褒め方を工夫して、相手の気分をプラスにする3つの伝え方


こんにちは。1分トークコンサルタントの沖本るり子です。

人に「期待以上」に動いてもらいたいのであれば、相手の心をプラスの感情にさせることが大切です。うれしかったり、幸せだったり、楽しかったりするときに、「この人のために何かしてあげよう」という気持ちが芽生えるからです。

では、相手のことを褒めて褒めまくれば、いい気分になってくれるのでしょうか?

実はこの「褒める」という行為は、難しいものです。皆さんも、「褒めたつもりなのに、相手の反応がなぜかいまいち...」という場面がありませんか? また、褒めるのが苦手という人も少なくないでしょう。

そこで今回は、相手の気持ちをプラスに動かすための正しい褒め方をお伝えしましょう。

沖本るり子(おきもと るりこ)
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株式会社CHEERFUL 代表。1分トークコンサルタント。「5分会議」で、人と組織を育てる専門家。江崎グリコなどを経て、聞き手が「内容をつかみやすい」「行動に移しやすい」伝え方を研究。現在、企業向けコンサルタントや研修講師を務めている。明治大学履修証明プログラムやリバティアカデミーでも登壇中。著書に『生産性アップ!短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」』(明日香出版社)、『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版)などがある。

相手から上から目線だと感じさせてしまう褒め方


「さすがですね~」「いいと思うよ」「素晴らしい」などの、褒め言葉があります。

確かに、言われてうれしく感じるときもあります。しかし、時と場合によっては、こうした言葉を「バカにされた」と受け取る人もいるのです。というのも、これらの褒め言葉は、上から目線に捉えられる可能性があるからです。

相手としては「これくらいは簡単だ」と思っていることを、大げさに褒められた場合、「私はこんなこともできないと思われていたんだ」と、実力を低く見積もられていたように感じてしまいます。

極端な例ですが、皆さんも「へぇ、字が書けるんですね、すごいですね!」なんて言われたら「当たり前でしょ。バカにしてるの?」と思うのと同じです。

つまり、褒めるという行為は、評価であり、誰かや何かと比較をした批評です。

自分では相手を褒めたつもりでも、相手にとっては不快に感じることもあるため、褒め言葉の使い方は難しいのです。

特に異性の場合、最近はセクハラと解釈される可能性もありますので、注意が必要です。
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Image: robuart/shutterstock

褒めたつもりが相手の気分をマイナスにする褒め方


「かわいいブローチですね」「かっこいいバッグですね」「素敵なスーツですね」

これは一見、相手を褒めているようですが、実際は、人ではなく物に焦点が当たっているだけです。

あなたの存在ではなく、物にしか関心がないと言っているのと同じです。

また、「きれいな字ですね」「絵がお上手ですね」「作業が早いですね」とストレートに褒めるのはよいかと思いますが、ここにも落とし穴があります。

こう言われたとき、日本人の多くは「いえいえ」と謙虚に否定することが多いでしょう。

近年ではこうした謙遜の文化は徐々に薄れてきているかもしれませんが、素直に「そうでしょう」「ありがとう」とはなかなか言えるものではありませんよね。

つまり、結果として否定的な言葉を言わせることになります。

相手も本心では字の美しさを自認していたとしても、実際に「いえいえ、全然そんなことないですよ」と謙遜な言葉を口に出すと、否定した言葉が本人の耳にも入り、その言葉が無意識に気持ちをマイナスの心理状態に動かしてしまうのです。

せっかく褒めたつもりなのに、相手にマイナスの感情を抱かせてしまうのはもったいないことですよね。

直接、褒めなくても、褒められた気にさせる3つの方法

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Image: robuart/shutterstock

では、相手の感情をマイナスではなく、プラスの気分にさせるためにはどうすればよいか?

次の「3つの伝え方」があります。

【質問で、褒められたと錯覚させる】

「その髪型、お似合いですね」→「どこの美容院に行かれているんですか? 参考までに教えてください」

「いつも素敵ですね」→「どうすれば、あなたのように素敵な振る舞いができるのか、アドバイスしてください」

「この資料、うまく作成しているなぁ」→「どうやったらこのような資料が作成できるんですか? こんな資料がつくれたらいいなぁ」

上から目線”に捉えられかねない褒め言葉を、質問する言い方に変えると、教えを請うという“下から目線”の言葉になります。

相手を持ち上げることで、言われた相手は間接的に褒められたと感じ、優越感を与えられるわけです。

【質問で、自慢話をさせる】

「うまくできなかったのは、なぜ?」と、過去の失敗や思い出したくない出来事について、あれこれ聞かれるのは誰しも嫌なものですが、逆に、過去のうまくいったことについて質問すると、相手の気持ちはプラスに動きます

「表彰されたとき、どんなお気持ちでしたか?」

「絵画展で入選するためには、どんなことを工夫されたのですか?」

このように、当時の喜びや成功体験を語ってもらうのです。こうした質問に答えているうちに、その時の気持ちがよみがえり、話せば話すほど気持ちがプラスに動いていきます。

本人は、自慢話をしているのではなく、質問に答えているだけなので、「自慢気に聞こえないかな?」という抵抗感も感じにくいでしょう。

【第三者のうわさ話として語る】

「あなたの作成した資料はわかりやすい」「この中で、一番、〇〇〇がうまいな!」ということを伝えたいとき、直接的な褒め言葉ではなく、うわさ話として話すのも有効です。

「〇〇さんが、あなたの作成した資料はわかりやすいと言ってたよ」

「この中で、一番、〇〇〇がうまいなって、みんなが言ってたよ」と第三者が言っていた話として伝えるのです。

心理学では、直接の褒め言葉よりも喜びや信頼性が増す効果があるとされています。悪口や陰口は嫌なものですが、良いことを伝えるうわさ話は役に立つのです。

上から目線の言葉を下から目線に、質問スタイルに、うわさ話風に言い換えることで、きっと相手はあなたのために期待以上に動いてくれるでしょう。ぜひ、試してみてください。

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Image: robuart(1 ,2 ,3)/shutterstock

当記事はライフハッカー[日本版]の提供記事です。

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