好感度芸人から破天荒芸人に逆戻り…!? 吉村崇「『又吉直樹のヘウレーカ!』を乗っ取るのが夢」

ピース・又吉直樹が日常に潜む疑問をひもとく「又吉直樹のヘウレーカ!」(毎週水曜夜10:00-10:45、NHK Eテレ)。これまでたくさんの専門家の力を借りて数々の疑問の解明に挑んできた同番組だが、ナビゲーターの又吉と共に、番組の雰囲気を和らげる役割を果たしているのが、陽気な声でナレーションを務める平成ノブシコブシ・吉村崇だ。

ザテレビジョンでは今回、吉村崇に直撃インタビューを敢行。ナレーターという一歩引いたポジションから見た番組の魅力から、“まったん”と呼ぶ盟友・又吉との思い出話まで、大いに語ってもらった。

■ あくまでも、まったん(又吉直樹)の友達の目線で、独り言を言ってる感覚です

――2018年4月から放送が始まり、約8カ月が経ちましたが、吉村さんのナレーションも好評を博していますね。

「おかげさまで、割と評判がいいと言いますか。SNSにも、『ナレーションも楽しく聞いてます』みたいな声が結構届いてますね」

――ナレーションのお仕事の楽しさと難しさを教えてください。

「あんまりやったことがない仕事なので楽しいんですけど、やっぱり難しいですね。僕は北海道出身なので、気付いてない訛りが出てしまったりして、プロのナレーターの方はすごいんだなぁって、改めて思います。でも、本編の映像を見ながら、『まったん(又吉直樹)って、こういうことに興味があるんだ』とか、『今日は疲れ気味かな』とか(笑)、彼の志向だったり、テンションの違いが、だんだん分かるようになってきて(笑)。そういう、まったんのちょっとした変化が見られるのも楽しいですね」

――以前、又吉さんにお話を伺ったときは、「テーマが難しくても、吉村くんがその状況を全体で見ていて、ナレーションでツッコんでくれたりするので、ありがたい」とおっしゃっていました。ご自身でも“視聴者の目線”を意識しているのでしょうか?

「いや、全く考えてないです(笑)。僕はあくまでも、まったんの友達という目線で、強いて言うなら、一人でテレビを見ながら独り言を言ってる感覚、ですかね。もちろん台本はありますし、伝えなければならない情報はちゃんとしゃべりますけど、場面によっては『ここはフリーでお願いします』というところもあるので、そこは割と好きなようにしゃべらせてもらっています」

■ いい意味で、Eテレっぽくない番組だと思います

――難しいテーマも分かりやすくかみ砕いて解説してくれるところが番組の大きな魅力ですが、ナレーターという立場から見た「ヘウレーカ!」という番組の魅力は?

「普段だったら出会わないような内容が多々あるんですよね。例えば、町中に生えている雑草にスポットを当ててみたり(2018年4月4日OA「なぜ植物はスキマに生えるのか?」)。あと、アリのことばっかり追いかけてる専門家の方がいて、アリの話をしだしたら興奮しちゃうんですよ。面白いですよね」

――特に印象に残っている回は?

「そのアリの回(2018年4月25日OA「サボる“アリ”はいないのか?」、2018年6月6日OA「なぜアリは行列するのか?」)も面白かったし、『魚も迷子になりますか?』(2018年8月1日OA)も印象に残ってます。魚の通り道のことも考えながら、河川が作られているんだっていうことを初めて知りました。

この番組は、一見すると難しいテーマも多いんですけど、難しいことを難しくならないように伝える努力をしているんです。そのためのスタッフさんの努力も感じますし、まったんも、難しいことをかみ砕いて、うまく伝えているなって思います。だから、単純な教育番組ではないですよね。いい意味で、Eテレっぽくない番組だと思います」

■ 最近は、NHKと民放が逆転してるんじゃないかとすら思いますね

――そもそも、なぜ吉村さんがナレーターに選ばれたのでしょう。起用理由はお聞きになりましたか?

「聞いたことはないんですけど、まったんと仲がいいからじゃないですか?(笑) あと、テーマが割と硬いから、崩せる人が欲しかったのかも。

最初にスタッフさんから『普段、又吉さんを何と呼んでいますか?』って聞かれて、『“まったん”です』って答えたら、『それで行きましょう!』って、喫茶店で話してるような感覚で決まったんですよ(笑)。この番組のナレーションはそんなふうに、会議でああだこうだみたいに逆算で考えていくというより、その場のノリで決まっていく感じはありますね」

――従来のNHKのイメージとはずいぶん違いますね。

「そうですね。Eテレは、かつて『NHK教育テレビ』って言ってましたけど、見る側にも知識がないとだめなのかな、若者が見て分からないんじゃないかな、みたいなイメージがあったような気がするんですよ。でも、例えば2018年の『新語・流行語大賞』の候補を見てみると、NHK発信の言葉がいくつもありますよね。それってきっと、NHKという放送局が、僕ら世代でも楽しく見られるような番組を作る努力をしてきたからだと思うんです。むしろ最近は、NHKと民放が逆転してるんじゃないかとすら思うこともあって。NHKで昔やってた健康とか生活の情報を今は民放の番組が取り上げていて、民放で昔やっていたような自由度の高い番組が、今はNHKで作られてて。NHKのチャレンジ精神を感じますね。あと、あれも…何でしたっけ、『みつかるEテレ』っていうキャラクターの…」

