なぜ山口真帆が謝らなければならないのか…現役メンバー、OG、メディア関係者、作曲家など、AKB関係者も続々と怒りを表明

wezzy

2019/1/11 21:45


 NGT48の山口真帆の暴行被害に対する運営側の対処が社会的問題へと発展している。山口真帆は昨年12月8日に男性ファンが自宅におしかけた事件について運営に対応を求めてきたが、1カ月間なんの進展もなかったと訴えていた。

この件が明るみになってから(1月8日深夜)、運営はコメントを出すこともないまま、10日のNGT48劇場3周年記念イベントを強行し、しかもその場で山口真帆に<この度はお騒がせしてしまって誠に申し訳ありません><先日もお伝えした通り、私にも守りたいものがあったから、このような形で皆さまに伝えることになってしまったことも、お世話になってる方々にも迷惑をかけることになってしまったこと、本当に申し訳なく思っております>などと謝罪のコメントをさせたのだ。

そもそも、運営側がコメントも出さずに公演を強行させたこと自体あり得ないが、少なくとも本来であれば山口真帆を舞台上に出す前に、NGT48劇場の支配人である今村悦朗氏が舞台に上がって状況説明すべき場面だっただろう。

しかし、今村氏は姿を表すこともないまま、謝罪させられたのは、暴行の被害を受けた山口真帆ただ一人だった。

イベントが終了してAKSはようやく今回の件についてコメントを出したのだが、それもお粗末なものだった。「なぜ山口からの訴えを1カ月も放置したのか」といった肝心な部分にはいっさい触れることもなく、また、記されていた再発防止策も「防犯ベルの支給」「各自宅への巡回」といった稚拙極まりないものだった。
指原莉乃が運営を猛烈に批判
 こういった状況にはファンのみならず多くの人から異論の声が上がっているのだが、それはAKB48内部やその周辺の人々も同じだった。

まず、HKT48の指原莉乃はツイッターで、「山口真帆の謝罪」という結論に至り、また、そのことに対してAKS内部で異論を出すことのできるスタッフがいなかったことに怒りを表明した。

<防犯ベル、わたしは怖くて震えて、取り出すことさえできないと思う。。
 ここまで大きな事件を彼女に謝らせる運営だとは思いたくないし、でも本人発信だとしてもこうなってしまったことを謝らなきゃ!と思って自分を責めているんじゃないかと心配です。そこで謝らなくていいんだよ!と言えるスタッフがいなかったこともどうかと思います。
 どうか彼女の気持ちの回復が少しでも早く訪れますように。同じことを繰り返してはいけない>
<メンバーはこれからも応援してください、としか言えないと思うしそれが気持ち的に絶対に正解だとおもうけど、運営側はそうあってはいけない。現状のままで応援してもらえるわけがないし、そんなこと思っているスタッフはいないと信じたいけど、このままで応援してもらおう!というのはおかしい>

元NGT48キャプテン北原里英も怒りの声
 これはOGも同じだ。NGT48立ち上げ時からキャプテンを務めた北原里英(2018年4月卒業)もまた、ツイッターを通じ、運営の結論に異議を唱えている。

<あなたは謝るべきではありません!
謝らないで。悪いことはしてないです。本当に!頭を下げるのは間違っています!わたしが悔しい。
犯人である男性に謝ってほしいわけじゃない。だけどこんなの変でしょ?絶対に間違ってる。もう本当に悲しい>

北原のこのツイートには、岡田奈々(AKB48、STU48兼任)、田中美久(HKT48)、篠崎彩奈(AKB48)といった現役のAKB48グループメンバーもツイッターで「いいね」を押しており、今回のNGT48運営およびAKSの対応には納得していない意思を明確にしている。

指原莉乃以外の現役メンバーは「いいね」を押す程度にとどまり、彼女ほど直接的に運営を批判するようなコメントはさすがにできないようだが、その代わり、48の姉妹グループを含め多くのOGが運営の対応に怒りの声をあげている。

NGT48のOGである大滝友梨亜は<何もしてあげられなくて本当にごめんね。私は今からでも遅くないならあなたを全力で守ります。頭をさげるのはあなたじゃないよ>とツイート、さらに、元AKB48・HKT48の多田愛佳は<なんでそうなるかね。納得いかないことばかりの世の中だね。ってセリフみたいなことを言ってみる>とつぶやいた。

元AKB48の増田有華はこんなツイートをしている。彼女は、プレゼントに盗聴器が仕掛けられていたり、勝手に転居届が出されていたりといったAKB時代のストーカー被害についてテレビで語ったこともあるが、今回問題となった「タレントを守らない運営の姿勢」というものは、昔から変わることなく残り続けている負の側面ということなのだろう。

