「なつぞら」114話。白無垢姿のなつに泰樹泣く。またまた最終回かと思った

エキレビ!

2019/8/12 08:30

連続テレビ小説「なつぞら」 
NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~


第19週「なつよ、開拓の郷(さと)へ」114話(8月10日・土 放送 演出・木村隆文)視聴記録
第一部完 という感
最終回かと思った第二弾。第一弾は、アニメ「ヘンゼルとグレーテル」ができて森でピクニックをする96回。ここでは、作者自ら「完」と出して笑わせた。
今回は、いつものスピッツの「優しいあの子」が冒頭に流れず、ラスト、なつ(広瀬すず)と夕見子(福地桃子)の結婚式で流れ、クレジットは本編の下に出たことで、いっそう最終回感が出た。でも最終回ではない。民放ドラマ的にいえば「第一部完、来週から第二部開始!」というところである。

レシピノート
結婚の許しをもらってほっとしたなつは、田辺(宇梶剛士)に頼まれたたんぽぽバターのロゴデザインを考える。牛の顔のなかにたんぽぽをあしらった秀逸なデザインができた。たんぽぽバターのロゴデザインはおなじみの刈谷仁美。
縁側でデザイン画を描いているなつのそばにやって来た不二子(松嶋菜々子)が自ら描いたレシピノートを手渡す。いわゆる嫁入り道具のひとつであろう。不二子も意外と絵がうまくて、かわいらしい絵にほっこりした。夕見子にはノートじゃ無理、実際教えないと不二子は笑う。夕見子ってほんと家庭的でなさそう。

「漏らしそうです」
なつと坂場(中川大志)は天陽(吉沢亮)のアトリエに行く。坂場と天陽はウマが合うようで、天陽の「畑仕事は生きるためで、絵を描くことは排泄かな」という話に、坂場は共感した様子で、絵を見て「がまんできずに漏らしそうです」と言う。つまりは、創作意欲が湧いてきたということだろう。
吉沢亮の口調やちょっとした表情が、ちゃんとややおじさんになっているのがすごい。こういう顔のきれいなおじさんっているなあ。

さて。真面目な話のとき、恐縮だが、
坂場「天陽さんにとって絵とはなんですか」
天陽「え」
というダジャレめいたやりとりがあった114回。朝の「おしん」の再放送114回で
近所の人「仏さんになってしまってる」
竜三「このままほっとけって言うんですか」
というダジャレめいたやりとりがあった。ものすごく緊迫の場面なのに、仏とほっとけが気になって気になって……。申し訳ない。

ナレーションが侵食してきた
帰り道、天国のお父さんに心の中で結婚の報をすると、「はいわかっています お母さんも」とナレーション(内村光良)。お母さんもそばにいるんだろうか。お母さんのことを思い出すことがなつにも咲太郎にもほぼないことがずっと気になっているのだが、信哉の存在といい、お母さんといい、すぐに先読みする視聴者をミスリードする仕掛けをいくつか配置しているんだろうなあと思う。
ナレーションはさらに、ラストの記念写真に「わたしもまざりたかったけど やめておいた」と言う。幽霊が写真にまざっていたら、どんなだったか見たい気もする。

関根勤と鳩子(藤田三保子)
北海道から帰ったなつはついに坂場の父・一直と母・サト(関根勤と藤田三保子)と会う。すきやきを食べながら、父の考古学に関する話を聞くなつ。坂場が無関心なのはもう何回も聞いているからだろう。その感じが可笑しかった。
母役の藤田三保子は朝ドラ100作のなかでも「ドドンがドン」と歌う劇中歌「日本よ日本」もあいまって人気の高い「鳩子の海」(74~75年)のヒロイン。鳩子はなつと同じく戦災孤児なうえ記憶を失っていた。鳩子の子役・齊藤こず恵は、「おしん」の小林綾子登場以前の朝ドラ人気子役ナンバーワンだった。余談だが、わたしの祖母がよく「ドドンがドン」と歌っていたことが懐かしい。

