山田ジャパン10周年記念公演フィナーレ開幕目前!『HEY!ポール!』稽古場レポート

エンタステージ

2019/7/16 18:06


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2019年7月18日(木)より東京・草月ホールにて山田ジャパン公演『HEY!ポール!』が上演される。その本番を間近に控えた7月初旬、都内の稽古場を取材した。

山田ジャパンは、脚本・演出家であり映画監督としても活動する山田能龍が2008年に旗揚げした劇団。旗揚げから10周年を記念し、2018年11月から8ヶ月の間に3本連続の「3連打公演」を企画しており、本作はそのフィナーレを飾る第3弾となる。

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出演は山本亮太(宇宙Six/ジャニーズJr.)をはじめ、いとうあさこ、谷口あかり、羽鳥由記、横内亜弓、野澤祐樹(ジャニーズJr.)、望月龍平、川村紗也、宮田幸輝、浜名一聖、森一弥、与座よしあきが名を連ねている。なお取材当日は、横内亜弓と森一弥の二人は代役で稽古が実施された。

物語の舞台は、とある雑居ビルにある「東京センターポール」。ポールダンスが観られるカフェバーで、常連客たちはそれぞれがそれぞれの傷を抱えながらも享楽的な日々を送っていた。ある日、ふとしたきっかけからそれぞれの傷をさらすことに。常連客の一人である平汰は、それをかわそうとするが・・・。

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稽古場では熱の入った演技が繰り広げられていた。舞台中央、上手、下手の奥に本作を特徴づけるポールダンス用のバーがあり、上手にはカフェバーのお客がくつろぐソファー、下手にはバーカウンターが置かれていて稽古場全体が「東京センターポール」のお店となっている。実際の劇場より稽古場は小さいため、ポールの高さも低めに抑えられていたが、それでも稽古場の天井まで届こうかという舞台セットは迫力満点。

最初に取材したシーンは東京センターポールでの会話シーン。常連客たちから、傷をさらすことを山本が演じる平汰がかわすと、ダンサーが登場し、店員たちも交えて会話が進んでいく。いとうを筆頭に登場人物たち全員が、一癖どころじゃない存在だと会話からも感じとれ、テンポよく進むやり取りが笑いを誘う。

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ダメ出しの中で、山田がキャストたちに「だんだん、ここが[東京センターポール]のように見えてきた」と開口一番に言っていたのが印象的だ。「ふとした瞬間に、演出している自分でも、ここが[東京センターポール]というお店の設定だということを、まるで疑わずに見ているんですよ。それだけ、みんながここにいる住人になってきているんだなと思えましたね」と山田がその時の心境を語っていたが、いとうや羽鳥ら劇団員と、山本や野澤らゲストたちが繰り広げる数分の場面だけでも、登場人物たちが生き生きとした存在に感じられた。

さらにシーンは、そのまま流れるようにダンスに突入。ムードあるBGMが流れる中で、いとう、長江、金子たちダンサーがセクシーなダンスを始めると、山本、野澤、望月も加わり、一気に盛り上がる。さらに、いとうたちは妖艶でアクロバティックなポールダンスも披露。稽古場の中がまるで「東京センターポール」のショータイムさながらの様相を呈していた。

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そして、山本とバーテンダーを演じる野澤との二人芝居に続く。二人による大人な会話の中で、やがて平汰が傷を振り返り、回想シーンへと入る。特にこのシーンでは、山本が今まで見せていた明るい平汰の姿から一変し、“傷”を見せていく演技にグイグイとひきつけられた。

今作で単独初主演となる山本と、野澤の二人について、山田は「ジャニーズの方に自分のカンパニーでセンターをやってもらうのは初めてなんですけど、二人とも非常に熱心。作品に対して誠実で、責任感を持っていていい子なんですよ。僕を捕まえていろいろと質問や提案をしたりと、どの若手よりもグイグイくる。作品のために、自分がよくなることへの執着が強いという印象ですね」と絶賛。

そんな二人と、いとうら劇団員と谷口らゲストとの共演についても「一人一人の個性、空気、質量みたいなものが強い人たちが多いので、そこに混ざった時に非常に良い拮抗した化学反応が起こっています。ゲストも含めた我々も存在があって、そこに強いジャニーズの二人が入ってきて、がっぷり四つでやっていて相性がいいですね」と手応えを感じているようだった。

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稽古を終えた山田は「戯曲に力があるので、その骨組みにみんながすごくおもしろい肉付けをしてくれるので、勝手におもしろくなっていくという感じですね」と振り返り、「稽古を返すたびにおもしろくなるのが分かります。もちろん、経験あるキャストのみんなが心強く一発で改善してくれるし、苦戦している人たちもちょっとずつ形を変えていく作業をすれば、非常にいい芝居になると思っています」と明かす。

ダメ出しでも、山田は指示一辺倒ではなく、演者たちから挙がる提案を交えながら全員でディスカッションを重ねていく姿が目に焼き付き、山田やいとうが率先して笑いをもたらすなどカンパニーの雰囲気も和やかで抜群な様子だった。

3連打公演のファイナルを迎えた山田は「稽古が始まる前は『メモリアルで締めくくりの公演だ!』みたいな気持ちはあったんですけど、今は粛々と一つの公演のクオリティーをただ上げようと没頭しています。旗揚げ当時のことを考えると、締めくくりの公演がこんなに恵まれた環境でできるということに責任を感じ、覚悟を持っています」と気を引き締めながらも、「あんまり言い過ぎるとなんですけど(笑)。恐れずに言うと、絶対におもしろくなると思います!!」と笑顔で力強く語っていた。

山田ジャパン公演『HEY!ポール!』は、7月18日(木)から7月21日(日)まで東京・草月ホールにて上演される。

【公式サイト】http://yamadajapan.com/
【公式Twitter】@yamadajapan2008

(取材・文・撮影/櫻井宏充)



当記事はエンタステージの提供記事です。

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