お葬式のお弁当、お通夜のお寿司、ひとりで食べる冷凍パスタ…映画『ウィーアーリトルゾンビーズ』のリアルな食事写真

AbemaTIMES

2019/6/13 12:00

 サンダンス、ベルリン、香港、台湾、そしてブエノスアイレスと、世界の映画祭で大きな注目を集めている映画『WE ARE LITTLE ZOMBIES(ウィーアーリトルゾンビーズ)』の特徴的な食事シーン写真が解禁となった。


 サンダンス映画祭グランプリ監督の長久允が挑む、初の長編映画。前作『そうして私たちはプールに金魚を、』では、圧倒的な映像センスと巧みな語り口、音楽の絶妙な活用が国内外で大きく注目を集め、第33回サンダンス映画祭ショートフィルム部門において日本映画史上初のグランプリを獲得した。

本作でもサンダンス映画祭に出品され、日本映画として初めて審査員特別賞オリジナリティ賞を受賞。ベルリン国際映画祭でも「ジェネレーション14プラス」部門で準グランプリにあたるスペシャルメンションを受賞し、ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭では、主演の二宮慶多が日本人俳優として初、かつ最年少で最優秀男優賞を受賞し、海外映画祭三冠を獲得している。長久監督が満を持して描くのは、両親を亡くした4人の少年少女が踏み出す冒険の物語だ。

主人公の子どもたちには、『そして父になる』で福山雅治の息子役を務めた二宮慶多、ドラマ「嘘の戦争」など多くの作品に出演するぽっちゃり俳優水野哲志、天才似顔絵師として話題の奥村門土、そしてテレビCMや『クソ野郎と美しき世界』での好演も記憶に新しい中島セナ。このほか、佐々木蔵之介、工藤夕貴、池松壮亮など国内外で活躍する実力派俳優たちが監督の才能に惚れ込み顔をそろえた。

多くの映画の中で食事のシーンは、登場人物に寄り添い、その状況や心境とリンクするような表現で作品を彩る。家族で食卓を囲む一家団欒、恋人との特別な甘い時間や一人で食べるカップラーメン。その表現は様々だが、食事は、生きるために必要なエネルギーを摂取するという目的以上に、味と共にその思い出を記憶“してしまう”。しかし、本作の劇中で描かれる食事シーンはどこか味気ないものばかり。主人公のヒカリの家の冷凍室にはめいっぱいに詰められた冷凍パスタ。母親の置手紙通り、毎日ヒカリが食べるそれはについて長久監督は「僕自身が子供の頃冷凍食品ばかり食べて育ってきました。それはネガティブな意味ではなく、それが自分にとってソウルフードだったので、映画でも幼少期の大事な食べ物として描いています。」と自身のリアルな経験を投影した演出について語る。そしてリトルゾンビーズのドラム担当、イシの両親は飲食店を営んでいたが、イシが空手教室に行っている間に店の火災で死亡。いつも母のつくる青椒肉絲を食べていたイシが、「僕の晩御飯の青椒肉絲作ってるときに燃えたんだ。一生青椒肉絲食べたくないわ」と泣きもせず語る様子は、両親が死んだことに泣けない子供たちの中にも、決してそれに無関心なのではなく、両親を失った現実から離れたいという思いが存在することを感じられる。さらに長久監督は、お葬式で出されるお弁当、お通夜に皆でつまむお寿司で“そのシチュエーション特有な味がするものの記憶”を描いた。「偶像的な嘘みたいに美味しそうなものではなく、僕の現実のリアルな食べ物たちはこっちだと思う」と語る。






当記事はAbemaTIMESの提供記事です。

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