嫁ぎの儀式
広瀬すずの白無垢、問答無用にきれいだった。なつが泰樹(草刈正雄)にこれまで育ててくれた御礼を言うと、泰樹も「ありがとうな」と涙する。「わしもおまえに育ててもらった」。
確かに最初は偏屈だった泰樹が、なつによっていろんな視点を得ることができて、だからこそ農協の発展もある。冒頭のなつと不二子も誰かの役に立とうとして絵を描いている。ささやかでもみんなが誰かの役に立とうとしていることが描かれているのだ。
そして結婚式。これまでなつと関わった人たちがずいぶんたくさん集まった。咲太郎と光子(比嘉愛未)が来ているが、東洋動画の人たちは残念ながらいなかった。
陽平役の犬飼貴史がまたいい仕事をしていて、天陽の顔をちらりと見る目が饒舌なことといったらない。
あと、雪之助のウエディングケーキは、安田顕のセリフによるとパイナップルをたんぽぽに見立てて飾っているらしい。とにかくみんな幸せそうで、記念写真もいい写真だった。なつ、生きててよかった。20週からは、なつが仕事と家庭の両立に奮闘していきそう。子育て編をどう描くか、楽しみだ。


【第20週あらすじ「なつよ、笑って母になれ」8月12日・月~8月19日・土】 
なつが東洋動画で働き、夫の坂場が翻訳の仕事をしながら家事を行うという新婚生活が始まった。アニメブームの中、なつは「魔法少女アニー」の原画という大役を任される。その一方、茜(渡辺麻友)がお腹の大きくなりつつも仕事に取り組む姿を見て、働きながら子育てをする難しさを実感する。その頃、声優プロが多忙になった咲太郎(岡田将生)は、野上(近藤芳正)から「川村屋」や「風車」を含む新宿一帯が再開発され、それを期に光子(比嘉愛未)が引退することを聞かされる。咲太郎は光子へのプロポーズを決意し、「風車」でなつたちを集め、結婚の報告会を開く。そんな華やかな席の中、亜矢美(山口智子)だけはいつもの元気がない。

115回あらすじ  8月12日・月 放送
なつ(広瀬すず)が東洋動画で働き、夫の坂場(中川大志)が翻訳の仕事をしながら家事を行う新婚生活が始まった。アニメブームの中、なつは「魔法少女アニー」の原画を任される。その一方、妊娠して仕事に取り組む茜(渡辺麻友)を見て、働きながら出産することの難しさを実感する。その頃、声優プロダクションの仕事が多忙になった咲太郎(岡田将生)の元に、川村屋の野上(近藤芳正)が神妙な顔で訪ねてきて…。




116回あらすじ  8月13日・火 放送
なつ(広瀬すず)と坂場(中川大志)の新居を訪れ、咲太郎(岡田将生)は結婚することにしたと報告する。慌てて川村屋を訪ねたなつに、光子(比嘉愛未)は川村屋の経営を退き、咲太郎の事務所を手伝うつもりだと言われる。新宿一帯の再開発で川村屋も新しいビルに建て替えるのだ。一方、風車では亜矢美(山口智子)と茂木社長(リリー・フランキー)が話し込んでいた。そこへ咲太郎が結婚報告にやってきて…。
(木俣冬)

