「死刑制度は是か非か」大手新聞社サイトに突如出現した“思想調査”広告の正体とは

日刊サイゾー

2019/5/8 00:00


 FacebookやTwitterなどのSNSには、利用者の属性や性別、さらには書き込みの内容などからその人の行動パターンや思想信条に沿ったターゲティング広告が掲出されている。米国では大統領選の背後でマーケティング会社が暗躍し、ターゲティング広告を駆使してトランプ政権の誕生を導いたとされる。

そうした類いのネット広告が、衆参ダブル選挙が取り沙汰される日本でも目に付くようになってきた。

「あなたの自由主義をはかる」

安倍晋三首相の顔写真と共にこんなコピーが付いたネット広告を大手新聞社のサイトに見つけたのは、ゴールデンウィーク半ばの先月下旬。一見、政治関連の記事と見紛う広告をクリックすると、いきなり「2019政治クイズ」というページに飛ぶ仕組みになっている。

その名の通り、社会や環境、経済など、さまざまな社会問題について回答者の立場を問う項目が並んでおり、冒頭のクエッションは「死刑を支持しますか?」。回答は「はい」「いいえ」「その他」の3択で、ほかに安楽死や遺伝子組み換え食品、二酸化炭素の排出規制、さらには富裕層への増税の是非などが質問項目に挙がっている。

広告を展開しているのは、「iSideWith」なる団体だ。ホームページ上の説明によれば、広告で「政治的な問題の調査」を行っているという。調査対象は米国をはじめ、ロシアやオーストラリア、英国、カナダ、フランスなどの欧米各国、さらにはアルゼンチンやコロンビアなどの中南米各国や韓国、フィリピン、タイ、中国にまで及ぶ。その内容から、米国に本拠を構える団体とみられる。

HPには「どの政党、候補者、利益団体にも所属・提携していません」との断りがあるが、彼らの目的は一体なんなのか?

「おそらく、インターネットを通じて個人情報を収集する、マーケティング会社の一種ではないでしょうか。彼らは、SNS利用者らの政治信条などをデータ化して、政治団体などに売りつけるのを商売にしている。今年は3年ごとに行われる参議院選挙を控えた選挙イヤー。秋に予定されている消費増税による経済の冷え込みが予想されるなか、永田町では増税見送りを旗印にして安倍政権が衆参ダブル選挙に打って出る可能性も指摘されている。そうした動きをにらんで、有権者のデータ収集に動き始めているとみていいでしょう」(ネット広告事情に詳しい広告代理店関係者)

「平成」から「令和」に元号が替わり、新時代に突入した日本。あらゆるものがデータ化される動きは、新時代になってさらに加速していきそうだ。

当記事は日刊サイゾーの提供記事です。

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