「幻のおかゆ駅弁」にマニア殺到。その味に思わず感涙/第54回駅弁大会レポ

日刊SPA!

2019/1/12 15:49



連日大賑わいを見せている「第54回元祖有名駅弁とうまいもの大会」。今日、ご紹介するのは、大会が始まる前にゲットした折込チラシを見て、いつ、手に取り、どこで食べようかと迷わせた一品である。「上州の朝がゆ」(群馬県 高崎線 高崎駅/450円)。そう駅弁界で唯一無二の「粥」。しかし、この駅弁は”幻の駅弁”と言われ、駅弁好きの間では一度は食べてみたいと言われる駅弁なのだ。

上越新幹線が開業する半年前の、昭和56年(1981年)10月に販売を開始したこの駅弁。高崎駅限定、7時~9時の朝限定、個数限定(駅構内の売店では10個程度しか入荷しないところも)と、非常に入手が困難なため「幻の駅弁」と呼ばれているのである。

そのプレミアムな逸品がとうとう大会初出場。調整元は駅弁界のレジェンド「だるま弁当」(同ブースで実演販売/1000円)を作る会社だ。新幹線で東京に通勤する人のため、かつ健康志向を先んじて「朝がゆ」の駅弁を開発したと言われている。今回大会の出店ブースには「朝がゆ」を求める人で朝から閉店まで行列が絶えない。

記者も開店と同時にさっそく列に並ぶ。ブースには巨大なポットが鎮座しており、職人さんが真っ白な粥をかき混ぜている。レードルでガバッとよそうと、熱々の粥を容器に入れていた。

代金を払い、箱を受け取ると、記者は会場内の人でごった返す「お休み処」をスルーし、脱兎のごとく京王百貨店の屋上に。この日は気温3度。開店前に1時間並んで、すっかり冷え切った体には堪える寒さだ。震える手で鮮やかな箱を開けると、牛丼店のような容器と納豆のパックのような容器が。蓋を開けるとふわっという湯気にのって、甘いお米の香り。えび、甘栗が具としてのっていて、粥のなかにはしらすが顔をのぞかせている。

納豆パックのほうは「付け合せ」。大根の味噌漬け、練り梅、そして塩が入っている。まずはそのままひと口。優しい味がジーンと五臓六腑に染み渡る。「こんなに粥って旨いのか……」。口から立ち上る湯気にメガネを曇らせつつ、練り梅をトッピング。酸味が加わってこれも旨い。周囲を見ると、同様に屋上で白い息を弾ませながら「上州の朝がゆ」を堪能する同士がいた。

真冬に新宿の高層ビルを眺めながら食べる「朝がゆ」。その妙味にリピートする人々が続々現れているという。幻の駅弁の販売期間は、大会前半の1/15(火)まで、連日限定300食。ド派手な駅弁もいいが、450円で楽しめる素朴な幸せ。持ち帰らず、熱々を現場でいただくのがベスト。ぜひ試してみてほしい。

取材・文・撮影/駅弁記者(参加=12年連続17年目)

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