不動産、自動車、貯金…財産を守る「名義変更」裏技

日刊大衆

2019/8/9 17:30


写真はイメージです

今年7月1日、相続法が大きく改正された。改正点はさまざまあるのだが、これを機会に、知らないと損する“相続”の裏ワザを紹介したい。今回の改正では、新しく「婚姻期間20年以上の妻に生前贈与された自宅は、遺産分割の対象外になる制度」がスタートした。「妻が生前贈与を受けた自宅の評価額が、贈与税の配偶者控除の金額である2000万円に贈与税の基礎控除額(110万円)を合わせた2110万円以下であれば、贈与税はかかりません。しかも、夫の遺産とならないため、妻の名義で自宅をそのまま残せるようになったんです」(ファイナンシャルプランナー)

もし、自宅の評価額が2110万円を超えるなら、超えた部分については贈与税がかかってしまうので、従来型の「死後相続」を選ぶほうがお得。配偶者には相続財産について、1億6000万円までの相続税の非課税枠があるからだ。

加えて気をつけたいのが、〈二次相続〉についてだ。「財産を相続した配偶者が亡くなった後、子に自宅を相続させる二次相続の際には、基礎控除3000万円プラス“600万円×法定相続人の数”しか非課税枠がないので、注意しましょう」(前同)

〈生命保険の契約〉の見直しも、忘れてはならない。「生命保険の保険金には、相続人1名に対して500万円の非課税枠(非課税限度額)があります。あらかじめ親の生命保険の受取人を子どもに設定しておけば、相続税をグッと節税できるわけです」(同)

いずれにしても、ポイントは「元気なうちに、自宅や実家の資産価値を確かめて、名義変更など必要な手続きをすませておくこと」である。不動産をめぐる手続きは、特に急ぐ必要がある。「祖父の名義の不動産が、自分の親の名義に変更されていない場合には、注意が必要です。自分がその不動産を相続するつもりなら、権利を持つ他の親族らと遺産分割協議をしなければなりません。さらに、父の死後、祖父から父、父から自分へと、2回の名義変更をしなければならないわけです。2021年3月までに登記をすれば、1回目の名義変更の手続きにかかる登録免許税が免除されますので、お早めに」(不動産業者)

知らずに損をしないために、田舎の両親に放ったらかしになっている(未登記の)土地がないか、今一度確認をしておきたい。

自分の預貯金や不動産は、子に残したいと考えるのが親心。逆に親からもらえる遺産があるなら、1円も損することなく受け取るべきだろう。だが、親子の間であっても、何も考えずに金を受け取ると、生前なら贈与税、死後なら相続税がかかってしまう。「生前にお金を贈与するなら、贈与税の基礎控除額110万円となる“暦年課税”を賢く活用しましょう。毎年、子に110万円未満の金額を生前贈与して合計1000万円を渡しても、贈与税はかかりません」(税理士事務所スタッフ)

また、子や孫への教育資金としてなら上限1500万円まで、結婚・子育て資金としてなら上限1000万円(結婚関係の支払いは300万円)まで、非課税で贈与できる制度もある。

さらに、資産として見落とされがちなものに自動車がある。死後だと、相続人全員の同意がないと名義変更ができない。「ただ、評価額110万円未満の自動車の場合、贈与税はかかりません。中古車は数年の使用で評価額が大きく下がることが大半なので、生前に名義を変更しておくと、手間を大きく省けますよ」(前同)

納税は国民の義務だが、無駄に払いすぎる必要はまったくない。知識をつけて賢く“節税”したい。

当記事は日刊大衆の提供記事です。

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