不倫の恋で駆け落ちした2人…ただの不倫では収まらない衝動に駆られたワケは?

女子SPA!

2019/8/8 08:47

“禁断の恋に落ちたふたりが手に手をとりあって駆け落ち”と聞くと、映画や小説だけの世界のようですが、現実でも近いことは起きているようです。

最近も、覚せい剤取締法違反罪で起訴された男が保釈された後に、身元引受人の女性と逃走する事件が発生しました。7月10日の宇都宮地裁の初公判に出廷しなかった男は、その後8月5日になって宮城県内で確保されました。

男女関係や不倫事情を長年取材し著書多数のライター・亀山早苗さんがレポートします。(以下、亀山さんの寄稿)

◆後先考えずに、女が走り出すとき

覚醒剤取締法違反(使用・所持)の罪で起訴されたあと、保釈中に交際相手である人妻とともに逃走、所在が不明になっていた男が5日、逮捕された。女性も一緒だったという。

この話、非常に興味深いのだ。保釈金を融通(ゆうづう)したのも彼女で、夫ではない別の男に「離婚するためには200万円が必要」と言って出させたらしい。そして保釈された男は、この夫婦の家に同居。男と彼女は二階に陣取り、彼女の夫が上がってこないようバリケードを張っていたとか。そして一週間ほどしてふたりして逃走してしまったのだ。

逃走されてもなお、夫は妻の健康を心配していたというから、夫、保釈金を出してくれた男、そして逃亡犯の3人を手玉にとっていた魔性の女とでもいえるのだろうか。

それにしても安定した家庭がありながら、保釈された男性と逃げるとは身の破滅に近い行動である。好きな男のために後先顧みずに動き出してしまう女性は、いったい何を考えているのだろうか。

◆安定より衝動を求めることがある

「話は全然違いますが、安定を捨てて衝動に走るという意味では、女性の気持ちがわかるような気がします」

そう言うのは、会社員のアヤカさん(38歳)。婚約者がいた29歳のころ、とある男性と再会した。

「高校時代につきあってたT君でした。彼は悪い仲間とつるんでケンカや窃盗で警察につかまり、少年院に行ってしまったんです。卒業後は何をしているかまったくわからなかった。でも私にはやさしい人だった。彼も私もひとり親家庭で、しかも母親が家に男を連れ込むような環境だったので、お互いにわかりあえたんだと思う」

アヤカさんは就職したあと、大学の二部に通い、仕事と学業を両立させた。大学資格を得て職場でも昇進、さらに一生懸命に仕事をして昇進した。

「職場恋愛で結婚も決まっていたとき、夜の繁華街でばったりT君に会ったんです。そのままふたりで飲みに行きました。彼は親代わりになってくれるすばらしい社長さんに出会って、まじめに建設現場で働いているって。結婚して子どももいるんだと写真を見せてくれました」

そのまま別れていれば何の問題もなかった。だが、アヤカさんは気持ちも体も「男らしい」T君に、もう一度会いたくてたまらなくなった。

「自分から連絡して、また飲みに行こうよと誘ったんです。彼は正直に『給料、高くないからさ、小遣いがないんだよ』って。私が出すからって無理やり連れ出して」

そのあたりから彼女の心の歯車がおかしくなっていった。

◆衝動的に駆け落ちして

二度目に会ったとき、アヤカさんは酔って歩けないフリをして彼をホテルに誘い込んだ。

「実は高校時代、私たち、セックスは未遂だったんですよ。私が痛がったから彼は途中でやめたんです。そのときのことがあるから、私はなんとか彼ときちんと抱き合いたかった」

結ばれたとき、彼女は泣いた。実は彼のことが大好きで、卒業してから10年以上たっても、心の中で彼への思いは風化していないと気づいたからだ。泣きながら彼にそう訴えると、彼はおろおろしながら「実はオレも……」と彼女への思いを打ち明けた。

「だけど家庭がある、妻子に罪はない、オレは動けないって。でも私も彼も気持ちが盛り上がりすぎて、このまま不倫関係を密かに続けるなんて無理だった。1ヶ月後、示し合わせて駆け落ちしたんです」

彼女は1週間の休みを申請していた。そのまま帰ってこなくても、仕事はわかるようにしてあった。

「彼のほうは用意周到にはしていなかったようです。飛行機で沖縄に飛んだのですが、現地で彼が携帯をオンにしたら、ひっきりなしに連絡がきて。彼、あわててオフにしていました。場所もわかっちゃうし」

◆駆け落ちは4日で終わった

彼と彼女の接点は誰も知らないはず。そう思って、背徳感も抱きながらも、1日中抱き合って過ごした。そして4日目に外に出て、ふたりとも仕事を決めた。

「夫婦としてここでがんばっていこうと思ったんです。新しい生活をふたりだけで築いていける。そう思った。

だけどホテルに戻ると、彼が急に泣き出して。子どもからメッセージが来たらしい。まあ、奥さんがさせたんでしょうけどね。『オヤジがいない生活を、自分も子どもにさせるのかと思ったらたまらなくなった』と。彼を殺して私も死のう。そう思ったけど、結局、できなかった」

駆け落ちは4日で終わった。5日目にふたりはそれぞれ自分のいるべき場所に戻った。彼とはそれきりだ。

「あの衝動は何だったんだろうと今でも思うことがあります。私自身、帰ってきたとたん、憑(つ)きものが落ちたように彼には何の思いも残らなかった。互いを貪(むさぼ)るように求め合った3日間ですべて尽きたのかもしれない」

ただ、そのまますんなり結婚はできなかった。3日間の恋を得たからこそ、婚約者の彼との関係が色褪(あ)せて見えたのだという。

「婚約者には謝り倒して、婚約を破棄しました。それきり恋愛というものができなくなった。興味を失ったともいえますね。これからどうなるかわかりませんが」

強い衝動によって行動し、3日間ですべてが満たされてしまったのかもしれない。安定より衝動に身を任せたアヤカさん、再びそんなことが起こる可能性もある。

<文/亀山早苗>

【亀山早苗】

フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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