吉木りさ「お子さんの予定は?」年上男性たちのプレッシャーで傷、「3人産むよう伝えて」の余波がここにある

wezzy

2019/6/8 06:35


 現在妊娠しており、今年の秋に出産予定ということを発表したタレントの吉木りさが、5日に更新した公式ブログで、妊娠に至るまでの葛藤を綴った。

吉木りさは結婚から1年間にわたって努力したが結果には結びつかず、最後の半年間は不妊治療に特化した産婦人科に通院していたと報告。そのうえで、妊活中にあった辛い出来事をこのように紹介している。

<そんな中、地味に辛かったことが何気ない会話の中でありました
『お子さんの予定は?』
『なんで作らないの?』
『子供はいいよ~!!早く作った方がいいよ!!』
この会話、私の場合はほとんどが上の世代の男性から頂いた言葉でした
そんな傷つく会話?と思われる方もいらっしゃるかもしれないんですけど
『言われなくてもわかってるよ!!』
と大声で言いたくなるほど私は辛かった
妊娠するまでどれだけ大変で、奇跡的なことなのかを認識している方が多い女性からは
このような言葉をかけられることが全くありませんでした
妊活のアドバイスでしたらありがたいのですが、おもむろに上から目線で『早く作らないとダメだよ~』『早く作った方がいいよ~』
と何度も言われた時は、苦笑いするしかありませんでした
その度にプレッシャーになり、落ち込み…
母親に泣きながら電話することも
そんな言葉は気にしないのが1番なのかもしれませんが
この時期はナーバスになることもあるので、こういった言葉のトゲは中々抜けなかったです>

言った当人にしてみれば何気ない言葉だったのかもしれないが、その「余計なお世話」発言がどれだけ人の心を傷つけるか──。そんな経験を踏まえ、彼女はこのように綴っている。

<今の時代、様々な形で夫婦の絆を築いているご夫婦、ご家庭に、自分の価値観を押し付けることは絶対にしてはいけないなと勉強になりました>
山口智子「人それぞれ、いろんな選択があっていい」
 人それぞれ様々な形の人生・家庭があり、プライベートな領域に土足で足を踏み入れるような発言は、人を傷つけることもある。ようやくこのことが当たり前の感覚として周知されるようになってきたが、広く定着させるために影響力のある人物が発言していくことは、非常に重要だ。

過去には、山口智子も自らの家族観に踏み込んだ発言で、世間に一石を投じたことがある。

山口と唐沢寿明は子どものいない夫婦だが、入籍後、10年以上にわたり山口がメディア露出を控えていたため、「妊娠・出産のために仕事を休んでいるのでは?」と邪推され、さらに「敢えてつくらないのか」「いやいや不妊治療をしているんだ」などの憶測まで週刊誌を中心に飛び交った。

そんななか、山口は「FRaU」(講談社)2016年3月号のインタビューで自らの人生観についてこのように語ったのだ。

<私はずっと、『親』というものになりたくないと思って育ちました。私は、『子供のいる人生』とは違う人生を歩みたいなと。だからこそ、血の繋がりはなくとも、伴侶という人生のパートナーを強く求めていました>
<私はずっと、子供を産んで育てる人生ではない、別の人生を望んでいました。今でも、一片の後悔もないです。人それぞれ、いろんな選択があっていいはず。もちろん、子供を持って初めてわかる感動もあると思います。実際に産んでみないとわからないことだと思うけれど。でも私は、自分の選択に微塵の後悔もないです。夫としっかり向き合って、二人の関係を築いていく人生は、本当に幸せです>

このインタビューは大きな話題となり、多くの人の心を動かした。有働由美子アナウンサーもそのひとり。

有働アナは当時レギュラーを務めていた『あさイチ』(NHK)で「FRaU」のインタビューを紹介し、<よく言ったなと思いました>と、その勇気を称賛。そのうえで、<まだ世の中に子どもを産んでお母さんになるほうが多数派><誰も『そうじゃないよ』って言わないし、なんかどこか心の底に(産んで当たり前という気持ちが)なんとなくあるような気がする>と、こういった意見がもっと当たり前の世の中になることへの期待を語った。
石田ゆり子は未婚女性に不利な社会制度を批判
 そもそも、「妊娠・出産」以前に、「結婚」に関しても、旧来の価値観・人生観がまだまだ生き残り続けている。

未婚の女性に対して結婚を強制しようとする社会に対し、石田ゆり子は『Lily 日々のカケラ』(文藝春秋)のなかでこのような批判を綴っている。

<「結婚して初めて一人前」という考え方は古いと思う。ちまたで、ある年齢以上の独身女性に対して「結婚できない」という言葉を使うのを耳にするととても嫌な気持ちになります。結婚できないんじゃなくて「しない」。そういう選択もあたりまえにあるのにね。
 たしかに、未婚の女性が一人で生きるのは大変なこともたくさんあります。社会制度的にも夫婦で子どもがいることが基準になっているし、でも未婚で生きていくという人生も、もっとちゃんと認められていく、成熟した世の中にならないといけないのではないかと本当に思います>

ここでは、「人々の価値観」はもとより、ひとりで生きていくことに不利なよう設計されている社会制度そのものへの批判を語っているのが重要だ。

システム自体がそのようにつくられている現状では、自由な人生を送りたいと願っていても、諦めざるを得ない。

多様な人生観を社会が認めるためには、まず、「夫婦揃って、子どももいる」という家族が前提として社会制度がデザインされている状況を変えていかなくてはならない。

だが、社会制度のデザイン設計を変えようという意識が、政権与党にはまだ希薄なのかもしれない。自民党の桜田義孝前五輪相が少子化問題に関連し、パーティーの出席者に<結婚しなくていいという女の人が増えている。お子さん、お孫さんには子供を最低3人くらい産むようにお願いしてもらいたい>と発言して大炎上したばかりだ。

嘆かわしいことに、これは自民党にとってごくごく普通の感覚でもあるのだろう。今年2月には麻生太郎副総理兼財務相が少子高齢化に関して<年を取ったやつが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるが、それは間違い。子どもを産まなかったほうが問題なんだから>と発言して問題となったのも記憶に新しい。

こういった状況を変えるには、発言力・影響力を持つ芸能人の告発を端緒に、市井の人々が声を上げ続けるしかない。

当記事はwezzyの提供記事です。

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