富士の裾野を震わすのは頂点を目指すシャウト!Roselia単独ライブ「DAY2 Wasser」レポート

SPICE

2019/8/14 12:00

アニメ、ゲーム、そしてリアルライブと様々なメディアを横断して盛り上がるガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!』。その中でも注目を集めているのが、キャラクターを演じる声優陣達が楽器を手に練習を重ね、リアルなバンドとして繰り広げるライブの数々。その演奏のクオリティはアニソン関連ライブのみならず、国内外の音楽フェスにも個々のバンドとしてステージに立つなど、キャラクターソングの枠を超えた活躍を見せるほどのレベルに達しているのだ。
そんなバンドの中でも、ゴシックなビジュアルと力強いハードロックが醸し出す独特の存在感で人気を博す「Roselia」が、山梨県・富士急ハイランド内のコニファーフォレストで8月3~4日にわたって初の単独野外ライブを敢行。雄大な富士山を目の前に望む野外ステージならではの演出とパフォーマンスで、両日共に大盛況で幕を閉じたこのライブから「DAY2 Wasser」のレポートをお送りしよう。


降り注ぐ「Wasser(水)」の調べから清らかで激しいロックが響き渡る!


天候にも恵まれ、熱く照りつけていた太陽が富士山の稜線へと沈みゆく中、ステージの大スクリーンに映し出されたのは静かに波紋が広がる水面。それにかぶさるピアノの独奏とともに雨粒が落ちて波紋が幾重にも広がっていく……今回の野外ライブは初日にドイツ語の「火」を意味する「Flamme」、そして2日目は「水」を意味する「Wasser」のタイトルが付けられ、それらにちなんだ異なる演出でステージが彩られているのだ。

だんだんと激しくなっていく独奏が静かに会場のテンションを高めていき、キャラクタービジュアルによるバンドメンバーの紹介映像が終わると、ステージには黒とブルーのドレスをまとった5人が登場。その姿に割れんばかりの歓声を送るファンに応えるように、オープニングナンバー「Determination Symphony」からライブが開幕。悲しみの雨に濡れながらも立ち上がるという歌詞と、ステージサイドから激しいリズムに合わせて噴水が噴き出すというライブタイトル「Wasser」とリンクしたセレクトと演出に、客席のテンションも一気に最高潮へ。
Photo:畑聡
Photo:畑聡
Photo:畑聡
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曲が終わるや「まだまだいくわよ!」というボーカル・相羽あいな/湊 友希那役の檄を合図に、間髪入れず中島のベースソロから始まる二曲目「R」がスタート。ギター・工藤晴香/氷川紗夜役、ベース・中島由貴/今井リサ役、ドラム・櫻川めぐ/宇田川あこ役、キーボード・志崎樺音/白金燐子役ら各メンバーにもボーカルパートがあり、歌い続けて頂点を目指す決意を歌ったRoseliaそのものを象徴するようなナンバーだけに、客席もさらにヒートアップ。曲冒頭の相羽のロングシャウトに声援を送り、曲中の「Showing, Showing up!」「Shout out!」ではコールで曲に参加。こうしてライブスタートからステージと客席が一体感に包まれる中、アニメの中で友希那が見せる立てた左小指を口元に当てるアクションを相羽が見せて、オープニングステージは締めくくられた。
Photo:畑聡
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「西日がすごいわね」という相羽のコメントとソロプレイを交えたメンバー紹介から、今日最初のMCパートがスタート。ライブ中の諸注意では一人だけ目立とうとする極端なパフォーマンスはNGと相羽が友希那となって言い含め「守れない人は脱退してもらうわよ」で締めると客席も賛同を示すように盛り上がった。

そこで次の曲へと入る前に曲名を当てるクイズとなるが、「アニメ2nd Seasonのオープニングは?」という問いに櫻川が「“キズナミュージック♪”! さあいってみよう!」と応え演奏を始め、スクリーンにもPoppin'Partyが演奏するオープニングアニメが一瞬流れ出すというドッキリを仕掛けられて相羽が慌てる一幕も。

