水原希子が入国審査官の排外姿勢を真っ当批判するも理不尽な炎上! 水原攻撃の裏に潜むヘイトとミソジニー

リテラ

2019/4/29 06:58


 水原希子がまたもやひどい炎上に巻き込まれている。

きっかけは、4月25日に投稿したインスタグラムのストーリーだ。ここで水原は成田空港の入国審査官の対応に苦言を呈した。

ストーリーなのですでに消えているが報道によると、水原は空港の自動化ゲートで手順がわからず困っている人を見かけ、そのときの状況をこのように説明していたという。

「係の人が助けてあげればいいのに、遠目から見たりはしてるけど、なかなか助けに行く気配はなくて、入国審査官の人も席に座ったまま、日本語で『指、押して下さい』とか言って、そんなのどう考えたって分かる訳ないと思って、ようやく5分後くらいに係の人が対応してたけど。空港で5分待つってなかなか長いよ。効率良く仕事して、英語くらいちょっと勉強してPress your fingerぐらい中学生でもできるよ」

その後、水原は自分の順番が来たときに上記のようなことを入国審査官に告げたという。すると、返ってきたのは「そう言われましても、入国審査官がメインデスク?本部を離れる事はできない」という言葉。これに対し水原はこのように主張したという。

「私が言いたいのはそういう話じゃなくて、人が少なくて本部を離れられなくても、自動化ゲートは日本人とは違って、外国人は入国審査官が結局パスポートをチェックするんだから、困ってる人に対して、日本語で説明せずに英語で説明してあげて、むだな困る時間を作らない様に早く対応すればいいだけの話。『指、押して下さい』ぐらい英語で説明するべきでしょ。成田“国際”空港なんだから。地方の空港とかなら分かるけどさ。遠くから見て助けないとか何? その時間何?」

水原の指摘は至極もっともなものだろう。入国管理局収容施設における人権侵害問題をはじめ、入管は外国人に対してまったく寄り添う姿勢を見せないが、それがこの場面にもよく表れている。イレギュラーな場面で高度な英語を要求されているわけでもなく、ゲートでの手順説明というルーティンですら英語を使おうとしないというのは、理解に苦しむ。外国人労働者問題でもあらわになっている、外国人を迎え入れ共生するのではなく選別・管理するという入管の排外主義的体質がにじみ出ている。

水原の発言は真っ当なもので、炎上を起こさせる要素などどこにもないのだが、しかし、この投稿を受けてインターネット上には罵詈雑言が飛び交っている。

「日本なんだから日本語で対応するのは当然」「日本に入国する者は日本語を学んでくるべき」といった発言も散見される。ネトウヨの内向き志向には笑うほかないが、それよりも目立ったのは、こんなヘイト発言だ。

〈そもそもお前日本人じゃないだろ〉
〈うるせえお前韓国人だろうが!〉
〈米国人と韓国人のハーフが日本人の振りして偉そうに日本人を批判してんじゃねーよ?(笑)〉
〈その前に日本人のフリするの止めろ馬鹿野郎!〉

水原はアメリカ人の父と、日本生まれの韓国人の母の間に生まれているが、彼女の発言が話題になると、必ずこの出自を攻撃する卑劣なヘイトが起こる。

●卑劣な差別攻撃にさらされ続けてきた水原希子

たとえば、2016年にはこんなことがあった。はじまりは、中国のネット上で「水原が靖国神社に参拝している」「水原が旭日旗を背景にポーズをとっている」とされる写真が出回って批判が起きたことだった。

これを受けて、水原が中国の動画サイトに靖国神社と旭日旗の写真に写っているのは自分ではないことなどを説明する動画をアップすると、今度は日本のネトウヨが発狂。

「迷惑だから日本人の振りすんなや、クソ外人が」「在日は出ていけ」「都合の良い時だけ、日本人。悪くなったら、日本人じゃない」などといった、口にするのもはばかられるヘイトスピーチを水原に投じ始める。

