銃大国・アメリカで拳銃用のスマートリングが登場…射撃テクをアプリで確認

日刊SPA!

2019/4/15 08:30

 最近ではあらゆる製品が“スマート化”し、スマホアプリとの連動が当たり前になった。たとえば、ナイキから世界同時発売されたバスケットボールシューズ『ナイキ アダプト BB』は、スマホを使ってフィット感を調整できるというもの。

いま、製品のスマート化によって、生活のあらゆることが便利になりつつある。そんな中、「銃の国」と呼ばれるアメリカでは、拳銃射撃のトレーニングに特化した製品まで登場し始めているのだ。

◆「銃の国」アメリカならではのスマート製品が登場

そもそも、なぜアメリカは「銃の国」なのか? ということから説明したい。それは、アメリカ独立の主役が「普通の男」だったからである。

かつてのアメリカはイギリスの植民地だったわけだが、そのイギリスはガチガチの王政国家。国王の暴走を防ぐための議会は存在するが、それでも下々の者が国王に直接意見することなどできるはずがなかった。そのような国から新大陸の植民地が独立を果たすとしたら、そこら辺にいるような兄さんやおじさんが銃を取って戦うしかなかったのだ。

これがテキサスのような南部州では尚更で、この地域の住民は「我々の先祖はメキシコの独裁者から自由を勝ち取った」と主張している。ジョン・ウェイン主演の映画『アラモ』を観れば、その感情を読み取ることができる。つまり、彼らにとっての銃とは「自由と独立の象徴」なのだ。

◆早撃ちタイムやガク引き検出機能も!

もちろん、銃をただ持っているだけでは意味がない。日々の訓練も必要だ。先日、アメリカのクラウドファンディング「Indiegogo」に登場した『AimSteady』という製品。

これは、指にはめることでスマホアプリと連動し機能が得られる“スマートリング”だが、なんと拳銃射撃のトレーニングに特化している。

早撃ちタイム、射撃後の再照準タイム、総練習時間、そして「ガク引き」を検出する機能も備えている。ガク引きとは、射撃の直前に腕や肩に力が入り、瞬間的に照準が逸れてしまう現象である。AimSteadyを装着すれば、ガク引きをどう改善するかという対策を打ち出しながら練習に打ち込むことができるのだ。

また、AimSteadyの専用アプリは1回1回の射撃を自動記録してくれる。このデータを見れば、自分の射撃の癖を把握することが可能だ。

専用アプリでは、射撃に関する音声コーチング機能も提供されている。その場合はスマホにイヤホンを装着する必要がある。

◆日本へも配送してくれる!?

AimSteadyは先述の通り、クラウドファンディング「Indiegogo」で資金調達を実施している。目標額4万5000ドル(約500万円)に対して、期限残り9日の時点で5万6000ドル(約620万円)以上が集まったのだから、プロジェクトは大成功と言える。

「Indiegogo」では出資枠が159ドル(約1万7700円)からの価格で公開されているが、何とAimSteadyは日本への配送にも対応している。この場合は20ドル(約2220円)の配送料が加算されるそうだ。

ロシア製のマカロフを所持している怖いお兄さん、軍人だったお爺ちゃんの南部十四年式を形見に受け継いだ方、そしてシティーハンター志願者には興味深い製品かもしれない。もっとも、本当に拳銃をぶっ放してしまった際はお縄となることは言うまでもない……。

◆日本ではありえない製品が海外クラウドファンディングには多数

“世界2大クラウドファンディング”と呼ばれているのは、「Indiegogo」と「Kickstarter」である。

その中でも「Indiegogo」は、銃器関連製品がしばしば注目を集めることでも知られている。今回のAimSteadyもそうだが、2016年には『ZORE』という製品が巨額の資金調達に成功した。これは拳銃の薬室に差し込む安全装置で、子どものイタズラによる暴発事故を防ぐのが目的だ。

「だったら金庫にしまっておけばいいじゃないか」というのは日本人の発想で、アメリカの保守的な地域では「すぐに拳銃を取り出せなければ強盗と戦えないじゃないか」ということになる。だから就寝時は、枕の下に拳銃を忍ばせておくことも珍しくない。

ZOREはいざという時、ダイヤル操作でロックを外すことができる。目の前にいる人間が攻撃してきそうなシーンでは、こっそりダイヤル解錠をしていつでも反撃できるよう備えておく。ZOREは安全性と迅速性を兼ね備えた製品でもある。

日本では提案すらされないような製品が登場するのも、海外のクラウドファンディングの魅力と言えるだろう。<取材・文/澤田真一>

【参考】AimSteady – Wearable Marksmanship Coach-Indiegogo/ZORE

PROFILE●澤田真一(さわだ・まさかず)

ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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