女子高生サバイバルアニメ「ソウナンですか?」原作者はリアル猟師! 夏の遭難も「知恵と工夫次第で生き残れる」

AbemaTIMES

2019/8/12 22:00



▲漫画家兼猟師の岡本健太郎先生

 日本列島は夏真っ盛り。例年以上の猛暑の中でも、山・川・海とアウトドアレジャーを楽しむ人も多い。8月11日には「山の日」もあり、この日を含んだ3連休からお盆休みを含めて、大型連休という社会人も多いだろう。友達・カップル・親子連れと、楽しいレジャーだが、油断すると一転、恐ろしい目に遭遇することもある。

そこで今回、人気漫画・アニメ「ソウナンですか?」の原作者であり、自ら猟師でサバイバル術にも長けている漫画家・岡本健太郎氏に、作品に込めた思いや、レジャー時の注意点などを聞いた。

「ソウナンですか?」原作者・岡本健太郎、女子高生でも「やり方次第で生き残れる」


――「ソウナンですか?」(漫画は2017年から連載)を企画したきっかけを教えてください。

岡本健太郎氏(以下、岡本) 週刊ヤングマガジンの担当さんとの話で「女子高生が無人島に遭難する4コマ漫画の原作をやってほしい」と依頼がありました。原作には興味があったので、やってみることにしましたが、4コマ漫画は描き方がわからなかったのでショート漫画になりました。作画は、さがら梨々さんにお願いしています。

――少年少女の漂流モノは過去にもいろいろな作品がありますが、岡本先生が「ソウナンですか?」で特に読者に伝えようとしていることを教えてください。

岡本 僕は女子高生4人組もやり方次第で生き残れると思って描いてますね。たとえば狩猟は、おじいちゃんくらいの年齢でもやっているわけで、別にハードってことはぜんぜんないんですよ。体力まかせに乗り切れることなんて、自然環境下ではあまりないんです。人は知恵と工夫でなんとかやっていかないといけない。

――テレビ番組でもサバイバル生活モノ(例:『無人島生活』など)が人気を集めますが、読者や視聴者が「サバイバル生活」に惹きつけられる魅力はどんなところにあると思いますか。

岡本 万が一に備えるためにみんな観たいのかもしれません。万が一、自分が遭難したら役立つ知識が紹介されているかもしれませんし、あるいは動物番組のように理由なく観られるというか。そういう魅力に惹きつけられているのかも。


▲女子高生が昆虫をもぐもぐ

――漫画の作画は、さがら梨々さんが担当をされています。特にお気に入りのシーンや、感心した場面を教えてください。

岡本 僕の原作だと締めのコマのあとに、ひとつふたつギャグ入れたりすることが多いのですが、さがら先生はそういうコマをカットして大ゴマで締めていたりするんですよね。これは、絵に力や魅力がないとできないので、僕にはない技をただただ尊敬しています。

――ストーリーでは早々に、昆虫食をはじめ、さまざまな生き物(バッタ、セミ、ヤドカリ、カエル、巻貝、キヒトデ、うさぎなど)を食べるシーンが出てきます。

岡本 漫画に出したものは、全部僕が食べてきました。あと編集さんにお願いして、できるかぎり、さがら先生にも食べてもらっています。


▲罠にかかったうさぎを……?

――リアルな調理シーンや食事風景は岡本先生の経験から生み出されているんですね。岡本先生は、ご自身が猟師でもいらっしゃいます。「山賊ダイアリー」が代表作ですが、「ソウナンですか?」でも実体験が活かされたところはありますか。

岡本 本に書いてあるぐらいでは信用ならないので、実際にやるようにしています。うさぎの解体写真などは、僕が撮ったものをさがら先生に送って「参考にしてください」ってできるので、そこは役に立ってますね。

――今は夏のレジャーシーズン真っ盛りです。海や山の事故も起きやすくなりますが、遊びに行く上で、気をつけてほしい点などはありますか。漫画内にも鳥獣保護法、生き物や植物が持っている毒、深海での呼吸法などについて注意書きがあります。

岡本 漫画で得た知識をもとに行動するのはやめましょう。サバイバル術は生き残るための手段であって、普段わざわざ試す必要はありません。あとは常識の範囲内で気を付けることかなと思います。

――アウトドアレジャーに行く際、万が一のことを考えて、どのようなグッズを持っていけば良いでしょうか。「これがあるとサバイバル生活に役立つ」と思うものがあれば教えてください。

岡本 ナイフ……と言いたいところですが、理由なく持ち歩くと銃刀法違反になります。僕は車の中に災害用持ち出し袋(避難時の必要最低限の物が入った防災グッズのこと)を入れています。自宅にいるときはガレージにありますし、外出時も車移動なら常に一緒ですから合理的だと思います。けっこうアウトドアで役立つものもありますよ。車で移動する方はオススメです。

――実際に遭難してしまった場合に、どのようなことを意識して救助を待てばいいですか。

岡本 連絡手段があるならまず119番をして、その場から動かないか元の位置まで戻ること。安全を確保して自分がここにいるとアピールして救助を待ちましょう。

――「ソウナンですか?」に出てくるシーンで、遭難時の行動として特にオススメのところがあれば、教えてください。

岡本 狼煙をあげることでしょうか。「3の法則」も思い出していただければ。

(※「3の法則」その1:人は適切な体温が維持できなければ3時間で死ぬ。その2:人は水なしでは3日間しか生きられない。その3:人は食料がないと3週間で死ぬ。)

――今後、漫画・アニメがどういった展開になっていくのか、お話いただける範囲でお願いします。

岡本 「皆様に長く愛される作品でいたいな」と思うのですが、遭難漫画ですのでこのままではキャラクターたちはみんな遭難しっぱなし、ということになってしまいます。漫画の性質上、あまり安心して読んでくださいとも言いにくいんですが、最後まで読んだときに読者の皆様に冷や水をぶっかけるようなことはしないつもりです。


▲女子高生4人が遭難! アニメ「ソウナンですか?」

――最後に「ソウナンですか?」のファン、さらにアウトドアレジャーに出かける人たちに安全に楽しむためのメッセージをお願いします。

岡本 「ソウナンですか?」に出てくる彼女たちはなかなか大変な思いをしています。皆さまは遭難しないでくださいね。

(C)岡本健太郎・さがら梨々・講談社/ソウナンですか?製作委員会

当記事はAbemaTIMESの提供記事です。

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