平井堅「Ken’s Bar」にあいみょん登場しデュエット披露

Entame Plex

2019/5/24 08:36



平井堅が自身のライフワークと位置づけているアコースティック形式のコンセプトライブ「Ken’s Bar」の開店20周年記念公演が22日、日本武道館でファイナルを迎えた。

このアニバーサリープロジェクト「Ken’s Bar 20th Anniversary Special !!」は昨年5月29日、30日のTOKYO DOME CITY HALL公演に始まり(30日は全国の映画館35館へ同時生配信となるライブビューイングが実施された)、以後、ニューヨーク、札幌、福岡、広島、宮城、横浜、大阪、三重、徳島を廻り、そして再び東京での開催となったもので、11ヵ所16公演で105,000人の動員を記録した。

日本武道館の2階スタンド席最後列の立見スペースまで埋め尽くした10,000人の観客が見守る中、笑みを浮かべてステージに現れた平井 堅がまず披露したのは「half of me」。

2009年夏の「Ken’s Bar」で初めて歌われ、しばらくのあいだはこのコンセプトライブに来店した人たちだけに届けられてきたが、開店20周年を機に昨年11月にリリースされたバラードナンバーである。

続いて、1曲目はピアノだけだったが、2曲目はアコースティック・ギターだけをバックにした「魔法って言っていいかな?」。二部構成の「Ken’s Bar」の前半は、ボーカルと楽器ひとつというミニマムな編成でしっとりと展開していくのが特徴となっている。

2曲を歌い終えた平井は、超満員の客席を見渡しながら「『Ken’s Bar』へようこそ! こんなにたくさんの人が集まってくださってほんとうに幸せ者です、ありがとうございます!」と、満面の笑みで挨拶。

さらに、「おかげさまで『Ken’s Bar』、ようやく成人を迎えまして、これからどんな『Ken’s Bar』になっていくのか、そんな未来を踏まえて、新たなチャレンジを交えて今回のツアー、行っております。今宵も死に物狂いで歌います。最後までよろしく、日本武道館BOYS&GIRLS!!」と、得意の決め台詞で観客を煽ると、平井 堅がブレイクするきっかけとなったシングル「楽園」のカップリングナンバー「affair」と竹内まりやのカバー「カムフラージュ」の2曲が続く。

「カムフラージュ」が発表されたのは1998年、「Ken’s Bar」開店の年。アニバーサリーを意識した選曲ということなのか、さらには20周年記念ならではのサプライズが用意されていた。

平井のヒット曲、代表曲を数多くプロデュースしている亀田誠治がスペシャルゲストとして登場。「僕はいつも『Ken’s Bar』を客席から拝見しているんですけれども、まさか自分がステージに立つ日が来るとは」という亀田のベースだけをバックに歌われた



ジャニス・イアンの「Love Is Blind」と「かわいいの妖怪」のコラボレーションはじつにスリリングなものだった。そして再びピアノだけをバックにしたキラーチューン「瞳をとじて」で1st STAGEは終了となった。

しばしの休憩時間ののち、2丁目nd STAGEは「哀歌(エレジー)」でスタート。この曲も亀田プロデュース作品である。続いては光GENJI、1987年発表の大ヒット曲「ガラスの十代」。

ここでは演奏中に観客の手拍子が加わり、会場は1st STAGEと異なるムードに。その状況で平井が“I want your request”と歌いながらメインステージを下りて、アリーナのフロア中央に設置されていた小さなサブステージへ移動して行ったのだから場内はさらにヒートアップ。

選ばれたラッキーな観客が自分の歌ってほしい平井のナンバーをリクエストすることができる「リクエストコーナー」が始まったのだ。平井のライブではもはや欠かすことのできない大人気企画、この日は「青空」と「PAUL」がリクエストされた。

そして、サブステージを下りた平井 堅はわらべうたの「とおりゃんせ」をアカペラで歌いながらメインステージへ戻って行ったのだが、そこでまたもやサプライズ。

1st STAGEに続くスペシャルゲストの登場、あいみょんだった。「彼女の登場でJ-POP界は世界を変えたように活気づいたと思います」と紹介されたあいみょんは「めっちゃ緊張しています」といったものの、見事な表現力と力強い歌いっぷりで、平井の作品でもっともエロティックな「鍵穴」と、自身の「愛を伝えたいだとか」をデュエット。観客を驚喜させた。



まさに「Ken’s Bar 20th Anniversary Special !!」というタイトルにふさわしいふたりのゲスト、それは、開店20周年を迎えることができた店主・平井からファンへのギフトでもあった。

ギフトは続く。5月29日に配信開始、つまりはまだ発売されていない「いてもたっても」の披露だ。

この新曲は6月7日に公開される映画「町田くんの世界」主題歌で、平井 堅曰く、「(映画は)恋愛感情ってなんなんだろうという、ハッとさせられるテーマで、考えていることと行動が伴っていなかったり、コントロール不可な、カオスな状態が恋の醍醐味なのかな、そんな瞬間を切り取れたらと思って書いた曲です」。なお、カラフルな色使いとメイクに5時間かけて魔法使いとなった平井 堅のビジュアルが強烈な印象を残す「いてもたっても」のミュージックビデオは先頃公開され、大きな話題を集めている。

新曲のあとはライブではお馴染みのシングル曲「告白」、「KISS OF LIFE」、「POP STAR」で2nd STAGEのラストを派手に締め括ったのだが、ここでもスペシャルが用意されていた。「KISS OF LIFE」の終盤でステージから去った平井 堅が、銀のラメが施された三角帽子をかぶり、白と紫のストライプでデザインされた光沢衣装で再登場し、「POP STAR」を歌い始めたのだ。もちろん、大ウケ。通常の「Ken’s Bar」では絶対にありえないスタイリングは、アニバーサリーならではのパフォーマンスだった。

アンコール。ついさっきのきらびやかな衣装とは打って変わって、チャコールグレーのジャケットとパンツ姿で登場し、「ほんとうにありがとうございます。とっても楽しかったです。みなさんのおかげです」とあらためてお礼を述べると、最後のギフトがあった。

「新しい歌。このあいだ書いた、まだ発表の予定もない曲を最後に歌いたいと思います。僕自身、多作でなく、シンガーソングライターと胸を張っていえないところがあって、でも、これからも自分を壊して、どんどん未来の扉を開いていきたという気持ちを込めて、この名もなき曲をみなさんに届くよう歌いたいと思います」といって、誰も知らない曲を歌い始めた。片思いをしている人へ向けたせつないラブソングで、これには平井のライブに何度も来たことのある熱心なファンも驚いたのではないだろうか。

平井が完全未発表曲をライブで披露するのは大変にレアなことだからで、「half of me」で始まったこの日のライブは、いや、去年の5月にスタートした「Ken’s Bar 20th Anniversary Special !!」なるプロジェクトは、じつに意外な終わり方をしたといっていいだろう。

しかしそれは、誰も知らない平井 堅、新しい平井 堅の始まりと解釈できるものでもあり、この「点」が今後、どのように「線」となっていくのか注目。

Photo by 上飯坂一

当記事はEntame Plexの提供記事です。

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