登場人物とキャスト 登場順
奥原なつ 広瀬すず 幼少期 粟野咲莉…主人公。戦争で父母を亡くし、兄と妹と別れ、剛男に連れられて北海道に引き取られてきた。生活を保障してもらう代わりに酪農の手伝いをする。父の描いた家族の絵を大切にもっている。生きるために感情を押し殺してきたが、柴田家、とりわけ泰樹と触れ合うことで、素直に感情を出せるようになっていく。これからは酪農の時代だと考え、十勝農業高校で学んでいる。演劇部に入る。
高校卒業後、アニメーターを目指して東京に出てくる。
佐々岡信哉 工藤阿須加 幼少期 三谷麟太郎…空襲のとき、なつを助ける。孤児院で働きながら勉強している。
柴田剛男 藤木直人…柴田家の婿養子。なつの父の戦友で、戦災孤児となったなつを十勝に連れて来た。妻を「ふじこちゃん」と呼ぶときがある。1955年時点では音問別農協組合で働いている。
柴田富士子 松嶋菜々子…剛男の妻。開拓で苦労してきたので、ひとに優しい。
柴田照男 清原翔(13 回から) 幼少期 岡島遼太郎…柴田家長男。搾乳をさせてもらえない代わりに薪割りを頑張っていたが、なつが来たことを機にようやく搾乳させてもらえた。
柴田夕見子 福地桃子(13回から)幼少期 荒川梨杏…柴田家長女。牛乳嫌い。同い年のなつに嫉妬を覚えたが、剛男に説得されてなつを受け入れる。勉強ばかりして家の手伝いを全然しない。
柴田明美 平尾菜々花(13回から) 幼少期 吉田萌果…柴田家次女。
柴田泰樹 草刈正雄…柴田家当主。頑固者で幼いなつにも容赦なく厳しく接するが、意地悪ではなく、彼の人生哲学に基づいたもの。他人に頼らず己の力で人生を切り拓くことを心情としている。甘いものが好き。
なつをほんとうの家族にしたいと願い、照男と結婚させようとする。
奥原咲太郎 幼少期 渡邉蒼…なつの兄。タップダンスが得意で、米兵にかわいがられていた。孤児院を出て新宿で亜矢美に助けられ、ムーラン・ルージュを経て、浅草の劇場で働いていたが、盗み濡れ衣を着せられ捕まってしまう。
奥原千遥 幼少期 田中乃愛…なつの妹。親戚に引き取られている。

2回
焼け跡にいたおばあさん北林早苗…情にほだされなつたちに食べ物を分ける。演じている北林は朝ドラ第1作め「娘と私」の娘・麻里の少女時代役を演じた。
戸村悠吉小林隆…柴田牧場で働いている。貧しい開拓団の八男に生まれ、幼い頃に奉公に出され、泰樹に世話になった恩を感じて尽している。
戸村菊介音尾琢真…悠吉の息子。嫁募集中。

4回
小畑とよ 高畑淳子…帯広在住。泰樹の昔なじみ。口の減らない元気な人。
小畑雪之助 安田顕…とよの息子。菓子店・雪月の店主。菓子作りに情熱を注ぐ。
小畑妙子 仙道敦子…雪之助の妻。
小畑雪次郎 山田裕貴(13回から登場) 幼少期 吉成翔太郎…雪之助、妙子の長男。十勝農業高校に通っている。演劇部。高校卒業後、川村屋に修業に出る。

5回
山田天陽 吉沢亮 幼少期 荒井雄斗…音問別小学校でなつと同級生になる。東京からやって来た。馬が好き。農業をしながら絵を描いている。
大作 増田怜雄…音問別小学校の生徒。
実幸 鈴木翼…音問別小学校の生徒。
さち 伍藤はのん…音問別小学校の生徒。
山田正治 戸次重幸…天陽の父。東京から北海道にやって来たが土地が悪く、農業ができず、郵便局で働いている。泰樹の協力を得て、土地を蘇らせる。

8回
山田陽平 (31話から)犬飼貴丈 幼少期 市村涼風…天陽の兄。絵がうまい。東京で芸大に通いながらアニメの美術の仕事をしている。なつに絵画の道具を贈った。東洋動画に就職。

9回
なつの父 内村光良…日本橋で料理人をしていた。絵が上手。家族のことを思いながら戦死した。

10回
花村和子 岩崎ひろみ…音問別小学校の教師。 
校長先生 大塚洋…音問別小学校の校長先生。
山田タミ 小林綾子…天陽の母。

13回
居村良子 富田望生…十勝農業高校の生徒。演劇部に入り衣裳を担当する。「白蛇伝説」のラスト、白蛇として登場し喝采を浴びる。
村松 近江谷太朗…柴田牧場と長い付き合いのあるメーカーの人物。奥様封筒をもってくる。