そんな流れで始まった3曲目は、Roseliaによるアニメ「BanG Dream! 2nd Season」オープニングテーマ「BRAVE JEWEL」。アニメのオープニング映像とリンクしながら曲は進み、腕を突き上げてカウントするように指を一本ずつ立てていく相羽のパフォーマンスに、ファンもシンクロして腕を掲げていった。続く4曲目は一息つくように、傷ついた心を抱えながらも再び歩み出す心情を切なく歌い上げる「Sanctuary」へ。
Photo:畑聡
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相羽の圧倒的な声量から繰り出すロングシャウトや、間奏で工藤と中島が背中合わせでギターとベースを奏でるパフォーマンス、そして歌に合わせてループを描きながら噴き出す噴水の演出や、スクリーンに映し出された沈んでいく西日を浴びて浮かび上がる相羽のシルエットが、歌の雰囲気を静かに力強く盛り上げた。
Photo:畑聡
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5曲目からはスマートフォン向けゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』でもなじみ深いカバー曲パートがスタート。
「残酷な天使のテーゼ」はバンドならではのハードロックなアレンジが施され、迫力満点のボーカルと演奏によるRoseliaならではの仕上がりに。そして男女別やタオルを振り回してのコール&レスポンスを挟んで、6曲目「ETERNAL BLAZE」のカバーに突入。大切なもののために立ち上がり戦う気持ちを歌った内容がRoseliaのカラーとマッチしている上に、ライブ演奏ならではの迫力も加わって客席も熱く盛り上がっていった。

曲を終えた後、相羽がみんなで乾杯しながらの水分補給を提案し、メンバーとファン全員がめいめいにペットボトルを掲げて「これからのみんなの幸せを祈ってカンパイ!」の音頭と共に喉を潤していく。

「こんなにたくさんの人達でカンパイしたのは私達だけよね、いい思い出がつくれたわね」

との相羽の感慨深げなコメントに客席からも歓声が。そして、カバー曲パートのラストとなる7曲目「This game」へ。冒頭の長いピアノ独奏が特徴的なナンバーだが、キーボードの志崎がこれを見事に弾ききって客席からは大きな歓声が。そして運命というゲームに立ち向かう様を歌ったナンバーを水の激しい演出と共に歌いきって、ライブの前半戦は幕を閉じた。
Photo:畑聡
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富士急ハイランドを舞台にRoseliaは自分のキャラを守り抜けるか!?


メンバーが一旦ステージから引き上げると、スクリーンにはRoseliaのライブ名物である幕間の特別映像「Roselia キャラ設定を崩しちゃいけない!」がスタート。個性的なキャラクターが多いRoseliaのキャラの設定やイメージを、3次元のRoseliaである声優陣は守り切れるかを様々な企画で競うこのシリーズ、今回はライブ会場の下見に来たメンバーが富士急ハイランドの様々なアトラクションに挑戦する形でスタート。「DAY1 Flamme」で流された分では、トップは中島由貴/今井リサ役・最下位は志崎樺音/白金燐子役という結果に。
Photo:畑聡
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その決着編となるDAY2分では、メンバーが富士急ハイランド名物の絶叫マシンの数々に挑戦。あまりの凄さに素で楽しんだり、絶叫中の顔が事務所NGでキャラ絵を使って隠されたりのカオスな展開に客席は爆笑に包まれた。そして映像が一区切りついたところで、ステージには白いドレスへと衣替えをしたRoseliaが登場してライブはいよいよ後半戦へ。


