実験結果:扇風機が逆効果になるシチュエーションもある

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Image: haru__q (Flickr (CC BY-SA 2.0))

ミストも出るタイプの扇風機ならベストですかね。

「自分はエアコンよりも扇風機派だ!」という人たちには悲報かもしれません。月曜日に発表された新しい研究によりますと、扇風機は暑くてムシムシした日に体温を下げてくれるものの、暑くて乾燥した環境下で回すと、その状況をさらに不快に感じさせる上、危険を伴う可能性があるというのです。

とても不快な実験


オーストラリアにあるシドニー大学にて、研究者たちは12名の健康な、ハタチ前後の男性を募って実験を行いました。短パンを履かせた被験者たちは、4つのすごく不快なシナリオ(環境下)にて、それぞれ2時間座ってもらうよう指示を出したのだしました。

そのうち一組のシナリオは、「蒸し暑い部屋」で、温度が40度で相対湿度が50%に設定され、熱指数(体感温度)が56度。もうひとつのシナリオ「カラっと暑い部屋」では、温度を47度にして相対湿度を10%。熱指数は46度に下がります。そして被験者たちは、実験の半分を一般的な扇風機の前で過ごしたのでした。

実験の前後にて、被験者たちの心拍数と汗の分泌量、それに体温が計測されました。加えて彼らには、どれくらい快適に感じたのかを報告してもらいました。

まあ想像できるとは思いますが、どのシナリオでも不快な実験だったであろうと思います。ですが男性たちは、「蒸し暑い部屋」では扇風機をつけているときの方が、つけていないときの2倍も快適だったと報告したのでした。扇風機がついているとき、彼らの体温と心臓ストレスのレベルは僅かに低かったものの、彼らはより多く汗をかき、脱水症状が起こるリスクが増加したのです。

一方で「カラっと暑い部屋」で扇風機をつけた場合は、体感的に高温多湿の部屋より暑くないにもかかわらず、扇風機を切ったどの部屋と比べてもヒドかった、という結果を出しました。

政府も注意喚起している


現在はアメリカ合衆国環境保護庁のような組織により、熱指数が体温または37度を超えているときは、扇風機を使わないように忠告しています。その理屈はこうです。実際に扇風機は、 37度かそれ以上の場合、人間の肌よりも高い温度の空気を吹き付けると、その対流により私たちをもっと暑くさせ、身体にさらなる負担をかける原因を作ることになる、というのです。

ですがアナルズ・オブ・インターナル・メディシン誌に公開された結果報告によりますと、熱指数にだけ頼って扇風機の使用が有益かどうかを見極めるのは、必ずしも最良の方法ではない、と著者が記しています。

これらの結果は、熱波の中で「熱指数」の値を使用して、扇風機の使用を推奨する場合に起こり得る問題を浮き彫りにしています

まだ検証の余地あり


この結論は著者たちも認めているように、慎重に懐疑しながら受け止めるべきでしょう。

被験者たちの12名という人数は検証には不充分な数ですし、比較をするには2時間だけでは足りません。それにこれらの影響がほかのグループの人々に対して、どの程度見られるのかもわかりません。もしかすると、特定の薬を服用している人や、トレーニングから戻ったばかりの人にとっては、暑い日には扇風機の影響が異なる可能性だってあるのです。

ザックリとした傾向はわかりましたが、さらなる研究でデータを確実なものにして頂きたいですね。

Source: PRODUCT REVIEW, US EPA, ACP

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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