懐かしの『爆笑オンエアバトル』が今夜復活。売れた/消えた出演芸人たち

日刊SPA!

2019/3/23 18:02

 1999年から2014年まで放送されていたNHK『爆笑オンエアバトル』(2010年4月からは『オンバト+』として放送)が、2019年に放送から20周年を迎えることを記念して3月24日に一夜限りの復活を果たす(3月24日・日曜、NHK総合0:30~2:00 ※土曜深夜)。

◆自称「史上最もシビアなお笑い番組」

通称『オンバト』と呼ばれたこの番組は、2000年代初頭の若手お笑いブームの一端を担った。漫才やコント、漫談などを観客の前で披露し、面白いと評価されたネタだけが選ばれてオンエアー(放送)される。つまりネタが面白くなければ放送されないという厳しいルールがあり、自称「史上最もシビアなお笑い番組」であった。

審査員たちは「全国に届けたいか否か」を基準に投票を行い、番組独自の重さの単位「キロバトル (KB)」が上位の者からオンエアを勝ち取るという仕組みだった。オンエア回数が多い芸人には年度末に行われる「チャンピオン大会」への出場権が与えられ、年間チャンピオンが決定する。審査員となる観客のみならず、テレビの前の視聴者からも厳しい視点でネタの面白さを測られる番組だったため、当時の若手芸人たちの真剣さや緊張はかなりのものだったという。

アンジャッシュ、ますだおかだ…スターを輩出

主な出演者には、今も高い人気を誇る実力派の芸人たちが名を連ねる。ラーメンズ、アンジャッシュ、アンタッチャブル、ますだおかだなどはその代表格だろう。キングオブコント2009の覇者である東京03は、当時は飯塚・豊本のコンビだったアルファルファとして出演しており、角田もトリオのプラスドライバーとして人気を隠していた。

ピコ太郎のプロデューサーである古坂大魔王も、底ぬけAIR-LINEというコンビで出場を果たしている。M-1歴代王者である中川家、NON STYLE、パンクブーブー、とろサーモンやTHE MANZAI優勝者のハマカーンも、この番組でいち早くその面白さを認められていた。賞レースで優勝をする数年前から、彼らはこの場所で実力を知らしめていたのだ。

◆優勝しても消えた、解散した芸人たち

その反面、この番組以外でその名を見ることが無かった実力者たちも多数いる。

第1回優勝者のDonDokoDonは事実上の解散、第2回・第3回と連続優勝したルート33も活動の中心は舞台で、第4回優勝のハリガネロックは派生番組の『熱唱オンエアバトル』でMCを担当していたが、2014年に惜しまれつつ解散している。

通算オンエア回数トップの記録を持ったホーム・チーム(解散)や、出場回数トップ記録の号泣(ツッコミは占い師の島田秀平)なども含めると枚挙に暇がない。ただ、この事実こそが芸人という世界の本当の厳しさの証明でもあるのだろう。

◆復活版で懐かしトークコーナーも楽しみ

一夜限りの復活となる今回の放送では、7代目・8代目のチャンピオンであるタカアンドトシが司会を務めるというのは感慨深い。

トシが会見で「オンバトがなかったら僕らまだ札幌でやっていたと思います」というように、初出場時の彼らは札幌吉本の所属だった。タカに至ってはガリガリに痩せたカラフルな髪色の尖った若者だったことも今やネタのひとつ。逆にオンバトが無ければ、タカはあのままだったのだろうか……。時の流れと共に、「テレビに出る」ことで磨かれる芸人の力というものを改めて考えさせられた。

番組の前半にはアンジャッシュ、おぎやはぎ、ダンディ坂野、テツandトモ、東京03、ドランクドラゴン、はなわ、北陽、ますだおかだという初期の常連メンバーによる「懐かしトークコーナー」で当時の裏話などをたっぷり聞かせてくれる。会見で「あのころは楽屋でギスギスしていたのに、今回は和気あいあいとできて楽しい収録でした」と語っていたので、彼らがどれだけ番組に真剣に挑んでいたのかをうかがい知ることができるだろう。番組でのブレイクをきっかけに全国的な活躍の場を広げ、今も第一線で活躍する芸人たちが勢揃い。意外な逸話が楽しめそうだ。

◆今後ブレークしそうな若手10組も

また、後半には今後ブレークが期待される10組の若手芸人たちによる「爆笑オンエアバトル2019」が繰り広げられる。

今回はかが屋、キャメロン、空気階段、ザ・マミィ、東京ホテイソン、ネイビーズアフロ、ヒコロヒー、ファイヤーサンダー、宮下草薙、ヤーレンズというネクストブレイクの呼び声高い勢いある若手が集結。これの中から近いうち、一気に全国区へと知名度を高める芸人が現れるのかという点にも注目したい。

放送開始当時、ネタをテレビで披露できる番組は地上波は『爆笑オンエアバトル』の他に無かった。だからこそ、芸人たちは真剣にガチンコでこの番組へと挑んだ。2019年現在、ネタ番組の枯渇は1999年とほぼ同じ状況である。だからこそ、やはり今回の復活放送には心が躍る。

「新しい笑いを作るのは、挑戦者の皆さんと客席の皆さん、そして、テレビの前のあなたたちです!」このお決まりの締めフレーズを久しぶりに聞けることを楽しみにしている。

<文/もちづき千代子>

当記事は日刊SPA!の提供記事です。

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