ビートたけし 大河「いだてん」で見せる“芸人魂”

 NHK大河ドラマ「いだてん」では、ビートたけし(71)が「落語の神様」古今亭志ん生、劇作家で俳優の松尾スズキ(56)が志ん生の最初の師匠の橘家円喬、俳優の森山未來(34)が若い頃の志ん生を演じている。

 撮影に当たり、落語と江戸ことばの指導を担当しているのが、落語家の古今亭菊之丞(46)だ。「たけしさんは落語もおやりになる方なので、教えて差し上げることはほとんどありません。多少イントネーションや言葉遣いを直すくらい」と話す。

 たけしはもともと志ん生に精通。子供の頃からラジオで志ん生を聴いて育ち、実際に生の高座を見たこともある。成人後も、落語の音源をほとんど入手し、最近では毎晩のようにその音源を聴いている。昨年6月にはその魅力を記した著書「やっぱ志ん生だな!」も出版した。多忙の中「いだてん」の出演を決めたのも、依頼された役が大好きな志ん生だったからだ。

 全盛期の志ん生は丸刈り頭だったが、たけしは地毛のまま出演。しゃべり方もまねをするのではなく、いつも通りの“たけし節”を披露する。その演技プランについて菊之丞に「志ん生のまねをしたら、最終話までもたない。オレの志ん生で行く」と話したという。その偉大さ、落語の本質を知っていればこその結論だった。菊之丞は「私も“なるほど、その方が自然でいいですね”と言いました。落語で大切なのは自然さですから」と語る。

 たけしと菊之丞が撮影の合間に繰り広げているのは落語談議。たけしは菊之丞に「志ん生が凄いのは、あれだけ偉い人が、偉そうにしゃべらず、観客のところまで下りてきちゃうところ、観客のふところに飛び込んでくるところ」と絶賛している。

 そんな志ん生の魅力をたけしが体現するかのようなエピソードがある。寄席のシーンの撮影でカメラが回っていない時、50人ほどのエキストラの観客を飽きさせないように毎回、違う小話を披露した。撮影現場に笑いが広がり、本物の寄席のような楽しい雰囲気になった。

 菊之丞は「たけしさんはお客さんを前にすると、燃えてくるようです。たけしさんに芸人魂を見せられています」と語る。たけしが生み出す志ん生に期待が高まる。

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