メディアとリアルの垣根を越えたRoseliaを魅せたライブ後半戦


後半戦の始まりを飾る8曲目「Ringing Bloom」と9曲目「Re:birth day」。この2曲はどちらも『ガルパ』で描かれるRoseliaのストーリーに深く関わるナンバーだけに、キャラクター同士の繋がりを感じさせる演出がふんだんに盛り込まれた。白金燐子のエピソードのテーマ曲でもある「Ringing Bloom」では、志崎のソロボーカルから相羽とのデュエットへと移っていくパートで相羽が志崎に近づいて肩を抱きながら歌い、曲が終わった後には「どうでしたか?」「燐子、ありがとう」との掛け合いを見せた。そして「Re:birth day」では、相羽とベースの中島が背中合わせで歌と演奏を繰り広げながら視線を交わし、クライマックスでは相羽・中島・工藤がステージ中央で寄り添うなど、ゲーム内のストーリーを体験したファンにはたまらないパフォーマンスを披露。キャラクターと演者がステージ上でひとつのRoseliaになった至福の時間を感じさせる幕開けとなった。

曲を終えてのMCパートでは幕間の「キャラ設定を崩しちゃいけない!」の話題となり、その流れで始まった「Roseliaあるある」では「中の人とキャラのギャップあり過ぎ」「練習の後に焼肉行きすぎ」などの素顔の面々の様子が語られたり、ライブ後半の白いドレスは志崎演じる白金燐子がそれぞれのキャラクターに合わせてデザインを考えたことなどが明かされた。さらに楽器関連でRoselia仕様のスネアドラムやピックの発売が決定したことも発表。こちらの詳細は続報を待ってほしいとのことだ。

MCがハイテンションに盛り上がる中、相羽の「キャラを入れて落ち着いて」との言葉を合図に次の曲へ向けてテンションを整えるメンバー一同。そして工藤演じる氷川紗夜のお馴染みのセリフ「練習は本番のように、本番は練習のように」との言葉からの十曲目は、最新シングルとなる「FIRE BIRD」だ。

すでに太陽は沈み、空がマジックアワーの不思議な色に染まる中に響き渡る相羽の独唱、そして「潰えぬ夢へ 燃え上がれ!」の言葉と共に、ステージ前に高々と火柱が吹き上がる!

ライブタイトルこそ「Wasser(水)」だが、不死なる火の鳥のように何度でも甦り頂点を目指そうというこの曲に合うのはやはり「炎」だ。Roseliaが繰り出す激しいビートとボーカル、それに合わせてまばゆく輝くライティングと吹き上がる炎の演出にファンも負けじとヒートアップし、まさに火の鳥のような燃えるステージが夜の帳に包まれつつある会場に生み出されていた。

「私達の始まりの歌を届けるわ」の言葉と共に始まった十一曲目は、記念すべきファーストシングルの「BLACK SHOUT」。

相羽の「まだまだついてこれるかしら!?」のゲキに応えるように、ファンもここに至るまでのスタートとなった思い出深い曲にあらん限りの声援を送り、スクリーンに映し出されたアニメPVの友希那とシンクロしながら、指を一本ずつ折りたたみながら小指を残し、その小指で口元を撫でる仕草を相羽が見せると大歓声が湧き上がった。

そして「これが最後の曲よ、また会いましょう」の言葉と共に始まったラストナンバーは、誇り高く歌い続けるRoseliaそのものを象徴するようなナンバー「Neo-Aspect」。スクリーンに映し出されたアニメPVとリズムに合わせて力強く吹き上がる噴水、そして富士の裾野に鳴り響くようなコールとコーラスへの参加で盛り上がるファンの熱気が会場のコニファーフォレストを揺るがせる。Roseliaも「誇り高く奏でたい」という歌詞そのもののような熱い演奏とシャウトでそれに応え、初の単独野外ライブの最後を締めくくった。
Photo:畑聡
Photo:畑聡

キャラ設定対決の意外な決着? 笑いと熱さに満ちた真夏の夜の夢はここに完結!