<反省してないから、他人事だから、同じことが繰り返されるんだと思う。
騒ぎになってしまったし、取り敢えず表立って謝っとくかって。
 そんなのメンバーやファンの皆さんをバカにしてる。
 みんな馬鹿じゃないから分かるよねぇ。本音か嘘か、なんて。
 命を預かってる事を忘れないでほしいですね。これだけ大所帯なんだから、尚更>

AKB48グループとは深い付き合いのメディア関係者も失望感を表明
 今回の件については、当初は運営を擁護する姿勢のメディア報道が多く、いまだにメディアでは「AKBタブー」の存在があるのかと思われる部分もあったのだが、その一方で、AKB48グループと深い関わりのあるメディア関係者ほど、運営の姿勢に強い憤りを示すという傾向も見られた。

AKB48グループも多く連載をもってきた朝日新聞のアイドル取材班アカウントは<胸を張って、前を向いて欲しい。勇気をふりしぼって声を上げた人は、恥ずべきことなどないのだから>と、彼女の謝罪をもって幕引きを図った運営を批判。また、西日本スポーツ新聞でHKT48を担当している古川泰裕氏は<失望した。心の底から>とツイートした。

長年AKB48グループの取材を続け、「月刊AKB48グループ新聞」などに執筆している岡田隆志氏(スクランブルエッグ編集長)は<AKSに昔からずっと在籍している人は少なくなってきてるはずだけど、何かが起きたときの文章のお粗末さは昔から何も変わってないの本当に不思議なんだよね>と、AKSの企業体質を批判するツイートを投稿している。

デビュー以降AKB48グループを取り上げ続け、現在も連載ページをつくっている「週刊プレイボーイ」(集英社)の関根弘康氏は<峯岸さんのときとは違うよ。あれは恋愛禁止という村内のルール。今回は村の外の事件、大人が出るべき案件>と、AKSの責任者が誰も顔を出さない状況に疑問を呈した。
AKB48グループと関わりのあるクリエイターも山口真帆を擁護
 AKB48グループのメンバーたちと一緒に仕事をしてきた、お笑い芸人、ミュージシャン、映像作家なども、今回の運営の対応には、失望感と怒りを抱いている。

『AKBINGO!』(日本テレビ)のレギュラーMCを務めているウーマンラッシュアワーの村本大輔はこんなツイートをしている。

<家に知らない男がきて襲われることがどれだけ怖いか、仲間に裏切られたとなればどんなに不審になるか、大人が守ってくれないことがどれだけ心細いか>

AKB48グループに多く楽曲を提供してきた作曲家の外山大輔氏は<大丈夫。神様はちゃんと見てる>とつぶやき、NGT48のデビューシングル「青春時計」のリミックス「青春時計(豆腐メンタルRemix by tofubeats)」を手がけたDJ・音楽プロデューサー・トラックメーカーのtofubeatsは<人を駒やと思ってる事務所や会社の多いこと…>と、タレントを守らない運営を批判した。また、NGT48の3枚目のシングル「春はどこから来るのか?」のミュージックビデオを監督した映画監督の小林勇貴氏も<心の底から反吐がでるよ>と強い不快感を表明した。

山口真帆の騒動は海外にも広く拡散されている
 山口の騒動は海外にも広く知れ渡っており、中国のSNS「Weibo」では一時トレンド入りするほどの話題となった。イギリスの「Daily Mail Online」は「Japanese pop star apologises to fans...after SHE was attacked by two men who have been arrested for assault」と題された記事で、女性に対する人権蹂躙が公然と行われた日本の状況の異常性を伝えている。

海外のファンは「#JusticeForMahohon」というハッシュタグを付与して、彼女に謝罪をさせた運営に強い憤りを示しており、そこには日本語はもちろん、英語、韓国語、中国語、スペイン語、ロシア語、タイ語など、さまざまな言語が飛び交っている。

このような状況をファンも静観しているわけではない。オンライン署名収集サイト「Change.org」では「NGT48グループ今村支配人の辞職と運営スタッフに公式な場での謝罪を求めます。」という署名が行われており、1月11日13時現在ですでに1万筆を超える署名が集まっている。

NGT48運営およびAKSは、自らの下した判断のおかしさを認識し、しかるべき対応をやり直す必要がある。その作業を拒否するのであれば、メンバーはもちろん、これまでAKB48グループの活動を支えてくれたメディア関係者やクリエイターの信頼も失い、最終的には最も大事にしなければいけないファンすら去っていってしまうだろう。

(倉野尾 実)

当記事はwezzyの提供記事です。

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