教室内で白人児童と黒人児童を分けて座らせた小学校に批判殺到(南ア)

1月9日に南アフリカでは公立学校の新学期がスタートした。新しい教室、新しい先生、新しい友達、すべてに期待を膨らませて新生活を始めた児童らの光景があちこちで見られた。しかしある学校の保護者が、チャットのグループに掲載した写真があまりにも人種差別すぎると物議を醸している。『News24』など多くの南アフリカのメディアが伝えた。

南アフリカ北西州にある「シュヴァイツァーレネケ(Schweizer-Reneke)小学校」でグレードR(年長組)の写真がクラスのグループチャットに投稿された。新学期初日の様子を心配する保護者らに「泣いている子はいませんよ」と伝えるために担任教師が撮影したものだった。しかし、それを見た黒人の母親が衝撃を受けた。クラスにいる18人の白人児童はテーブルを繋げてグループで座っており、我が子を含む4人の黒人児童は教室の端のテーブルに座っていたのだ。この写真が流出すると、事態は収拾のつかないほど大きな波紋を呼んだ。

ソーシャルメディアでは「この国ではよくあること」という意見もあれば、「教師と校長を解雇しろ」「学校の体制がおかしい」といった過激な発言も多くみられた。その後、黒人児童と白人児童が混ざって授業を受けている写真も公開されたことで、「あれ一枚だけで判断してはいけない」とする発言もあった。

翌朝、学校には野党EFFのTシャツを着た人々をはじめ、多くの人々が押し寄せた。なかには学校の柵をよじ登ろうとする者も現れ、警察官らが緊急配備された。子供の送迎に来た保護者の中には、防弾チョッキや銃を持って警戒する人もいたという。その後、北西州教育省が学校を訪れ、担任教師を停職処分とした。また南アフリカ人権委員会も、今回の件について慎重に調査を行うことを発表した。

学校は通常通り開いているが、自分の子供が騒動に巻き込まれることを恐れた保護者らが11日、我が子を登校させないという事態となった。

騒動となったクラスに我が子がいるという黒人男性は、登校初日に教室へ行くと黒人の子供だけが離れて座らされているのに気づいた。そこで教師に尋ねたところ、「肌の色が同じ者同士で仲良くなるようにしたかったから」という答えだったそうだ。授業の途中からは関係なく座るようにすると聞いた父親だったが、その日の授業終わりに教室を見たところ状況は変わっておらず、教師からの答えもなかったとのことだ。父親はショックを受けたものの、我が子により良い将来を歩んでもらうためにもこの学校で勉強してもらいたいと願っているそうだ。また、多くの黒人にとって第一言語ではないアフリカーンス語で授業を受けることは仕方ないが、肌の色でいまだに差別されるということに怒りを感じており、ある保護者は白人の子が黒人の子を蔑視していることが問題だと話している。

渦中の担任教師は、撮影した1枚がこれほどまで世間に影響を及ぼすと思わなかったのだろう、恐怖のあまり家族とともにこの町を去ったと伝えられた。この教師を知る保護者は「すべての児童を愛している先生だった」と弁護する一方、「自分の子供は『klein swartetjies(小さい黒いの)』と呼ばれたことがある」と抗議する母親もいた。

シュヴァイツァーレネケという町はケープタウンやヨハネスブルグのような大都市ではなく人口4万人ほどの小さな町であるため、未だにアパルトヘイトの影響を強く受けている保護者が多い。いずれにしても一番の被害者は、何も知らない5歳の児童らであろう。

画像は『The South African 2019年1月10日付「Schweizer-Reneke: Political parties blast school for “racial segregation”」(Twitter/@amokwena2)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

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