「盾の勇者の成り上がり」岩谷尚文役・石川界人インタビュー【後編】「僕もいつかこういう娘がほしいなって思っちゃいました(笑)」

WebNewtype

2019/1/11 20:00

現在、好評放送中のTVアニメ「盾の勇者の成り上がり」。その放送を記念して、スタッフ&キャストによるリレー連載をお届けします。

第4回は、主人公・岩谷尚文役の石川界人さんインタビューの後編。放送されたばかりの第1話を振り返っていただいたほか、ヒロイン・ラフタリアとの関係性などについて語っていただきました。

――ついに第1話が放送されました。第1話を振り返ってみての感想はいかがですか?

石川 尚文が異世界を満喫しようとする中、急に裏切られてしまうので、やっぱり尚文のことを思うと「そりゃあ料理の味もしなくなるよな……」って、つらい気持ちになりました。あと映像を見て印象的だったのはマインですね。思いのほかかわいく描かれていてびっくりしました。台本やPVでの印象だけだと、「裏がありそうな雰囲気だぜ!」って疑ってかかってしまうんですが、最初はすごくかわいらしいんですよ。ヒロインにいてもおかしくないような魅力を感じました。ひどい女ですけどね!

――確かにそうですね(笑)。

石川 もちろん展開がどうなるかはわかっていたので、仲間になったマインの話を聞きながら、「コイツめ……」って思っていました。

――第1話前半の意気揚々とした尚文を演じる上で、どんなことを意識しましたか?

石川 尚文は異世界での冒険に胸を躍らせていましたが、演じる側は当然、期待するようなことにはならないと知っていますから、頑張って自分の心を明るい方向へ持っていくようにしていましたね。「自分は弱いとされる盾の勇者だけど、これからみんなを守るために盾をどんどん強化していくぜ!」って、ありもしないストーリーを勝手に想像して自分の士気を上げていました(笑)。

――ははは(笑)。石川さんはキャラクターに入り込んだ役作りをされるタイプなんですか?

石川 そうですね。以前は台本を読んで、先の展開がこうだからこう演じようと論理的に組み立てていくことが多かったんですが、今は大筋のキャラクターの方向性と、そのキャラクターが何を考え、どう思っているかという下地を把握して、あとはもう現場でキャラクターの感情や物語の流れに任せてつくっていくことが多くなりました。そのせいか、キャラクターが落ち込んだりすると自分も落ち込んでしまうんです。

――論理的に役を組み立てていくのと、キャラクターの感情に任せて演じるのではやはり全然違いますか?

石川 違いますね。ただ、役者によって演じ方に違いがありますし、どちらかが正解というわけではないんです。僕の場合は、先輩から「もうちょっと柔らかく考えて、自分の感性に従ってみたらどうだ」というアドバイスをいただいて、それも面白そうだなと思って、この1年、そういうやり方に挑戦しています。

――そのやり方はご自身に馴染んできていますか?

石川 振り返ると、もう少し頭を使って組み立てた方がよかったかなと反省することもありますが、演じている最中は楽しいですね。

――「盾の勇者」に関しては、尚文の感情にずっと寄り添っている感じですか?

石川 はい、あまり難しいことは考えず(笑)。もちろん、尚文が思慮深いタイプなので、そういう意味では僕も考えなければいけないことはたくさんありますが、だからと言って必要以上に考え込む必要はないのかなと。あくまでも役がどう考えているかを押さえておくことが重要なんです。

――また物語の話に戻しますが、第1話後半、尚文が裏切られるシーンについていかがでしたでしょうか?

石川 いわゆるCパートから物語の雰囲気も尚文自身もがらりと変化するので、わりと戦々恐々としていましたね。というのも、第1話が1時間ということもあり収録方法が特殊で、前半のA、Bパートを1日目、後半のC、Dパートを2日目にわけて収録したんです。2日目の収録はCパートの裏切られるシーンが最初でしたし、また新たなキャラクターを演じるような感覚だったので、気持ちを寄せていくのが大変でした。

――裏切られてからの尚文はすぱっと気持ちを切り替えていましたね。

石川 そうなんです。自分なりの方法で世界を救うと決意するのが結構早いんですよね。その頭の回転の早さ、切り替えの早さが彼の強みなんだろうなと感じました。

――ほかの四聖勇者やマイン、メルロマルク王のオルトクレイについてはどんな思いがありますか?

石川 尚文側の立場で考えると、当然「ふざけるな!」という気持ちになりますが、たとえばほかの勇者の視点で考えてみると、ああいう態度になってしまうのもわからなくはないんですよ。お互い出会って間もない関係ですし、だとすれば国より個人を疑ってしまうことだってあるかもしれない。すごく難しいなと思いました。

――そして、第1話の最後にはヒロインのラフタリアが登場しました。石川さんから見てラフタリアはどんな女の子ですか?

石川 ただただ、かわいいですね。まだ登場したばかりで怯えきった様子しか見せていませんが、今後、どんどんかわいらしい姿を見せてくれます。どこか動物的なかわいらしさがあって、僕もいつかこういう娘がほしいなって思っちゃいました(笑)。特にご飯を食べているときの表情がいいですよね。なんでも好きなだけ食べさせてあげたい。

――尚文とラフタリアは今後、どのような関係を築いていくのでしょうか?

石川 尚文はラフタリアを武器としてしか見ていないんです。自分の剣でしかない。でも結局、人のカタチをしたものに対して、完全に道具として扱うことができないんです。もともとすごく人がいいんでしょうね。四聖勇者やマインは憎いし、心の底から復讐を願っているけれど、完全な悪にはなりきれない。それが彼の人間臭いところであり、魅力的なところですね。

――どうしても持ち前の人のよさが出てしまうわけですね。

石川 そうなんです。手段を選ばずに生きていくという覚悟はできているし、誰かに優しくしようという考えもないけれど、もともとの気質がふいに見えてしまう。そういう部分にも注目していただきたいですね。

――お芝居で尚文の悪になりきれない部分は意識されているんですか?

石川 頭の片隅に置いておく、というくらいですね。尚文は自覚的に優しさを見せているわけではないですし、たとえば僕がラフタリアを人間らしく扱ったニュアンスを入れてしまうと、それは違うわけです。結果的に人のよさが見えさえすればいいので、そこはあまり意識しないようにして、ラフタリアとの掛け合いや状況に身を任せています。あとは監督や音響監督にどう聞こえていたかを確認させていただくくらいですね。

――では最後に、今後の注目ポイントを教えてください。

石川 手ひどい裏切りに遭い、人間不信になりなりながらも、尚文はここから這い上がっていくぞと前を向いたわけですが、この作品の怖いところは人間不信になった人間がさらに追い打ちをかけられるところです。今後のエピソードでまわりの人間がさらにひどく見えてくると思いますが、尚文自身はめげずに突き進んでいくのでぜひ応援していただきたいです。

そして、尚文側だけに立つのではなく、尚文にひどいことをする人たちの立場でも物語を見ていただきたいですね。より作品が面白くなると思います。よく見ると、彼らがたんなる悪者というわけではなく、実はちゃんと人間らしいところがあって、人間らしく尚文を叩いているだけなのではないかという解釈もできるんです。いろんな視点からこの作品を見ていただけたら嬉しいです。(WebNewtype・【取材・文:岩倉大輔】)

https://webnewtype.com/report/article/175633/

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