アンジェラ・リー、ストロー級2連敗 3カ月ぶりの復帰戦を飾れず

AbemaTIMES

2019/7/13 18:13



 7月12日マレーシア・クアラルンプールで開催された総合格闘技イベントONE Championship「ONE:MASTERS OF DESTINY」で、3カ月ぶりの復帰戦に臨んだアンジェラ・リーは(シンガポール)は、ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)と対戦。判定の末3-0で敗戦した。3月のション・ジンナンとのタイトル戦に続き、階級をあげたストロー級への挑戦は2連敗という結果に終わった。

世界的ムーブメントから定着期に入った女子格闘技。アジアでトップを走り続けてきた象徴的な選手がアンジェラ・リーだ。アトム級では、日本のVV Meiとの激戦を繰り広げ同階級で無敗の絶対王者に。キャリアでは交通事故による長期離脱を経験しながら逆境を乗り越えた強さも、国籍を超えた人気の理由だ。そんなアンジェラが2019年、掲げたのが ONE Championship初の女子2階級制覇だった。

しかし3月の東京大会で2階級制覇を目指し対戦した女子ストロー級王者のション・ジンナン(中国)に壮絶な打ち合いの末に5ラウンドKO負け。総合格闘家として人生初の黒星を喫したアンジェラ。試合は拮抗した内容だったが、最終的にはションの不屈の精神とパワーにあと一歩のところで屈するという初めての挫折だった。精神的にも肉体的にもダメージが大きかったものの、5月に弟のクリスチャンが青木真也とのタイトルマッチに勝利したことなどが心の支えとなり、約3カ月での復帰戦に臨むことになった。

対戦相手のミッシェル・ニコリニとも因縁があった。所属するジム・EVOLVEでかつて同門時代に稽古でアンジェラのキックに徹底的にやり込められた過去を激白、その後ジムを離脱するなどわだかまりがあったようだ。ブラジリアン柔術で頂点を極めMMAに進出したミッシェルにも意地がある。激しい舌戦こそないが2人のバチバチな関係はメディア内外の発言や空気からもあからさまだ。強いていえばロンダ・ラウジーとミーシャ・テイトのONE Championship版という関係性に近いだろうか。


 序盤から拮抗した試合、ミッシェルの早々とタックルを決めテイクダウンに成功、上になるもののアンジェラもブリッジで跳ね上げてスイープで上を取り返す。女子の世界でトップクラスのグラップラーであるミッシェルと寝技で互角の攻防を演じた。

2ラウンド序盤にアンジェラのローキックがミッシェルを捉え崩れ落ちる場面から動きはじめた。ここで見事な対応をみせたのはミッシェルだ。下になりつつもアンジェラを引き込み足関節、相手の体勢を崩しながら、体を入れ替え上にパウンド。マウントとハーフポジションの姿勢を変えながら、小さな打撃を積み上げる。高いブリッジで脱出を試みるアンジェラだが、ミッシェルのポジショニングも鉄壁。残り1分のところでやっと体を入れ替えたアンジェラだが、相手の下の防御に攻め手を欠きラウンドを終えた。

3ラウンド、得意のスタンドによる打撃戦に持ち込みたいアンジェラは寝技でも強い打撃を放ち主導権を握ろうとするが、あっさりとミッシェルが体を入れ替え上に。互いに上を取り合う攻防ではアンジェラの打撃のほうが積極的な印象だった。ラウンド後半、上をとったアンジェラが肘を落とすが、ミッシェルも執念をみせ片足を取る。ラウンド後半はアンジェラがバックを取るなど優勢なまま試合を終えるが、判定は打撃数よりもグラウンドでの主導権を取ったミッシェル・ニコリニをジャッジ3人が支持した。

ストロー級へ挑戦して2連敗となったアンジェラ・リーだが、敗戦からも彼女の着実な進化の過程が読み取れる試合でもあった。当初、典型的なストライカー対グラップラーの対決と予想されていた試合だが、ブラジリアン柔術のチャンピオン・ミッシェル・ニコリニと真っ向からグラップリング勝負を挑み、技術的な攻防で引けを取らなかったことは評価に値するだろう。

一方のミッシェルも試合後「終始私が試合をコントロールすることができたと思っています。でも彼女はハイレベルなアーティストだと感じました。1ラウンドはグランドもディフェンスもよかった」と振り返り、過去のスパーリングでのわだかまりについて「もう随分昔の話よ、彼女もトレーニングを重ねてとても進歩しているわ」と讃えつつ、自身の今後については「次はタイトル戦を来年できればいいと思っているわ。できれば今年はもう戦いたくないわ」と、ベテランらしくタイトル戦線にはじっくりと絡んでいきたいと今後のプランについて語っていた。

(C)AbemaTV

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