倉田隆一 柄本佑…十勝農業高校の国語の先生。演劇部の顧問。「魂」が口癖。なつの問題、十勝の伝承を交えて「白蛇伝説」の台本を書く。

14回
田辺政人 宇梶剛士…音問別農協組合組合長。農協で一手に酪農事業をとりまとめ十勝を酪農王国にしたいと考えている。

19回
門倉努 板橋駿谷 …十勝農業高校の番長。クマとサケを争った逸話をもつ。演劇部に入り、村長役を略奪する。
高木勇二 重岡漠 …十勝農業高校演劇部。メガネ。門倉に役をとられてしまう。
石川和男 長友郁真…十勝農業高校演劇部。
橋上孝三 山下真人…十勝農業高校演劇部。

21回
太田繁吉 ノブ(千鳥)…十勝農業高校の教師。ヤギのチーズは牛より「クセがすごい」と言う。

27回
前島光子 比嘉愛未… 川村屋のマダム
野上健也 近藤芳正… 川村屋のギャルソン
茂木一貞 リリー・フランキー… 角筈屋社長
煙カスミ 戸田恵子… 歌手。クラブメランコリーの看板。ムーラン・ルージュにいた。
三橋佐知子 水谷果穂…川村屋の店員。川村屋社員寮でなつと同室に。咲太郎を「同志」と思っている。
土間レミ子 藤本沙紀…カスミのいるクラブの店員。咲太郎のことが好き。「真心を一晩貸したままだから」返してほしいと思っている。

28回
島貫健太  岩谷健司
ローズマリー  エリザベス・マリー…浅草の踊り子

30回
藤田正士 辻萬長  親分
松井新平 有薗芳記 …浅草の芸人
岸川亜矢美 山口智子 …元ムーランルージュの踊り子。咲太郎を助けた。

31回
下山克己 川島明 …新人アニメーター
仲努 井浦新 … 実力派アニメーター

37回
阿川弥市郎 中原丈雄 … 東京から北海道に移住。彫刻で生計を立てている。
阿川砂良 北乃きい… 弥市郎の娘。

44回
杉本平助 陰山泰… 川村屋の料理長

45回
蘭子 鈴木杏樹… 劇団の女優
虻田登志夫栗原英雄… 劇団の俳優

49回
井戸原昇 小手伸也… 東洋動画アニメーター

55回

森田桃代 伊原六花…仕上げ課の先輩、といっても年齢はなつと同じで19歳。あだ名は「モモッチ」
山根孝雄 ドロンズ石本…仕上げ課のえらい人。
石井富子 梅舟惟永…仕上げ課のベテラン。といってもまだ30歳。
大沢麻子 貫地谷しほり…原画スタッフセカンド。周囲に一目置かれている才能あるアニメーター。
おしゃれしているなつを敵視している。
堀内幸正田村健太郎…動画スタッフ 芸大出身で、線画のきれいさには定評がある。

58回
露木重彦木下ほうか…演出家、第一製作課長
山川周三郎古屋隆太…東洋動画スタジオ所長

66回
泉千恵
岡部たかし
池間夏海

脚本:大森寿美男
演出:木村隆文 田中正ほか
音楽:橋本由香利
キャスト:広瀬すず 松嶋菜々子 藤木直人 岡田将生 比嘉愛未 工藤阿須加 吉沢亮 安田顕 仙道敦子 音尾琢真 戸次重幸 山口智子 柄本佑 小林綾子 高畑淳子 草刈正雄ほか
語り:内村光良
主題歌:スピッツ「優しいあの子」
題字:刈谷仁美
タイトルバック:刈谷仁美  舘野仁美 藤野真里 秋山健太郎 今泉ひろみ 泉津井陽一
アニメーション時代考証:小田部羊一 
アニメーション監修:舘野仁美
アニメーション制作:ササユリ 東映アニメーション

制作統括:磯智明 福岡利武

当記事はエキレビ!の提供記事です。

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