2018年一番胸熱だったテック界7つの変化

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Image: Donald Davis/NASA

未来を語るより目の前のカオス。

宇宙合金やAR/MRで未来に羽ばたく1年になると思ったら大外れで、2018年は「今のままでは社会崩壊待ったなし」という問題が一気に噴出する1年になりました。

「そろそろなんとかしないと本気でマズい」という声が社会、議会、業界内部でも高まって、テクノロジーが生んださまざまなひずみをなんとかしようとする動きも出ています。それを中心に最注目な変化を7つピックしてみました!
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PalmのPalm
Image: Sam Rutherford/Gizmodo US

スマホ中毒が真剣に語られた今年、画面から逃げたい人のために生まれたのがPalmの新「Palm」です。米Gizmodo編集部で新製品を全員褒めることってまずないのだけど、これは全員絶賛でした。コンパクトにまとめつつも、Androidはフルに使えて、ゲームなどの邪道な使い方をすると3時間ちょっとで電池が死にますが、普通に通話して音楽聴く程度の使い方なら丸1日もちます。すばらしい。カメラさえよかったら今すぐにでもiPhoneから乗り換えて、スクリーンタイム削減の実験に参加してみたいですね。今のところは米Verizonのみで子機扱いなので、単品で発売希望!

期待しすぎに注意:名誉挽回で踏ん張れパーム! これでコケたら、他社も追随をやめちゃうよ!
プライバシーを守るテック
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Image: Platinum Games

個人情報リーク続きの1年で、そこに新たな商機も生まれています。たとえば11月にAppleに買収されたAI新興企業「Silk Labs」もプライバシー重視が最大の武器で、個人情報をなるべくローカルで処理して、クラウドにアップロードする情報を最小限にとどめているのが特徴です。IoT端末のプライバシー保護強化の取り組み、他社にも拡大するといいですね。何かあってからじゃ遅いので。

期待しすぎに注意:「IoT」と「クラウド」と「ビッグデータ」は三位一体なので、1年で逆転はなさそう。
ゲームストリーミング
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「アサシン クリード オデッセイ」をProject Streamでプレイ中
Image: Google

SONYのPlayStation Nowとかですでに実現していますが、古いゲームですら遅延などが生じてしまう問題を克服しようとする新たな動きも出ています。Googleが10月に発表した「Project Stream」では目下、ユビタスの新作ゲーム「アサシン クリード オデッセイ」をChromeブラウザでだれでもプレイできる無料トライアルを実施中。KOTAKU編集員が試してみた印象はおおむね良好でした。

日本では任天堂Switch向けにも同じゲームがリリースされています。5月の「バイオハザード7」に続くSwitchのクラウドゲーム第2弾。XBox OneやPlayStationの処理力の限界に挑むクラスのゲームがSwitchでできてしまうのは、大きなチェンジ!

期待しすぎに注意:ストリーミングの定額サブスクリプションで業界が潤うとは限らないし、ネット通信速度に地域的なバラつきがあるのも課題。
5G
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Image: Qualcomm

ネット通信速度といえば、今一番胸熱なのは5G! 2019年は5G元年と呼ばれてます。

アメリカではAT&Tが4Gを「5G Revolution」と宣伝しちゃったせいで、「どうせまた5Gと言いつつ4Gなんでしょ!」となかなか信じてもらえないんですが、米Verizonが本格導入を進めており、5G対象エリアかどうかを確認できるページも公開中です。今月はMotoloraが世界初の5Gスマホ「Moto Mod」のデモをマウイ島で行ないました。まあ、島の5G通信はまだ130~140Mbpsなので、ネットからではなく会場のサーバーからのダウンロードで、しかもファイルは影で圧縮されていたことが後でわかってしまいましたが。

まあ、でも、そういうもどきの段階を経て、来年はいよいよ2時間の映画を3秒でダウンロードできる時代、オンラインのマルチプレイヤーのVRゲームを100億FPSでプレイできる時代がきますよ! まあ、100億FPSってのはウソだけど、MR(複合現実)、自動運転車、データ量がかかるIoT端末の普及に弾みがつくことは確かでしょう。2019年、全員に影響がある動きです。

期待しすぎに注意:ネットが速くなれば世界がバラ色になる…とは限らないけど。
リアルタイム翻訳
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Google「Pixel Buds」
Image: Adam Clark Estes/Gizmodo US

Googleが2017年に売り出した「Pixel Buds」はまったく使いものにならないゴミ端末と言われましたが、Google Assistantのリアルタイム翻訳をなめちゃいけません。Googleは今ものすごい勢いでソフトウェア開発に注力しているので、いつ満足できるレベルのものが出てきてもおかしくない感じですよ。他社が先に実現して、AppleやMicrosoftに買収される可能性も十分あります。

期待しすぎに注意:通訳抜きでトランプとプーチンが自動翻訳で密談したら、携帯から流出しちゃったり、新たな火種が生まれそうですよね…。
立ち上がる社員
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Image: Gizmodo US

テクノロジーの定義を辞書で引くと、「知識の実用化によってもたらされる能力 」とあります。今年は、みんなで束になれば要求は通るという知識にハイテク業界の人たちが目覚めて、それをアクションにつなげた1年でもありました。

GoogleではAIの軍事利用に抗議してGoogle社員数十人が集団辞任し、セクハラ提訴を禁じる示談強要ポリシーの撤廃を求める全世界ウォークで山が動き、中国市場の検閲付き検索マシンの開発に社内で反対署名が起こって中断したり。テック大手は国家や法を超越したモノポリー国家みたいなところがあるので、こういう社員の存在は貴重です。

期待しすぎに注意:企業もやられっぱなしで引き下がるとは思えないので報復が心配。
もうひとつのインターネット
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ティム=バーナーズ・リー
Image: Getty

掃きだめのようになったネット。情報と富の集積の道具になったネット。これを一番悲しい思いで見つめているのはインターネットの父、ティム=バーナーズ・リーです。「自分が夢見たネットはこんなものじゃない」と、新しいインターネット「Inrupt」を発表しました。

Inruptで氏が実現しようとしていることはただひとつ。自由とデータを個人の手に取り戻すことです。

権力分散のアプローチはほかにも玉石いろいろあって、一番注目されているのは、ブロックチェーンですけど、根本は大体同じです。「P2P通信とローカルアプリを使って企業を排除し、個人情報は持ち主が管理する」ということ。そうすれば情報の検閲も一極集中もないし、もしかしたらみんなが無料でアップしている情報が収入源になることだって考えられます。

1年というスパンではとても成しえない大きな動きですが、今年は中堅で働く人たちも「これでいいのかな」と疑問を感じ、WhatsApp創業者、Instagram創業者が親会社のFacebookに抗議して辞めるというメガ級の辞任が現実に起こった年でもありました。間違いは間違いとわかった時点で正すという人たちがいる限り、理想のインターネットを求めるムーブメントが消えることはなさそうです。

期待しすぎに注意:何個インターネットをつくっても、結局は支配者の手に落ちて元の木阿弥になってしまう不安。われわれ自身の手で掃きだめにしてしまう不安。

当記事はギズモード・ジャパンの提供記事です。

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