普通のご家庭のように、磯野家にもこういう問題がやってくるんだなって、稽古場でも色々考えながらやってまいりました。

ーー実際に日曜日の18:30というと家庭で「サザエさん」を見ていた年代だと思いますが、そういう作品を演じられるということはいかがでしょう。

藤原:日本の有名な家族、みんなが大好きな「サザエさん」ですからプレッシャーもありました。稽古場に集まったときに、それぞれが「サザエさん」というアニメに対して愛を持っていて、そして原作へのリスペクトの気持ちを持っていたみなさんが集結したので、普通の舞台よりも目指すものが一緒で(団結が)すごく早かったように思えます。
舞台『サザエさん』初日囲み会見
舞台『サザエさん』初日囲み会見

ーーみなさんが知っている役を演じる。それぞれ苦労した点はありましたか。

藤原:初めは声を似せなきゃいけないことに集中していましたが、そうすると舞台に立った時に問題が起こります。アニメではない人間の表現、話す温度などを考えると、どのバランスで声や表現を作っていいのかということをすごく考えました。監督とも話して、細かい指示やダメ出しが毎日あって。そういうことを積み重ねながら作ってきました。

松平:(アニメなどの)見本があるので最初はそれ寄りにスタートしましたが、それを元に自分のものにしていって最終的に自分が演じるという。真似にならないように、自分を出していくようにしました。

高橋:10年後ということで、どのくらい老けるのかということを思ったりもしました。「10年経っても変わったつもりはありませんよ。」というセリフがあるので、あまり歳を取ってない感じでいいんだなと思いながら役作りをしました。

フグ田マスオ役 葛山信吾:僕も声優さんの声が頭に残っているので、台本を読んでいてもその声や表情の感じが頭にありました。稽古を重ねてきて、演出家さんと相談しながら自分の身体に浸透させていっている最中かなって感じもしますね。

ーー後ろ髪も跳ねていたりしますね。

葛山:そうですね。アニメの部分で後ろ髪が飛び出しているのがすごく印象的です。前から見るときちんとしているようなんだけど、後ろから見るちょっとこの人面白いなというような。そういう人柄を表しているのかなと思います。すごく光栄な役で、何度も共演させていただいている先輩と方またご一緒できるということで(マスオ役は)非常に嬉しいです。

フグ田タラオ役 大平峻也:僕は普段から2.5次元と呼ばれる舞台に出ることが多いです。今回は日本人のほとんどが知っているであろう作品ですので、イメージが根強くついている作品でもあります。10年後は「タラちゃんがいちばんこの家族の中で成長の度合いが大きい」と演出家の田村さんも仰っていて。それがやはりお客様に見てもらうにあたって、いい意味で期待を裏切っていけたらいいなと思います。

ーーお母さんが紀香さんだということについてはどうでしょうか。

大平:めちゃめちゃ緊張しましたよ、やっぱり! 最初にご挨拶させていただいたときにも、緊張して「おはようございます」って言ったら「サザエでございまーす」って始めて下さったんです。よかった、これはきっと素敵な家族に迎えてもらえる! って思って。本当に今日までたくさん支えていただきました。
舞台『サザエさん』初日囲み会見
舞台『サザエさん』初日囲み会見

磯野カツオ役 荒牧慶彦:「誰もが知っている家族の、誰も知らない10年後」というのがテーマですが、子供の10年と大人の10年って結構大きな違いがあります。子供の10年って人格も変われば顔つきも変わる。その辺りのものはわりと自由に考えていいものだなって思ってカツオを作っていきました。

磯野ワカメ役 秋元真夏:私個人としては初舞台です。その初舞台がまさか「サザエさん」というのもすごくびっくりなことでした。みんなが知ってるワカメちゃんが大きくなったらどうなるかっていうのはたくさん考えたり、悩んだりしました。今もまだ悩んでたりしていますが、田村さんにも細かいところのアドバイスをたくさんいただき、共演者のみなさんにも助けていただいているなと思います。

タマ役 酒井敏也:最初の「ニャー」はこれでいいのかな? って。

藤原:お客さんすごく笑ってましたよね。

酒井:役作りは猫の動画を見せていただいて勉強をしました。

ーータマ(=猫)の役って聞いたときはどんな心境でしたか?

酒井:「おお~」っていう。もともとケモノやもふもふは好きなので……。過去に犬や鳩の役もやってますしね。

ーーサザエさんと紀香さんの共通点は?

藤原:朗らかですごくおっちょこちょいってところはちょっと似てるかなと思いました。エピソードは言えないくらいたくさんあります!

ーー今回は歌もありますね。

藤原:稽古場で「ちょっと歌ってくれない?」って突然歌うことになって! ちょっとあふあふしたところからですね。そこから歌の練習も稽古の前後でやりました。

ーー紀香さんは学生時代に「サザエさん」にご縁があったとか。

藤原:落語研究会に入っていたんですが、その時の名前が「カツオ」だったんです。「サザエがいい!」って言ったんですが、部長に取られて「あんたはカツオキャラや」って言われてカツオになりました。

ーー紀香さんちょっと久しぶりの舞台かと思いますが、舞台はやってみてどうですか?

藤原:おもしろいですね、やっぱり。いろんな役者さんと良い摩擦を起こしながら反応を楽しみながら、自分の糧とできたり表現を成すことがすごく楽しいです。

ーーこのヘアスタイルは重いですか?

藤原:重くないですよ! 最近のカツラはちゃんと作ってくださっているので。
舞台『サザエさん』初日囲み会見
舞台『サザエさん』初日囲み会見

ーー松平さん、お子さんは磯野波平役をやるということを、どう仰っていましたか?

松平:今日観て喜んでましたよ。面白かったって言ってくれました。

ーー役者になりたいって言ったりはしていませんか?

松平:まだ言わないですね。

ーーお父様としてお気持ちの覚悟とかはありますか?

松平:なんでも大丈夫です。

ーーみなさんのチームワークはいかがでしょう。

高橋:それはもうね。

藤原:最高です。最高の家族のキャストさんが集まったので、最高の家族になって、本当に嬉しいです。お芝居をあわせられることも、普段のお話もすごく嬉しいです。

ーー公演中にお食事に行かれるなどは?

藤原:稽古場で行ったりもしました。またいけたらいいなと思っています。

ーー今はもう令和ですが昭和の時代の家族を演じてきて、改めてどう思いますか?

高橋:いろんなことを言いあって、ケンカしたり、ぶつかりあったり。それが家族の良さというか。「些細なことでもいいからなんでも話して!」っていうサザエさんの言葉が本当にそうだなって改めて思いました。時代が変わってもそうだと思います。

藤原:どんどん時代が移り変わるにつれて家族団らんが囲めなくなるけれども、とにかくなんでも話すことだと。心に染みる台詞がすごく多かったので、それは不変的なものなんだなって思いながら演じています。

ーー続編は期待していいんでしょうか?

藤原:どうなんでしょうかね! いろんな地域でもやりたいですね。そして美味しいモノも食べて……ね、父さん?

一同:(笑)

ーーこれから見に来て頂けるお客様へメッセージをお願いします。

藤原:みんなが知っている家族の誰も知らない10年後。いよいよ明治座で舞台「サザエさん」が始まりました! 博多座でもございますが、ぜひみなさんいらしてください。お待ちしてま~す!
舞台『サザエさん』藤原紀香
舞台『サザエさん』藤原紀香

(C)長谷川町子美術館

取材・文・撮影(会見のみ)=松本裕美 舞台写真=オフィシャル提供

当記事はSPICEの提供記事です。

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