ネトウヨだけではない。ネットニュースも「中国に謝るのはけしからん」と大合唱。「中国の芸能界で稼ぎたいから尻尾をふっている」「日本人じゃないから許しては都合よすぎ」などと、水原への攻撃を展開した。

もともと、水原はネトウヨたちから目の敵にされていたが、これをきっかけに、そのヘイト攻撃がエスカレートしていく。

2017年9月には、水原がサントリー「ザ・プレミアム・モルツ」(以下、「プレモル」)のイメージキャラクターとしてCMに出演すると、プレモルの公式ツイッターアカウントがヘイト攻撃によって大炎上する事態に発展した。

〈日本人じゃないのに!通名と同じ作戦か!?サントリーは当分、不買だろ〉〈エセ日本人がcmしてるから買いません〉〈水原希子は見たくもない=アメリカ国籍の朝鮮人。なんでサントリーは、こんなのをCMに起用するんだ?。反日企業と言われてもしょうがないね!。〉などという、おぞましいヘイトスピーチを含んだリプライが大量に押し寄せたのだ。

また、たびたび起きる水原の炎上には「出自」以外にも、もうひとつ要素がある。ミソジニーの問題だ。SNSを見ると、この炎上に対してこうしたコメントもある。

〈こういう偉そうな女一番嫌い〉

要するに、「女は社会への不満など口にせず、黙って言うことを聞いていればいいんだ」ということだ。

これと同種の攻撃に晒されているのがローラだろう。

昨年末、辺野古基地反対署名を呼びかけたローラがネトウヨから大炎上したのは記憶に新しい。

●水原希子、ローラ攻撃の裏に「女は物申すな」というミソジニー

ローラはインスタグラムのストーリーで〈We the people Okinawa で検索してみて。美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう〉と書いたのが原因だったが、ローラがこうした批判に晒されるのは、これがはじめてではない。熊本地震で炊き出しボランティアをおこなったり、ユニセフのイベントに参加し1000万円の寄付をおこなったことをインスタグラムで報告した際などには、SNS上では〈偽善者〉〈売名行為〉というバッシングが起こった。

こういった動きはつまるところ「物を言う女はウザい」というミソジニー心性に他ならない。野党の女性議員が執拗に攻撃対象とされるのも、これと同じ構造を有している。

しかし、水原が素晴らしいのは、これだけ何度も理不尽な炎上に晒されても、決して口をつぐんだりせず、言うべきことを言い続けていることだ。

もちろん水原とてこんなバッシングにさらされて平気でいられるはずがない。2018年4月2日付朝日新聞朝刊に掲載されたインタビューで水原はこれまでの炎上騒動を振り返り「あの頃は、2週間くらい泣き続けていました。いろんな人に迷惑をかけていて、プレッシャーもあっておしつぶされそうになって」と語っている。

それでも水原は、こうしたヘイトとミソジニーの合体したグロテスクな攻撃に口をつぐむことはしない。上述した、中国向け動画でもプレモル騒動のときも、自分は「地球市民」であるとし反差別と相互理解のメッセージを発信してきた。

たとえば、プレモル騒動のときは、ツイッターでこんなメッセージを投稿した。

〈今この世の中では色んな争いが起きてますが、どこの国で生まれても、どこの国で育っても、どこの国に住んでいても、みんな地球人である事には変わりません。全ての人に自分を理解してもらうのは難しい事かもしれない。でも、この世の中で私の事を理解してくれている人がこんなにもたくさんいるという事に気づく事ができました。一日も早く、この世の中の人種や性別などへの偏見がなくなってほしい。そして、世界中の人がどこにいても自分らしく生きていける世の中になるように、まずは私が私らしくこれからも強い心を持って、生きていこうと想います。全ての争いがなくなる事を心から祈っています。LOVE&PEACE〉

今回の入国審査に関する主張も、こうした水原の信念から自然に発されたものだろう。

ごく真っ当な出入国審査に関する彼女の主張が、出自や性別といった議論とはなんの関係もない部分で炎上する。そんなグロテスクな社会が一日でも早く消えることを願ってやまない。
(編集部)

当記事はリテラの提供記事です。

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