阪急電鉄で炎上の“はたらく言葉”、もっとある気持ち悪いフレーズ集

女子SPA!

2019/6/13 08:46

 働く人を応援する阪急電鉄の車内広告「ハタコトレイン」。仕事への熱い思いがあふれた言葉に共感が集まるかと思いきや、大炎上してしまいました。6月1日にスタートして、結局、わずか10日で中止に。

特に若い世代が反発したのが、

「月収50万円の生きがいのない生活より月収30万円の仕事が楽しくて仕方ない生活がいい。 研究機関/ 研究者 80代」や、

「私たちの目的は、お金を集めることじゃない。地球上で、いちばんたくさんのありがとうを集めることだ。 外食チェーン/経営者 40代」

などの言葉。ネット上で“ブラック企業の精神論そのもの”とツッコまれていました。

◆全9巻の『はたらく言葉たち』。数冊読んでみた

そもそも今回の中吊り広告は、企業のブランディングを手がける株式会社パラドックスとのコラボ企画で、同社が発行している『はたらく言葉たち』という本からピックアップしたもの。各業界の幅広い年齢層から聞いたという言葉を、パラドックスの社員が集めて書籍化したシリーズで、2011年の第1巻から数えて、現在第9巻まで発売中だそうです。

今回、女子SPA!は『はたらく言葉たち』数冊を買って読んでみました。

働く人たちをげんなりさせるフレーズ満載の『はたらく言葉たち』から、いくつかご紹介しましょう。

◆お客様の笑顔は『たまごち』??

①「ボクは、自分よりがんばってないヤツの言葉は信用しないからね。 住宅メーカー/人事 30代」

この方には「謙虚さは、最強のオフェンス ホテル/経営者 60代」という言葉を贈りたいと思います。

②「1万円の仕事と、100万円の仕事。金額よりも想いの強いほうを選びたい。ブライダル/管理職 30代」

どうか100万円の仕事に強い想いを抱きますように。

③「最近入ってくる新人たちへ。なぜ何も知らないことを武器にしない? モバイルコンテンツ/経営者 30代」

そんなこと言っておいて、ほんとに何も知らないとわかると、“これだから最近の若者は…”とお説教が始まるわけですね。どうすりゃいいんだ。

④「お客様の笑顔を『たまごち』って呼ぶんです。『魂のごちそう』だから『たまごち』 IT/営業 20代」

その話はあまり人前でしないほうがいいと思います。

◆何をするにもハイタッチ!

⑤「ひとがやりたがらないことをやる。それを自然にできるひとが、いま世界的に足りていない。 飲食/アルバイト 20代」

では、まずあなたから!!

⑥「失敗が多いなら、失敗のプロになればいいじゃん。 コンサルティング/ディレクター 20代」

それじゃ仕事になんねンだわ。

⑦「何をするにもハイタッチする。そんなテンションで仕事したいよね。 運送業/経営者 40代」

いやです。

⑧「『君は社会でどうなりたいの?』と聞いてくる社会人の目が死んでいた。 学生/20代」

『はたらく言葉たち』を読んで、目が死んでる理由がわかりました。

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これでもほんの一部。ひとつひとつの文章は短いのに、読み終えてどっと疲れが押し寄せてきました。なんでだろう……。

◆パラドックスの事業内容は“志ブランディング”だって

最後に、今回の広告を企画したパラドックスという会社について。

創業者がリクルートの元社員で、事業内容が“志(こころざし)ブランディング”という夢と希望に満ち溢れたコンセプト。社員同士の交流も盛んで、毎月、全員参加で「パラドックスらしい節分」だとか「パラドックスらしい夏祭り」で盛り上がっているそうです。

同社のサイトは、「(意義を持って、楽しく!)」とか、「熱い人、熱い仕事と出会いまくる、熱くて楽しい人生を!」とか、ついには「MUST WANT WILL CAN」といった助動詞で埋め尽くされた顔のイラストまで掲載されていました。逃げ場のない暑苦しさが支配するカルチャーなのだなぁと感じた次第。

さもありなんといった話ですが、こんなにも世の中の空気を読み取れない会社がブランディングをして、大丈夫なんでしょうかね。

<文/比嘉静六>

当記事は女子SPA!の提供記事です。

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