ライブが終わってもまだまだ力を残している満場のファンから、すぐさまアンコールが巻き起こる。それに応えるようにスクリーンに映し出されたのは「Roselia キャラ設定を崩しちゃいけない!」の後半戦。絶叫マシーン対決の結果、ランキングは相羽と志崎が最下位争いをするという状況に。そして最後の対決の舞台は、世界最大級のお化け屋敷としてギネスブックに載ったこともある「絶凶・戦慄迷宮」。5人それぞれの個性が出たリアクションで何とか迷宮を突破。最終的な結果は後ほどライブでということで、白のドレスにライブTシャツと同デザインのトップスをまとったRoseliaが再びステージに登場。

相羽の「魂で叫びなさい!」の叫びを合図に、アンコール1曲目「LOUDER」がスタート。失った熱を再び取り戻して仲間と共に再び唄おうと訴えかける歌は、まさにアンコールに相応しいセレクト。疲れも見せずに激しいシャウトで歌い上げる相羽のパフォーマンスに、幕間で落ち着いていた客席は再び熱が入り最高潮に盛り上がる。

曲を終えた5人を待ち受けていたのは、今回の「Roselia キャラ設定を崩しちゃいけない!」の結果発表。トップを工藤が守り切り、罰ゲームが課せられる最下位は相羽と志崎になるか……結果は志崎の最下位となり、罰ゲームを何とか回避できた相羽はほっと一息……と思いきや、富士急ハイランドらしく絶叫の回数がポイントに加算されることに。その結果、最後の戦慄迷宮で叫びまくってしまった相羽の逆転最下位が確定! 1位の工藤はご褒美としてライブのシメの打ち上げ花火を紗夜のイメージカラー・青緑にしてもらうことに。そして相羽は罰ゲームとしてライブ終了後の退場アナウンスを担当することとなってしまった。

11月6日にRoselia初の映像ベストBlu-ray『Roselia 2017-2018 LIVE BEST -Soweit-』の発売決定や、11月30日~12月1日に幕張メッセで開催されるRoselia×RAISE A SUILEN合同ライブ『Rausch und/and Craziness』の月ブシ特別先行の告知を経て、熱さに満ちたライブもいよいよ本当のラストに。

「後悔の無いようしっかり声を出してね。あなたたちのおかげで最高の夏になったわ。また会えるという願いを込めて……」

そんな相羽の感謝の言葉と共に始まったラストナンバーは「熱色スターマイン」。それまでは推しのメンバーの色で振られていた客席のコンサートライトが、この曲ではすべてが「熱色」の赤に染まった。そして複数の花火が一気に打ち上がる「スターマイン」の如く、Roseliaの熱いパフォーマンスと暗闇に染まった空へと伸びるまばゆいライティング、今日のステージを彩り続けた噴水、そしてただ声援を送るだけでなく共に唄って曲に参加するファンの熱気が融合して、会場は今日一番の盛り上がりへと昇り詰めていく。そして曲のクライマックスでは友希那の「頂点へ、狂い咲け!」の言葉と同時に花火が打ち上がる!

「今日は最高の夏をありがとう! またきっとどこかで会いましょう! 最後はみんなで飛ぶわよ!」

相羽のかけ声と共に、メンバーとファン全員がそろってジャンプを決めてラストナンバーは大団円で終了。最後は各メンバーからのシメの挨拶に加え、全員で手を繋いで左右正面の各ブロックに出向いての感謝の挨拶を送る一同。そして正面に戻るとマイクを外し「本日はご来場いただき、誠にありがとうございました!」と生の声で心からの感謝を伝えて、2日間にわたる野外ライブの幕を閉じた。

熱気冷めやらぬ会場のファン達を祝福するように、夜空には紗夜のイメージカラーである青緑の打ち上げ花火と、「熱色スターマイン」を思わせるオレンジの花火が輝き、先ほどの罰ゲームとして相羽のフレンドリーな生アナウンスが流れるという、終了後もファンには嬉しい仕掛けが満載となった今回の野外ライブ。

「これからもRoseliaにすべてをかける覚悟はある?」

最後の挨拶で相羽から送られたメッセージに、誰もが「もちろん!」と答え、Roseliaの今後の躍進を確信できる、そんな2日間となったに違いない。
Photo:畑聡
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取材・文:斉藤直樹 Photo:畑聡

当記事はSPICEの提供記事です。

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