「レゴ(R)ムービー2」ド傑作の続編はやっぱりド傑作、とりあえずめちゃくちゃ面白いから見てくれ

エキレビ!

2019/4/2 09:45

これほどまでに「とにかく見て!」と言いたくなる映画も珍しい。『レゴ(R)ムービー2』は前作『レゴ(R)ムービー』の正統な続編でありつつ、豊かなメッセージを孕んだ超傑作である。


正真正銘のド傑作だった2014年の『レゴ(R)ムービー』。映画化発表当初は「レゴを映画にするって正気か!? どうすんのそれ!?」という驚きはあったものの、蓋を開けてみれば「レゴを映画にする」という意味がしっかり練り込まれたとんでもない良作だった。

『レゴ(R)ムービー』はレゴブロックの映画なので、登場人物は全員レゴのミニフィグだ。ちょっと悪めのジョークとレゴあるある、そして完成度の高い脚本と「創造性とは何か」というテーマにしっかりとした考察を加えた映画である。何の変哲も無い普通のミニフィグである主人公エメットがレゴでできた世界で破天荒すぎるギャグの連打に彩られた大冒険をするストーリーと、「何度でも分解し、想像力に則って再構築できる」というブロック玩具のコアコンセプトが噛み合った内容に、おれは感動してちょっと泣いてしまった。

というか、この映画については正直面白いポイントが全てネタバレになってしまうので、見ていない人に勧めづらいのである。とりあえずめちゃくちゃ面白いから見てくれ……あと日本版の『レゴ(R)ムービー』のウィキペディアは全部ネタバレしてるから絶対読むな……としか言いようがないのがはがゆい。

とにかく『レゴ(R)ムービー』が良すぎたことで、「レゴ〇〇って書いてあるものは大体面白い」というのは世間的に常識になったはずである。現に『レゴ(R)バットマン ザ・ムービー』はものすごく真面目にヒーローとヴィランの関係について考察を加えた作品だったし、レゴのゲームだって完成度が高くて軒並み面白い。そしてとうとう、あの『レゴ(R)ムービー』に続編ができたという。その名も『レゴ(R)ムービー2』。そのまんまである。

冒険の舞台は宇宙へ! 拉致された仲間を助けろエメット!
『レゴ(R)ムービー2』は前作のラストシーンから始まる。あのラストシーンの直後、色々あってブロックシティは荒廃。まるで『マッドマックス』のような世紀末シティになってしまった。暴力と恐怖に覆われ荒んでいくブロックシティ……。しかし前作主人公エメットは、そんなポストアポカリプス世界の中でも、いつも通りのぶっ壊れたポジティブさで普通に過ごしていた。

しかしそんなブロックシティに宇宙からの来訪者が襲来。"シスター星系"という場所での結婚式のため、ブロックシティからバットマンや前作で大活躍したルーシー、ウルトラキャットたちを宇宙船で拉致してしまう。彼らを助けるために宇宙へと飛び出したエメットだったが、慣れない宇宙旅行で遭難してしまう。そこに現れたのは、拳型の戦艦に恐竜のクルーを乗せて飛び回るタフガイ、レックス・デンジャーベストだった。果たしてエメットは拉致された友人たちを助け、無事ブロックシティに帰ってくることはできるのか。

なんせ前作のラスト直後から話が始まるので、正直初代『レゴ(R)ムービー』を見ていないとさすがに厳しい映画である。しかし、この『レゴ(R)ムービー』も『レゴ(R)ムービー2』も、絶対に見る価値のある作品だ。安心して予習して映画館に行ってほしい。

レゴの映画だから語れる、中二病との付き合い方
前作では「めちゃくちゃ普通の標準的なミニフィグであること」がそのまま作品全体のテーマとリンクしていた主人公エメット。今回はその「普通さ」に対して、彼が自分で疑問を抱くことになる。なんせ平和だったブロックシティは荒廃して世紀末的な雰囲気になり、トゲの生えた改造車がブーブー火を吹きながら走り回る危険地帯になっちゃったのだ。住人のミニフィグたちは全員タトゥーを入れて人相が悪くなり、ルーシーだって「戦いは人の心を荒ませる……」と、なんかそれっぽいモノローグを言うようになる。

そんな中でエメットだけはいつも通りの天真爛漫、ルーシーからも「もっとこう、戦う男っていう感じにはなれないの?」と文句を言われてしまう始末。そんなこと言われても……という感じのエメットだが、宇宙でレックスと出会ったことで「これだ!」となってしまう。なんせレックスは男臭い無精髭とツンツンした髪の毛を持ち、服に袖だってついてない。自前の宇宙船には恐竜たちが乗り込み、武器の扱いにも長けている。

ところがどっこい……というのが『レゴ(R)ムービー2』のコアになるアイデアなのだが、さすがにここについては書くのを控えたい。とにかく、今回重要なのは「中二病」である。今までやっていたことが周囲と比べて急に子供っぽく感じられ、「何やってんだおれ……」となる瞬間は何歳になっても存在する。それと同時に、なんかシリアスで人が死んだりするコンテンツの方が高尚な気がしたりしちゃうんである。

そんな背伸びにはどんな意味があるのか。そしてどうやったらそんな気持ちに折り合いがつけられるのか。そもそもレゴ自体が「なんか今気がついたけど、レゴって子供っぽくてダサいよな」と思われがちなオモチャである。そんあ「レゴ」という子供向けのオモチャを題材にした映画だからこそ込められるメッセージが、『レゴ(R)ムービー2』にはパンパンに詰め込まれている。

前作を見た人だと「ハイハイ、手の内はわかってますからね……お手並み拝見ですわ……」という感じで見てしまうことも多いだろう。しかし、それを踏まえた上でもまさかここまで面白いとは思わなかった。ただこう、面白さの質が「とにかく見てくれ!」としか言えないタイプのやつなのである。前作から引き続き、騙されたと思って見てほしい。ブロック玩具を題材にした映画でここまでいろんなことが語れるのかと、その豊かさに驚くはずだ。
(しげる)

【作品データ】
「レゴ(R)ムービー2」公式サイト
監督 マイク・ミッチェル
声の出演 クリス・プラット エリザベス・バンクス ウィル・アーネット ティファニー・ハディッシュ ほか
3月29日より公開

STORY
前作から数年、宇宙からの侵略者によってすっかり荒廃したブロックシティ。仲間を宇宙へと連れ去られてしまったエメットは、彼らを助けるために再び冒険へと繰り出すことになる

当記事はエキレビ!の提供記事です。

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