『アリータ』4DXで新たなる映画体験 サイボーグたちのスピード感あふれる戦いを体感

クランクイン!

 木城ゆきと氏のSF漫画『銃夢』を、ハリウッド最先端のVFX技術を結集して実写化した映画『アリータ:バトル・エンジェル』が今月22日から公開。製作・脚本はジェームズ・キャメロン、監督はロバート・ロドリゲスという顔ぶれだけでも、この映画の“本気度”が伝わってくるが、今作ほど、4DX上映にふさわしい映画もないのでははいだろうか? 開幕と同時に体験することで、その思いは確信に変わった。

【写真】生まれ変わるアリータ…『アリータ:バトル・エンジェル』フォトギャラリー

舞台は数百年後の未来。スクラップの山の中から発見され、サイバー医師のイド博士によって新たな体を与えられたサイボーグの少女、アリータ。記憶を失っていた彼女だが、その身体には驚異的な格闘スキルが秘められていた。天空都市・ザレムと、そこからの廃棄物が堆積する“クズ鉄街”アイアンシティ、この2つに分断された世界において、アリータの存在はやがて“世界の秩序”をも揺るがしてゆく存在となり……というストーリーだ。

まず、誰もが驚くのがその映像クオリティだろう。いわゆる“マンガ”的なキャラクターを実写化し、しかも違和感なく存在しているアリータのビジュアルはもちろんだが、イドやアリータが暮らすアイアンシティの描写の緻密さが凄まじい。雑多だが賑やかで、そこを通り過ぎていくバイクの振動を4DXで体感すると、まるでその街に自分が一緒に生きているかのような気分になる。

4DXとは、モーションチェア(座席)が映画のシーンに合わせて上下左右に動いたり、水や風、雷のような閃光だけでなくエアショットや煙などの環境効果が加わり、映画をアトラクションのように体感できるというシステム。

特に序盤、その映像美とカメラワークと同じ動きをするモーションチェアにより、アリータがアイアンシティで初めて得た驚きと感動を、観客も感じることができる。だからこそ、アリータという存在にぐっと引き込まれるし、その後の展開をより感情移入しながら見守ることとなる。これも『アバター』を手がけた制作チームのCG技術と、4DXが融合したからこそ感じられる映画体験といえる。

また、サイボーグ技術が発達している未来という設定だけに、登場する敵たちはさまざまな武器やワザを駆使するし、それらに適した身体に改造している。しかしアリータの強さの秘密は「機甲術」という“体術”、つまり彼女の最大の武器は自らの肉体というシンプルさ。小柄な体躯で自分の何倍もの大きさを持つ敵をなぎ倒していく様はまさに爽快の一言なのだが、4DXの演出のおかげで、それらのアクションを観客も“肉体的快楽”として味わうことができる。アリータとともに自分自身が飛び、殴り、蹴り、相手を倒していくような気分になる。

こういった4DX効果が最大限に発揮されたシーンは、劇中のハイライトでもあり、主演のアリータを演じたローサ・サラザールやロドリゲス監督が“4DXで観たい場面”の1つにあげた「モーターボール」のシーンだろう。「モーターボール」は、1つのボールを奪い合う、アクション満載のバトルロイヤルゲーム。アイアンシティ最大の人気スポーツであり、参加するサイボーグたちには、足にローラースケートのようなものやタイヤなどが装着され、スピードも増す。アリータが参加する場面では、とてつもないスピードでボールを奪い合い、そして敵とぶつかり合い戦い合うその様子を、まさに“アリータの目線”で体感することができる。さらに、競技中にアリータが背後から衝撃を受ければ、モーションチェアの背もたれ部分からバイブ効果が感じ取れる。

時速約160kmもの速さで急カーブを曲がる際には、身体にかかる重圧がモーションチェアの動きで演出され、サイボーグたちの衝突シーンで上がる煙は劇場にも広がる。また、競技が白熱し、場外での戦いシーンでは、途中、水が通るパイプが破壊されれば、水効果とエアショットとともにモーションチェアから放たれる。4DXの演出効果があるからこそ、息つく暇もなく目の前で繰り広げられる戦いを、自分の身体で感じ、理解し、エンターテインメントとしてより楽しむことができるのだ。

『アバター』を例に出すまでもなく、常に“話題の超大作”というだけでなく、“新たな映画体験”を私たちに見せてくれたジェームズ・キャメロン。今作はその新たなステージであることは間違いないし、だからこそ4DXで、その真価を体感して欲しい。(文:川口有紀)

映画『アリータ:バトル・エンジェル』4DXは全国公開中。

当記事はクランクイン!の提供記事です。

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