日本初の全天候型ピッチを新設!震災から復活のJヴィレッジがスゴイ

テレビドガッチ

2019/3/17 07:00

日本代表をはじめ、多くのサッカー関係者に利用されていたが、東日本大震災の影響で営業中止を余儀なくされていたJヴィレッジ。3月16日にテレビ東京系で放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(毎週土曜24:20~)が、8年ぶりの復活を果たした施設の現在の姿を伝えた。

1997年に福島県の双葉郡、広野町、楢葉町に跨る広大な敷地に、日本サッカー界初のナショナルトレーニングセンターとして開設された“Jヴィレッジ”。元サッカー日本代表で番組アナリストの都並敏史が「近代日本サッカー躍進の原点」、秋田豊が「トレーニングの聖地」と評した日本サッカーの重要拠点の一つだ。2006年のドイツワールドカップ前には、ジーコジャパンが国内最終調整を行い、人口8千人ほどの町に1週間で6万人ものファン・サポーターが集結した。

しかし、2011年3月11日。東日本大震災が発生。大きな揺れと共に巨大な津波が襲い、およそ20km離れた場所に位置する福島第一原子力発電所の事故を誘発。予備電源を備えていた同施設の体育館は津波の被害から逃れた方々の避難所となり、その後は原発事故対応の前線基地に姿を変えた。

かつて日本代表が練習していたグラウンドは作業関係者の駐車場となり、その他のすべての練習グラウンドも資材置き場や放射性物質の除染場として使われることに。震災前、そこは「フィールドには芝の神が宿るから」と職員であっても簡単には立ち入れない聖域だった……。管理グループチーフマネージャーの山内正人さんは「この景色を見たフィールド管理責任者の方が、涙を流しながらその様子を見ていたのをハッキリと覚えています」と当時の状況を伝えた。

もう再始動の道はないと思われかけたその時、56年ぶりとなる東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定。これをきっかけにJヴィレッジの復活が福島復興のシンボルと位置づけられ、急ピッチで再始動に向けた工事が勧められることになった。2018年7月、ついにグラウンドなど一部施設の使用を再開。今年4月にはJヴィレッジ駅も開業される。

また2月には、復興イベントの目玉として福島ユナイテッドFC(J3)vsいわきFC(東北社会人リーグ)によるダービーマッチが開催された。プロがこのピッチで試合をするのは震災以降初めてで、多くのサポーターがスタンドから歓声をあげた。双葉郡で生まれ育ったという男性は「復活して県内外から沢山の人が来てくれることがまず嬉しい」「本当に幸せです。日本サッカーの中心からは外れてしまったということはありますが、新しく生まれ変わったJヴィレッジから日本サッカーが発展していってほしい」と込み上げてくる思いを明かしていた。

また、先日放送400回を迎えた同番組だが、実は放送1回目の収録が行われたのが、震災直後の3月25日だった。この日の収録の話題になると勝村は「胸が苦しくて、苦しくて。俺たちは何を話したら良いのか。明るい話題なんて何もできなかった」と胸中を告白。続けて、「実は奥さんが陸前高田出身で、高台にある高校に皆さん避難していて、僕もそこに行ったのですが……」と話し始めたものの言葉を詰まらせ、胸に手を当てながら「ちょっと泣きそう……」とつぶやくと、間をおいて「ごめんなさい」と言って深く息を吸い、涙をこらえながら「本当に何も盛り上がらなかったですよ」と声を震わせながら当時の思いを伝えた。

震災から8年。わずか1年半前まで砂利が敷き詰められ、廃炉作業員たちが寝泊まりする宿舎が並んでいた場所に7面のグラウンドが復活した。新たなスタートを切ったJヴィレッジをブレインスカウター・サトミキこと佐藤美希が取材。約5,000人収容のJヴィレッジスタジアムに足を踏み入れると「キレイ! 広~い!」と大興奮。さらに、広報の猪狩安博さんに、「靴を脱いで芝の感触を確かめてみては?」と勧められると、佐藤は「すっごい柔らかい。気持ちイイ!」と満面の笑みで甦った芝の感触を楽しんでいた。

さらに再始動の目玉となるのが、スポーツくじtotoの助成金をはじめ、企業や一般人など5,000人以上からの寄付によって総工費22億円が賄われた全天候型練習場。フルサイズのサッカーコートがすっぽり入った日本初の施設で、サッカー以外にもラグビーなどのフィールド競技で使用することができる。さらに高さ約22mの天井と雨風の影響を受けない施設の利点を生かしてドローンスクールを開講するなど広い用途で役立てている。

そして、隣接するJヴィレッジホテルは、客室を震災前の83部屋から200部屋に増加。一般客も宿泊することができる。全天候型練習場やグラウンドも一般利用可能で、全天候型練習場は7,700円/1時間から、天然芝練習グラウンドは15,120円/1時間から利用できる。それを聞いた勝村は「そんなに安いの? 1時間15,000円なら22人で割ればたいした金額じゃないでしょ!」と驚きの表情を見せていた。

また、2月には、6月に迫るワールドカップに向けてなでしこジャパンが合宿を実施。福島出身の高倉麻子監督は「正直、再開は無理なんじゃないかと思っていました」と明かしながらも、「このグラウンドや建物を見た時は本当に感動しました。またここでサッカーができる喜びを感じています」とコメント。来年の東京オリンピックでは、サッカー男女日本代表の合宿地として利用され、さらに聖火リレーのスタート地点にも決定するなど、サッカーだけでなく日本スポーツ界全体を担う存在になると伝えられた。

当記事はテレビドガッチの提供記事です。

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