田崎史郎、岩田明子の“安倍目線”がすごい! トランプが“参院選後の関税引き下げ”暴露しても「狙い通り」「先送り成功」

リテラ

2019/5/28 06:57


 ゴルフに枡席での大相撲観戦と、安倍首相による“過剰接待”が繰り広げられているトランプ大統領の来日。この異常なおもてなしに対し、23日付け記事でも〈安倍首相ほどトランプ大統領に媚びへつらうことに心血を注いできた指導者はおそらく世界中を探してもいないだろう〉と評した米ワシントン・ポストは〈トランプ大統領は日本での最初の1日を観光客として過ごした〉と伝え、米ニューヨーク・タイムズは〈安倍首相のほほ笑み外交の一環〉と報道した。

だが、この米メディアの冷ややかな報じ方と対照的なのが、日本のメディアだ。たとえば、昨日放送されたNHKの『これでわかった!世界のいま』では、大相撲観戦を終えて六本木の高級炉端焼き店に移動する様子を中継で報道し、「工夫が凝らされたおもてなし」「安倍首相はトランプ大統領と世界でもっとも会っている」などと紹介。こうした浮かれっぷりは他局のワイドショーなども同様で、無批判にお祭りムードの醸成に加担している状況だ。

本サイトでは何度も言及してきたが、トランプ大統領はいまなお差別発言を連発している世界公認のレイシストだ。実際、6月に国賓としてトランプが訪問する予定のイギリス・ロンドンでは、その移民政策や差別的な言動に反発が集まり、100万人以上がトランプに抗議するデモに参加すると予測されているほど(ハフィントン・ポスト5月24日付)。一方、今回のトランプ来日に抗議するデモは東京でもおこなわれたが、それを大きく報じた局はほとんどなし。昨日の両国国技館周辺で抗議する人びとの様子を米ABCニュースは流したが、日本のメディアは無視した。

トランプに媚びへつらう“恥さらし外交”が世界に発信されているというのに、安倍首相による“仲良しアピール”に丸乗りして垂れ流すだけの日本メディア……。だが、もっと呆れたのは、例の日米貿易交渉にかんするトランプ大統領のツイート問題についての取り上げ方だ。

昨日もお伝えしたように、トランプ大統領は昨日のゴルフ後、「日本との貿易交渉で非常に大きな進展があった。農業と牛肉でとくに大きなね」とツイート。しかも、「日本の7月の選挙が終われば大きな数字が出てくる」と報告した。

いま、トランプ大統領は日本の農産物の関税大幅引き下げを狙っており、要求通り日本が妥結すれば日本の農業界は大打撃を受けることになり、参院選に大きな影響を及ぼす。そのため、安倍首相は「参院選が終わったら引き下げに応じる」とトランプ大統領に確約し、それをトランプ大統領は自国の支持者に向けてさっそくアピールしたというわけだ。

どう考えても安倍首相の国民裏切りを暴露した爆弾ツイートだが、しかし、これを大々的に伝えたメディア、自分の選挙のために日本の農業を売り渡した安倍首相を批判したマスコミはほとんどなかった。

それどころか、安倍応援団や御用メディアはこんな事実が明らかになっても、安倍首相の姿勢を評価し、絶賛したのだ。

●岩田明子は「狙い通り」田崎史郎は「先送りできた」、もはや“アベ”そのもの

たとえば、昨日放送の『NHKニュース7』では、“安倍首相にもっとも近い記者”のひとりとしておなじみの岩田明子記者が解説者として登場。このトランプ大統領のツイートについて、こんなことを言い出したのだ。

「日本政府は夏の参院選挙への影響も配慮して、今回の首脳会談では交渉加速することの確認に留めたいという考えでしたので、今回の大統領の発信は、まあ、狙い通りとも言えます」

開いた口が塞がらないとはまさにこのことだが、ようするに岩田記者は、安倍首相による妥結を参院選後にまで引き延ばすという国民に対する詐欺的行為にトランプ大統領が応じたことを、「狙い通り」だと評価してみせたのである。

