アフィリエイトでの報酬に対する源泉徴収は法的にどう解釈されるか元国税が解説

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税理士に対する報酬を支払ったり、原稿料を支払ったりする場合、報酬に対する源泉徴収義務が発生します。この報酬に対する源泉徴収は、個人に対する支払いについて適用されますが、フリーランサーが増えている昨今、フリーランサーの個人への支払いについて源泉徴収が必要かどうか、多くの質問を受けます。
とりわけ、疑義があるものとして、アフィリエイターやインフルエンサーに対する支払いがあります。


■対象になる報酬は限定列挙

国税庁のホームページには、源泉徴収が必要な報酬として、以下のようなものが挙げられています。

・原稿料や講演料など
・弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
・社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
・プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
・芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
・ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするいわゆるバンケットホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
・プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
・広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金

ただし、実際のところ、源泉徴収が必要な報酬は法律で限定的に列挙されています。言い換えれば、その列挙された報酬に当たらなければ、源泉徴収は必要ありません。

■アフィリエイターの報酬

アフィリエイターの報酬については、上記の外交員に該当する可能性があると言われています。ここでいう外交員とは、「事業主の委託を受け、継続的に事業主の商品等の購入の勧誘を行い、購入者と事業主との間の売買契約の締結を媒介する役務を自己の計算において事業主に提供し、その報酬が商品等の販売高に応じて定められている者」とされています。これだけ見ると、コンバージョンに応じて報酬をもらうアフィリエイターは、該当する可能性があります。一方で、アフィリエイターはASPに属しており、事業者の広告塔として事業者の商品を売るため、直接この定義に当たらないのではないか、このような意見もあります。私見としては、不明確である以上は源泉徴収の対象にならない。このように思っています。

■専門家プロフィール

元国税調査官の税理士 松嶋洋
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。現在は118ページにも及ぶ税務調査対策術を無料で公開し、税理士を対象としたコンサルティング業を展開。

当記事は相談LINEの提供記事です。

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