更生を誓う芸人・鈴木もぐらの生まれ変わりの軌跡 第5回 「禁煙外来にて、本気のたばこ卒業宣言」のその後に密着


よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属、結成7年目を迎えたお笑いコンビ・空気階段。過去には「キングオブコント」準決勝まで2度も勝ち進み、TBSラジオ「マイナビ Laughter Night」のチャンピオンライブでは2連覇も達成している。

今年3月24日には、ヨシモト∞ホールにおけるランキングシステム最上位「ファーストクラス」の顔となる5組「TOP5」にも新加入。同じくTOP5の座に就く横澤夏子・コロコロチキチキペッパーズ・おかずクラブ・ゆにばーすと並び、さらなる活躍を期待されている。

そして昨年、ボケを担当する鈴木もぐら氏は結婚し、さらにはパパになったという。順風満帆な芸人ライフを歩んでいるようにも見える同氏だが、一方では“借金600万円”など、なかなか気合いの入った「クズ」っぷりも話題になっているのだとか。

本連載では、そんな鈴木もぐら氏が自身の生活を見直し、新たな人生を歩んでいくためのエッセンスを探る過程を追いかける。

2019年2月11日、東京都中央区日本橋の中央内科クリニックを訪れたもぐら氏。過去に3度、自力での禁煙に挑んで失敗しているという同氏は、禁煙外来に通ってたばこを卒業するという決意を固めた。禁煙外来は、約3カ月かけて計5回の通院で治療を進めていくというスケジュールが基本となる。今回は、その経過を追った記録をお届けしよう。

○第1回 2月11日

最初の診療では、問診票などに回答し、たばこの有害性や依存性に関する説明を受け、禁煙宣言書にサインをしたためて正式に禁煙を宣言した。つい3日ほど前に禁煙を失敗したばかりだというもぐら氏は、この段階で1日1箱(20本)以上吸うところまで戻ってしまっていると話す。多いときは1日60~80本も吸っていたというから驚きだ。

自身もかつて喫煙者だったという院長・村松弘康氏からの熱く優しい説得もあり、「たばこをやめたい」という想いがより一層強まった様子のもぐら氏。この日は飲み薬タイプの禁煙補助薬を処方してもらい、まずは本数を減らしていくところから始めてみることに。
○第2回 2月24日

初回の診療から約2週間が経過したもぐら氏に状況を尋ねてみると、「気付いたらそんなに吸っていないというか、少し本数は減ってきたかなって感じです」とのことで、喫煙量は1日10~20本ほどまで減ったという。薬による副作用もなく、村松氏いわく経過は順調だそう。

たばこの味の感じ方も若干変わってきているらしく、「まずいまではいかないですけど、変な味。なんか違うなぁみたいな」と話すもぐら氏。飲み薬はニコチンと同じような刺激を脳に与える作用があるため、「今は半分が“習慣”で吸ってしまっている状態」だと村松氏は説明する。ここから先は、その習慣をどうやって断ち切っていくか考える段階。

仕事の休憩中や食事の後、寝起きなど、長年の習慣で1日のスケジュールの中に組み込まれてしまった喫煙タイムをいかにして払拭するか。村松氏は「まず、何か代わりになることをやるのがオススメ。いろんなことをして気分を変えるのが大事」と前置きし、食後はすぐに歯ブラシをして口寂しさを紛らわせる、じっとしていると吸いたくなるのでその場にずっといないこと、たまに深呼吸をして落ち着くなど、さまざまな方法を提案してくれた。

これを受け、もぐら氏も「たしかに空いた時間がちょこちょこできるので、何をすればいいんだってなるんですよ。たばこを吸うようになる前、俺はこの時間に何してたんだろうって」と、禁煙治療を始めてからの2週間を振り返る。

