自閉症の7歳児の母、郵便受けに匿名の手紙「子供の叫び声にうんざり」(ニュージーランド)

自閉症といってもその症状は様々だが、近隣住民がうるさいと思うほどの大声を出してしまう子を抱える親にとっては、神経を使う毎日を過ごさなければならず容易ではないだろう。このほどニュージーランドに住むひとりのシングルマザーが、新年早々に心無い手紙が届いた。『NZ Herald』『Mirror』などが伝えている。

ニュージーランドのネーピアに住むアナ・グレイさん(28歳)は、年明けの翌日に郵便受けを見て心が塞いだ。

現在のアパートに住んでまだ8か月というシングルマザーのアナさんは、自閉症の息子ウィレム君(7歳)を非難する手紙を受け取った。そこには匿名でこのように書かれていた。

「あなたが子供の叫び声を止めないのなら、私が児童福祉課に連絡してあなたたちのことを通報します。私たちはあなたの家から聞こえる叫び声にうんざりしています。このことは大家にも連絡します。」

アナさんが地元メディア『NZ Herald』に語ったところによると、ウィレム君は5年前に自閉症と全般的発達遅延であると診断されたそうだ。ウィレム君は突然大きな声で叫ぶことがほぼ毎日で、「近隣住民が苦情を言うのも理解できる」とアナさんは言う。しかし匿名でこのような苦情を寄越されることは、アナさんにとって日々の困難な状況に余計なストレスを増やすだけに過ぎない。なお、アナさん一家が住むアパートの大家はウィレム君の事情を知っているが、これまで一度も苦情を寄せたことはないそうだ。

「他人にとっては不快に感じるであろうことも私は十分理解しています。私でさえ不快に思う時がありますから。面と向かって言ってくれたら私もきちんと説明できるのに、匿名だと誰が手紙を寄越したのか見当もつきません。」

その後、アナさんはFacebookにウィレム君の騒ぎについて謝罪したが、「私たちは状態が改善されることを願って日々生活している」と綴っている。実際にウィレム君への対応がだんだん手に負えなくなってきており、今は小児科医に診せる順番待ちをしていると話すアナさんは、求めている援助がもうすぐ得られる可能性もあり、そうすれば状況が改善されるのではと期待している。

ウィレム君の他にも3人の子供をひとりで育てているアナさんにとっては、ウィレム君が抱える問題と日々対峙していかなければならないことはとても大変と心情を吐露している。ウィレム君を外に連れ出しても、叫ぶ姿を見た周りの人はヒソヒソと囁き合ったり文句を言ったりと更に状況が複雑になることから、一家はほとんどの時間を家の中で過ごしているようだ。ウィレム君が唯一落ち着く時は、アナさんの携帯電話を借りて好きな「Minecraft(マインクラフト)」のゲームをしている時だけだという。

「他の人にとっては完璧でなくても、ウィレムは私にとっては完璧で、私は息子を愛しています」と言うアナさん。このニュースを知った人からは、「近所の人が理解してくれないのなら引っ越すしかないのでは。自閉症の子供は騒ぐと落ち着くまでに時間もかかるし難しいからね」「子供のせいでもないしこの母親のせいでもないけど、隣の部屋で始終叫び声をあげられたらやっぱりキツいって。うるさい部屋の隣に住みたいとは誰も思わないだろ」「でも母親はできる限りのことをしているんじゃない? 母親が一番それに耐えていると思う」「匿名で手紙を寄越すっていうのは思いやりがないし臆病だと思う。近所の人も問題なら直接話に行けばいいのに」といった声があがっている。

画像は『NZ Herald 2019年1月2日付「Solo mum from Napier distraught after anonymous note from neighbour」』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

当記事はテックインサイトの提供記事です。

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