武井壮が”卓球界の宣伝マン”として大活躍! 2018年のスポーツメディアを総ざらい

日刊サイゾー


 平昌冬季五輪にサッカーロシアW杯、100回目の夏の甲子園に平成最後の日本シリーズ……と、ほかにも数え切れないほどのビッグイベントめじろ押しだったスポーツ界。2020年東京五輪も刻一刻と迫る中、2018年のスポーツメディアはどんな動きを見せていたのか?1年前に本コラムで予想した内容(参照記事)と比較しながら振り返ってみたい。

■卓球界の宣伝マンになった武井壮


 18年のスポーツメディア注目点として筆者が挙げたことのひとつが、「卓球界の“広告塔”は誰になる!?」というものだった。日本勢が世界を相手に好成績を残すだけでなく、秋からは「Tリーグ」も開幕するなど、ますます盛り上がりを見せる卓球界。だからこそ、その伝え手が重要になる、と感じていた。

その意味で、まさに「卓球界の広告塔」として名乗りを上げたと言っていいのが、4月からBSジャパン(現・BSテレ東)の卓球情報番組『卓球ジャパン!』のMCに起用された武井壮だ。

振り返れば、武井は以前から卓球界に熱視線を送っていた。16年には「Number Do」の企画でリオ五輪メダリストの水谷隼と“ガチンコ対決”。その水谷を当時13歳の張本智和が破った17年には「張本智和恐ろしいな。。水谷隼の卓球を僅か13年にしか満たない人生で破るなんて。。スポーツには時にそんな奇跡の産物が現れる」と、卓球界の新星登場に興奮気味につづったツイートがスポーツ紙で報じられたこともあった。

そして今年、満を持しての『卓球ジャパン!』MC起用だ。また、同じ4月にはNHK『武井壮のパラスポーツ真剣勝負』でもパラ卓球に挑戦するなど、一気に卓球色を強めた印象だ。

武井のほとばしる卓球愛はまた別の機会に紹介したいが、ここでは18 年、武井が記したツイートから、その熱の一端を紹介したい。

《しかし卓球は厳しい過酷なスポーツだ。20年以上必死に積み重ねてもほんの0.1グラムボールに加える力が変わるだけで0.01秒タイミングが前後するだけで勝敗が変わってしまう。だからこそ日本代表東京五輪金メダルを願うよな。でも日本が破れたらそれ以上積んだ相手も讃えたい。全アスリート素晴らしい!》

■各局・各競技で熱かった「振り返り企画」


 18年のスポーツメディア予想でもうひとつ挙げたのが「2018年は、過去を振り返る絶好の機会」ということだった。

センバツ甲子園が90回、夏の甲子園が100回記念大会で、おまけに松坂世代20年。サッカーでもJリーグが25年目。W杯に初出場してからちょうど20年。さらに5月以降、盛んに取り上げられたのが、「平成最後の…」という平成振り返り企画だ。

各局が放送した「視聴者投票によるスポーツ名場面」のランキングがまったく違うなど、見比べる楽しさもあった。また、テレビ朝日が1月に放送した『ファン1万人がガチで投票! プロ野球総選挙』では、投手部門で大谷翔平が1位を獲得。「歴代選手も含めたランキングで、この順位はおかしいのでは?」と、野球ファンの間で物議を醸した。この声を受けたわけではないだろうが、12月24日に『プロ野球総選挙~レジェンド選手編』を放送。回を重ねて精度も上がったのか、前回よりも概ね好評の声が大きかったように思う。

もちろん、ランキングで誰もが納得するものを作ること自体、どだい無理な話なのだが、だからこそ、ファンを失望させない“説得力”が必要になってくる。平成の残り4カ月、こうした振り返り企画は、さらに増えることも予想される。それだけに、各局・各制作サイドが“説得材料”をどう用意し、表現するのかにも注目してみるのも一興だと思う。

また、サッカー界の振り返り企画で秀逸だったのが、ネットメディア「フットボールチャンネル」の不定期連載「フリューゲルスの悲劇:20年目の真実」だ。厳密にいえば17年から始まっていた企画ではあるが、Jリーグ発足から5年ほどで起きた「横浜フリューゲルス消滅」という一大事件からもう20年。今だからこそ語れる当事者たちへのインタビューは、W杯前後にサッカー熱が乱高下した2018年にこそ読むべきものだったと感じている。

スポーツの振り返り企画、というと華やかな側面や偉大な記録ばかりを照らしがちだ。だが、こうした「負の側面」もまた語り継いでいかなければならないと、あらためて感じ入った次第だ。

■「Amazonプライムvs NHKスペシャル」の重厚企画比べ


 ランキングもの、ダイジェストものが増える昨今のメディアにおいて、「そうは言ってもスポーツの魅力を知るにはやはり密着ドキュメントもの、徹底的に取材対象者(対象試合)を深く掘り下げたものだよなぁ」とあらためて感じさせる素晴らしいコンテンツにも、この1年でいくつも出会うことができた。

代表例として挙げたいのが、Amazonプライム限定配信の『All or Nothing(オール・オア・ナッシング)』。ひとつのチームに1年間密着して、アスリートや指導者たちの舞台裏の姿をつまびらかにする人気シリーズだ。これまで、NFL、大学フットボール、ラグビー(オールブラックス)ときて、この夏からは待望のサッカー編「マンチェスター・シティの進化」がリリースされた。

これまでのシリーズも軒並み高評価だったが、サッカー編もまたコアなファンたちが納得する出来。年末年始の一気見にオススメしたいコンテンツだ。来年はぜひ、野球編など他競技への展開を増やしてほしいと願うばかり。

そんなAmazonプライムに対抗できるのは、やはりNHK。先日放送されたロシアW杯・ベルギー戦の徹底検証『NHKスペシャル ロストフの14秒 日本vs.ベルギー 知られざる物語』や、平成振り返り企画第一弾として放送された『NHKスペシャル 平成史 第1回 大リーガーNOMO~トルネード・日米の衝撃』をはじめ、さすがの取材力とうならされるものが多かった。

東京五輪が近づき、ますます視聴者の期待値もリテラシーも高くなる2019年、こうした重厚な企画がさらに増えていけば、スポーツファンにとっても実り多き1年になるのではないだろうか。

(文=オグマナオト)

当記事は日刊サイゾーの提供記事です。

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