そして、この日に提示された次なるステップは、「1本も吸わない日を1日設けてみる」。もぐら氏は次の診療日までにこれを達成できるのだろうか。
○第3回 3月17日

たばこを吸わない環境に自分を追い込んでいくことも必要なため、外食をする際には全席禁煙のお店を選んだり、いつもたばこを買っているお店に寄らないようにしたりと、自分なりにできることを考え実行してみたというもぐら氏。その甲斐あってか、前回の診療の後、オフの日に1日だけ完全に禁煙できたという報告が。今は、ライブ前の緊張している時間や、ライブ後のほっとした瞬間に吸いたい欲求がだいぶ高まってしまうとのこと。

この日は、少しでも楽しく禁煙を続けられるよう新たな禁煙グッズを導入することに。吸ったつもりでたばこ代を貯金していく「まね禁煙ねこ貯金箱」や、どこを切っても禁煙マークが描いてある「禁煙太郎飴」といったカジュアルな禁煙グッズが登場。受動喫煙防止の活動をしている「すわにゃん」のステッカーもプレゼントされた。

○第4回 4月7日

この日、開口一番「3月27日にたばこを捨てました! 」と吉報を届けてくれたもぐら氏。しかしその直後に「3月27~31日は吸わなかったんですよ……」との言葉が。5月に空気階段として単独ライブを控えたもぐら氏は、その稽古が本格的に始まったことでたばこの誘惑に負けてしまいそうだとこぼす。4月1日から再度たばこを吸い始めてしまい、今は1日10本ほどに戻ってしまったという。

ここで、初回にも行った「吐く息の中に含まれる一酸化炭素の濃度測定」を実施。一酸化炭素は、たばこの煙に含まれる有害物質のひとつである。測定値の目安は以下のとおり。

ノンスモーカー:0~7 ppm
ライトスモーカー:8~14 ppm
ミドルスモーカー:15~24 ppm
ヘビースモーカー:25~34 ppm
超ヘビースモーカー:35 ppm以上

いざ測定してみると、その結果は「16ppm」で「ミドルスモーカー」の範囲に。過去に測定した数値よりも大きくなってしまっている。

「これ、どういう状況っすか」と不安げなもぐら氏を諭すように、村松氏は説明を加える。

「人間っていうのは不思議なもので、禁煙しようとしていると、1本をより大事に吸ってしまうようになる場合が多いんですよね。根元までしっかり吸ってしまったり、ひと口ごとの間隔が短くなったり、深く吸い込んでしまったり。お腹が減っていたらお腹がいっぱいになるまでご飯を食べるのと同じようなものですね」

「10本しか吸っていないのに、普段の15本分吸ってるような状態かもしれないってことですか? お皿まで舐めてるみたいな感じですね……」と、落胆の色を隠せないもぐら氏。この日から、飲み薬とは別にパッチタイプの禁煙補助薬も使ってみることに。

○第5回 6月2日

ついに5回目の診療を迎えたもぐら氏。スケジュールの都合もあり、前回からはだいぶ間が空いたのだが、「薬がなくなったので1週間ほど薬を飲まなかったんですけど、飲んでたときとそんなに変わらない感じがします」と現状を報告。その様子から、禁煙に成功したのかと思ったのだが……結果はまさかの、人生4度目の禁煙失敗。5回の診療で完全に禁煙とまではいかなかったようだ。

1本も吸わないという日もけっこうあるそうで、ニコチンの依存自体は落ち着いてきたものの、心理的な依存は完全には克服できず。しかし、これもひとつのきっかけで、無駄ではなかったはずだと思いたい。

村松氏からは「1回だけでやめられるという方ばかりでもないんですよ。成功確率は7,8割ぐらい。そうしましたら一応……仮免許ぐらいということにしておきましょう!」とのお言葉をいただき、「せっかく作ったので」ということで卒煙証書(仮)が授与された。

本連載で禁煙の経過を追いかけるのはここまでとなるため、これ以降はもぐら氏自身で禁煙に挑んでもらうことになる。7月1日からは東京都受動喫煙防止条例により、学校や病院など一部施設では屋内完全禁煙となるなどの動きもあるため、「今のうちに禁煙に成功しておきたい」と話すもぐら氏。

もしどこかでこっそりたばこを吸っている姿を見かけた際には、優しく注意してあげてほしい。

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

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