令和元年も多忙の身・猪野広樹、潜伏期間を支えた「闘志と嫉妬」

dwango.jp news

2019/8/9 19:00


8月9日公開の映画『JKエレジー』。モノを踏み潰す女子高生の姿を捉えた“クラッシュビデオ”を撮影するカズオを演じているのが、舞台、映画、ドラマと活躍の場を広げている注目の若手俳優・猪野広樹だ。お笑い芸人の夢破れて怪しい世界に足を踏み入れてしまう情けない人物だが、最後の最後に男気を見せる…という役どころ。



猪野が喜んだのは、俳優業に進むきっかけを与えたドラマ『ROOKIES』の出演者である阿部亮平との共演。だが劇中ではテーブルを蹴り飛ばされたり、拉致されて殴られたりと恐怖した。「阿部さんは筋肉も凄いし、ド直球で来られる方。リハーサルも合わせれば5回くらい殴られました。歯並びが変わったかもしれない(笑)。本当に怖かった」と洗礼に苦笑い。それでも「学生時代に『ROOKIES』で阿部さんのことを拝見していたので、ボコボコにされてもメチャメチャ嬉しかった」と俳優としての対面に気色満面だ。

『ROOKIES』での市原隼人に憧れて、同じ道を歩むことを決めたのが15歳の頃。「今考えると動機は不純です。“これをやっている俺ってカッコいいだろ?”って。思春期でしたから、ほかの人と違うことをやりたい時期だった」と照れ笑い。しかし不純さはすぐに露呈する。それは舞台初出演の稽古のとき。「“稽古”というんだから、そこで全部教えてもらえるものだと思って、舞台稽古が始まるまで台本を読まなかった。当然、稽古初日にメチャクチャ怒られて。右も左もわからず、認識が甘過ぎました」と若気の至りを振り返る。

大学に通いながらの芸能活動。「事務所に入ったこと自体、親は猛反対でしたし、就活時期が近づくと同年代の人たちが金髪だったのを黒髪に変えてスーツを着だす。僕自身も企業説明会に行きました。でも自分が会社で働いているイメージが全然わかなくて」。未来像が見えない中で思い出したのは、メチャクチャに怒られた初舞台で迎えた千秋楽だった。「稽古期間も本番中も凄く大変でした。でも千秋楽を迎えたときに思わず号泣したんです。その達成感がずっと自分の中にあった」。俳優として生きていくことを決めて、就職活動も辞めた。

大学までと期限付きで芸能活動を認めていた両親に対しては「自分の人生、後悔して死にたくない」と説得して理解してもらえたが「最初の頃はなかなか仕事がありませんでした。潜伏期間はかなり長かった」と現実はシビア。しかし腐ることはなかった。その頃あった感情は「絶対に諦めない!という闘志と嫉妬。それにこの仕事が楽しかった。それがあったから辛いけれど諦めずに続けられた」。

潜伏期間が長くなったことには実は理由がある。大学入学を機に発症した人間不信だ。「それまでの人間関係は狭く深くというタイプだったので、大学に入った途端に周りの軽いノリについて行くことができず。2時間前に知り合った人から『これから遊びに行こう!』と言われたりするのが苦痛で。そこから人間不信になりました」と打ち明ける。その不信が、出会いとコミュニケーションの連続である俳優業にも響いてしまう。猪野は「だから上手くいかなかったんだと思う」と実感を込める。

そんな性格が一変したのは、2015年に出演したハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」との出会いだ。「舞台は毎日共演者と顔を合わせて、同じ飯を食うような感覚がある。最初の頃はみんなカッコつけているけれど、数日すると化けの皮が剥がれるというか、ライバル意識が仲間意識に変わる。そこでの経験が、腹を割って相手と話すという感覚を教えてくれた」。

2019年下半期も多忙の身。「出演が決まっている作品を成功させて、ファンや観客を満足させたい」と凛々しい表情で抱負を口にする猪野だが、最近の癒しの存在を尋ねると「アデちゃんです」とにっこり。それは最近育て始めた植物・アデニウムのことで「僕の場合は育てる、ではなく飼っていると表現しています。砂漠のバラと呼ばれている植物で、ミニチュア感があって好き。床に置いて寝そべって、葉ダニがついていないかチェックしたり、僕が飼う前に切られた枝の痕を見たり。夜はおやすみの挨拶もしています」とゾッコンだ。

当記事はdwango.jp newsの提供記事です。

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