もはや安倍首相が乗り移っているとしか思えない発言だが、じつはもうひとり、安倍首相を憑依させた人物がいる。政治ジャーナリストの田崎史郎氏だ。

田崎氏はきょう放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)でも「安倍首相と電話で話した」などと語りながら安倍首相の外交を褒めそやしたが、耳を疑うようなことを口走ったのは、『めざましテレビ』(フジテレビ)でのこと。田崎氏は今回のゴルフ外交を「成功だったと思います」と称賛すると、こう述べたのだ。

「(安倍首相は)参院選への懸念材料を一つ先送りにすることができたと。国内政治的には大きな意味を持つことになると思います」

参院選後に関税引き下げを先送りにしたことを「成功」と評価する……。国民目線に立てば、国益を売り渡す妥結を選挙後に引き延ばすことは「ひどい騙し討ち」であり、国民への背信行為だが、それを「成功」と呼べるのは、完全に安倍首相目線に立っていることの証明ではないか。

公共放送の記者や政治ジャーナリストを自認する人物が安倍首相と同一化し、日本の国益でなく、安倍首相の利益になるかどうかの視点でおこなう解説が平気で公共の電波で垂れ流される。その異常なメディア状況があらためて浮き彫りになっている。

●小松靖は「悲観的になるのはどうか」野村修也は「そんな関税下げなんてしない」

いや、このふたりだけではない。本日放送の『大下容子ワイド!スクランブル』(テレビ朝日)では、トランプ大統領が関税引き下げをめぐって“いい結果になる”という意味のことを語ったことについて、“ネトウヨキャスター”として知られる小松靖アナウンサーが“アメリカにとっていい結果かどうかわからない”などと強弁。「あまり悲観的になりすぎるのもどうなのかな」と安倍首相擁護を展開した。

また、『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)でも、安倍首相のゴルフ外交について『報道ステーション』金曜コメンテーターでもある野村修也弁護士が「選ばれし者しかこの姿の外交はない」と褒め称え、関税問題については「どう考えても、農産物について、そんな関税下げてアメリカのものを買えなんていうようなことはしない」と強調した。

まったく、小松アナにしても野村弁護士にしても、無理がありすぎだろう。この状況をみれば、トランプ大統領が「選挙後まで妥結するのを待ってやった」代わりに、TPP以上の大幅引き下げを持ち出してくるのは、小学生でもわかる話ではないか。

現に、きょうの日米首脳会談の冒頭では、日米貿易交渉についてトランプ大統領が「おそらく8月に両国にとって素晴らしいことが発表されると思う」と言い、その言葉が通訳されると、安倍首相は目が泳ぐというわかりやすすぎる反応を見せた。その上会談後の共同会見でも、記者から日米貿易交渉について質問されると、安倍首相は「交渉加速で一致」といつもの台詞を繰り返したが、対するトランプ大統領は「(アメリカは)TPPに参加しておらず、縛られていない」と明言したのである。つまり、TPP以上の関税大幅引き下げを示唆したのだ。

しかも、この会見でトランプ大統領は、「日本は米国の防衛装備の最大の買い手となった。新たなF35ステルス戦闘機を105機購入すると発表した。米国の同盟国のなかで日本がもっともF35を保有することになる」とアピールした。言われるがままに武器を買い、巨額の税金を使った過剰接待で媚びへつらったうえ、7月の選挙後には日本の農産物が大幅な関税引き下げ晒されることになるのだ。

何度でも言うが、日本の国益を売り渡す決定を選挙後に先延ばしにすることは、外交成果でもなんでもない、国民への詐欺・裏切り行為だ。にもかかわらず、こんな騙しの手口が相手国からあきらかにされても、批判的に伝えた番組はごくわずか。ほとんどのテレビが「日米同盟がより盤石に」「これほどトランプと親密なのは安倍首相だけ」などと持ちあげている。この政権忖度と対米従属の奴隷根性が染みついたメディア状況こそが、最大の問題なのである。
(編集部)

当記事はリテラの提供記事です。

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