――キャンペーンキャラクターの「ミッツ・カールくん」ですね。

「そう、それ! 謎のシュールなキャラクターで面白いですし、昔のNHKでは出てこなかったような発想を楽しんでる感じがしますね」

■ 番組で取り上げてほしいですね、“まったんはなぜお金を払わないのか?”って(笑)

――又吉さんとは、芸人養成所のNSCで同期だった、いわば“盟友”ですが、当時から親しかったのでしょうか。

「同期で同い年なんですけど、親しかったのかなぁ…(笑)。みんな、とんがってましたからね。本来の関係性だったら、逆だと思うんですよ。まったんがナレーションをつけてくれて、俺がギャーギャー騒いでる、みたいな。ライブもずっと一緒にやってきましたけど、俺が表に立って、まったんがボソっとツッコむ、という感じでしたし」

――又吉さんは先日のインタビューで、吉村さんとご飯を食べに行った話もされていましたよ。

「そうそう、二人でお寿司を食べに行ったんですよ。お互いにシャイなので、熱く語ったりとかはないですけど、まったんは変わってないですね。芸人になってから18年間、全く変わっていないまったんとは逆に、ゴロゴロ変わったのが僕で(笑)。性格が真逆だから相性がいいのかも。

僕はずっと、まったんみたいな仕事はできないと思っていたんですよ。小説を書いたり、少ない言葉数でセンスのあるフレーズで笑いを取るっていうのは絶対できないんだろうなって。そしたら、この前のご飯のとき、まったんが『俺も吉村くんみたいな感じで笑いは取れない』と言ってくれて。一応、評価はしてくれているんだなと(笑)。

でもね、その時の支払いは僕がもったんですよ。後輩とか他の同期の芸人には結構おごってるらしいんですけど、なぜか僕にだけは一切お金を払おうとしないんですよね、昔から。飲み物一つ買うにしても、『今、1万円札しかないわ』とか言ってきて(笑)。『ヘウレーカ!』でもぜひ取り上げてほしいですね、“まったんはなぜお金を払わないのか?”って。専門家を呼んで、科学的に(笑)」

――それだけ吉村さんのことを信頼している、ということなんでしょうか。

「信頼なのかなー。いつの間にか出来上がってしまった関係性でしょうね。いや、でも不思議なもんですよ、まったんはともかく、僕みたいな小汚い芸人が、こうやってEテレさんに出させてもらえるなんて…(笑)」

■ すぐに好感度なんて下がりますよ。根は悪いやつですから

――でも最近は好感度急上昇ですよね。「金曜☆ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)のドッキリ企画で、渡辺直美さんが連れてきたニセの彼氏に、まるで直美さんの父親のような真剣な態度で接した吉村さんの姿に、称賛の声が集まっています。

「確かにめちゃくちゃ反響ありましたけど…。まぁ、すぐに好感度なんて下がりますよ。根は悪いやつですから」

―― また、「水曜日のダウンタウン」(TBS系)では、生放送中に不審者が映り込んでくるというドッキリ(「生中継先に現れたヤバめ素人のさばき方で芸人の力量丸わかり説」)に、見事な対応を見せて、芸人としての腕が評価されました。

「あれもたまたまですよ。でも、よく考えたら、若い頃は相方(徳井健太)と一緒に、海外の部族の村に行くロケをよくやってたんですね。あのときは周りは、とんでもないじゃじゃ馬しかいませんでしたから(笑)、それと比べたら、あれくらいの不審者だったら大丈夫かなって。そういう意味じゃ、まったんだって、本性は角材持って奇声を上げる不審者とそう変わらないような気もするし(笑)」

――ちなみに相方の徳井さんは、「ヘウレーカ!」について何かおっしゃっていますか?

「特に何も言ってこないですね。ただあいつ、Eテレがめちゃくちゃ好きなんですよ! 楽屋に入って来たら、まずテレビのチャンネルをEテレに変えて、爆音で見てますから。ひょっとすると、俺がナレーションをしているっていうことに気付かないまま『ヘウレーカ!』を見ている可能性はありますね(笑)」

――それでは最後に、読者、視聴者へのメッセージをお願いします。

「近年、NHK Eテレでまれに見る、好き勝手やってる番組です(笑)。Eテレの歴史の変わり目になる番組かもしれませんから、ぜひ見ていただきたいなと。それと、この前の放送(2018年11月28日OA「なぜ恋はさめてしまうのか?」)で、石田純一さんがゲストにいらっしゃったんですが、これをきっかけに、芸能人の方がゲストで来ることが増えるかも。いや、僕の願望も含めてですけど、朝ドラの番宣とかで役者さんが来たりしたら面白いなって(笑)。『ヘウレーカ!』って、そういう自由な感じも全然ありの番組だと思うので」

――では、吉村さん個人としての展望は?

「夢は、番組を乗っ取ることですね。ぜひ『吉村崇のヘウレーカ!』をやってみたいなと。まったんには、ナレーションをやってもらいます(笑)」(ザテレビジョン)

https://news.walkerplus.com/article/175233/

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