海老蔵、市川團十郎白猿襲名に向けて「心の中で父に向き合っていきたい」

AbemaTIMES

2019/2/13 14:33


 13日、市川海老蔵が日本外国特派員協会で"Modernizing the Kabuki Tradition"と題して会見を開いた。

来年の十三代目市川團十郎白猿襲名に向け 「当然のことだが、父という存在は大変大きい。祖父である十一代目が早くにこの世を去ったので、父は10代で父を亡くした。歌舞伎の世界で、その年で後ろ盾を無くして大きな名跡を継ぐというのは、修行でも試練でもなく、それ以上に本当に大変なことがあったと推測する。その中で父は團十郎を襲名し、歴代の團十郎の中でもより長く名乗った。歌舞伎十八番、新十八番、そして市川家に伝わるその他のものを教わった。父や祖父は私の中で超えられない存在。だから襲名を発表させていただくと同時に"白猿"という俳名も名乗ろうと相談させていただいた。私の尊敬の気持ちが伝わったら良いなと思う。父は市川團十郎という名前を生前に継がせられないものかと考えていたが、それはできなかった。あと1年半弱。もう少し心の中で父に向き合っていきたい」と心境を明かした海老蔵。

「先人たちが懸命に作りあげ、繋げてきた伝統文化、古典が最も重要だが、時代も流れ、"判官贔屓"や"本音と建前"といった、日本人の美意識にも変化が起き、それらがエゴになってしまう可能性も出てきた。そこで私は古典の技術を使いながらも、若い方も楽しめるようなことを意識して、自主公演で『ABKAI』『古典への誘い』『六本木歌舞伎』など、若い方にも歌舞伎をもっと見ていただきたい、今まで愛していただいた方にもより楽しんでいただきたいという思いで行動してきた」「食事制限、ストレッチ、ランニング、体幹トレーニングは毎日。睡眠時間も仕事。入浴方法も仕事」と、若い世代や、増加する訪日外国人を意識した取り組みに意欲を見せた。

 会見では、日本のエンターテインメント界について「人生そのものが会社の所有物だし、歌舞伎にもそういうところがあると批判されることがある」という指摘も出た。

これについて海老蔵は「日本という島国の中では抵抗がないのかもしれないが、海外から見れば抵抗があるということを、特に経営している側、事務所のトップたちは認識しなければならないと思う。しかし、やはり海外の方々のそういう思考に大きく影響を受け、だいぶ変化も起きていると思うし、あと数年で体制が変わることになっていくのではないか。そして私も含めた日本のアーティストはそれに不満がある場合は違う世界に旅立って、経験を積まないといけないと思う。日本の芸能界にはお互いやらなくてはいけない壁がいっぱいある」とコメント。

そして自身について「歌舞伎の家に生まれたことは不安ではなかったか」と問われると「いくら先が決まっているからといって、いくら市川家の御曹司だからといって、成功者になるとは決まっていない。市川新之助になれるのか、海老蔵になれるのか。そしてまた團十郎というものになれるのか。私が怠っていてはなれないものだと教えられてきた。だから将来が決まっていることによって安心するということはほとんどなかった。ただ、決まっているからこそ、早くから準備できることが他の方とは違うこと。ストレスはあったかもしれないが、それが重荷になるという感覚はなかったし、持って生まれた宿命、自分で選んで歌舞伎の家に来たんだ、という認識に切り替えないといけないと思ってきた。自分に子どもが生まれたら、教育をどうしようかとも考えてきた」と明かした。

 また、團十郎襲名と同時に長男の勸玄くんが八代目市川新之助を襲名することについても、「私は3歳の頃、父に"お前は歌舞伎でやっていくのか?"と聞かれ、"ハイ"と答えてしまった(笑)。私自身はそこから歌舞伎の道が始まったが、息子の方は"やりたい""歌舞伎俳優になりたい"という思いを私が5歳の時よりも明快に持っている。歌舞伎を続けてくれること、つないでくれること。やりたくないと言い出したことも含め、強制しないよう、本当にやりたいと思うことをきちんと待てる環境を作ることが大事だと思っている。ありがたいことに、自分だけでなく、私や周りのセリフの意味も聞いてくることがあり、比較的前向きなのでいい環境だと思う」と話していた。

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