ローラの“政治的発言”に非難轟々、「CMタレントは発言するな」というバッシングの異常性

wezzy

2018/12/28 00:05


 モデルのローラが沖縄県名護市・辺野古の埋め立て問題に言及したことが、芸能界で賛否両論を呼んでいる。いや、どちらかといえば「否」が多い。ローラはかねてより社会問題について発言を繰り返してきたが、そのたびに批判の的となっているような状況だ。

12月18日、ローラはインスタを更新し、<We the people Okinawa で検索してみて。美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう>と投稿。フォロワー520万人を誇るインスタでは、約2日間で4万人を超える署名が集まったという。

これを受け、23日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)では、ローラの“政治的発言”に対してコメンテーターたちが否定的な意見を述べた。デーブ・スペクターは、「ローラは好きですよ、昔から」としながらも、「どこに住んでいるのか分からない、何になりたいか分からない。(ローラの)仕事は今結局、全部CMタレントなんですよ。果たして、リスクの高い発言はすべきかどうか」「ローラの立場を考えると必然性を感じない」と批判をまくしたてた。そのうえでデーブは、「事務所やスポンサーに配慮すべき」という趣旨での苦言を呈した。

他方、テリー伊藤は「この程度の発言でコマーシャルをおろす会社ってなんなの?」と反論。「辺野古の問題に関して発言したことが、勇気がある」と、ローラを支持する姿勢を見せた。

しかし、西川史子は「そんな勇気いらない」とばっさり。「芸能人だろうが誰だろうが発言するのは自由」としながらも、「沖縄の問題って環境問題だけではないですから。普天間どうするの、これからどうするのってそこまで考えて言ってるんならいいですけど」「勉強してからちゃんと言うべき」と、終始険しい表情だ。

また、堀江貴文は「政治的な発言をするのはいいと思うんですよ。でも、言った以上は責任を持ちましょうね。批判を浴びるのも覚悟したほうがいい」「あの発言をすることによって絶対あの問題は膠着する。(僕は)それがベストとは思わない」と主張した。

一方、藤田ニコルは「私だったら、国際問題をツイートするときはマネージャーさんに確認するのかな」としながらも、「ローラさんのつぶやきがきっかけで知れる問題はめちゃくちゃあります」と、ローラの意識の高さに感謝を示していた。
ローラの政治的発言、ネットでは「ファッションリベラル」「セレブぶるな」
 同番組では、タレントが“政治的発言”をするのは是か非か?――――という問題をめぐって激論が繰り広げられていたが、このテーマは同業者の関心を買ったようだ。

25日、高須クリニックの高須克弥院長がツイッターを更新。ローラの発言について『サンジャポ』での一幕を含めて言及し、<テリーさんのおっしゃる通りスポンサーの自由です。僕なら降ろします>とツイートした。これに対し、ウーマンラッシュアワーの村本大輔は、<ローラの件。スポンサーの頭が高い。稼がせてやってんだから対等だろ。おれにスポンサーは誰もついてないけど。。>と反発。こちらは例のごとく、炎上している。

一方で、ネットでの一般人の反応はというと、ローラの行動を支持する声もあるものの、批判的な意見も多い。たとえば「スポンサー様に喧嘩売っちゃったね」「もうローラに仕事はないでしょ」と、なぜか業界人の理論に同調する意見のほか、「おバカキャラなのに余計なことに口出すからこうなった」「もうCM以外で見ないしな~このまま干されるかもね」「ファッションリベラル」などと、揶揄する声もあがっている。芸能人が政治的な“意識高い発言”をするのが気に食わない……というのが、大方の意見なのだろうか。とくにローラはバラエティ番組で人気を博したキャラクターゆえなのか、「セレブぶるな」との反感も買っている。

ユニセフ1000万募金でも批判 世間は「おバカでかわいいローラ」でいてほしい?
 「おバカキャラ」「タメ語キャラ」としてブレイクし、そのイメージがいまだ定着しているローラだが、2016年頃にはすでに環境や貧困問題について関心を示していた。

「ViVi」(講談社)2016年1月号に掲載されたインタビューのなかで、ローラは次のような思いを口にしている。

<事務所に入った時に社長さんに話した夢というか、最終的な目標があって――。お金がなくて勉強できない子供たちってまだ世界にたくさんいて、その気持ちは私もすごくよくわかる。自分が苦労してきた部分でもあって、私にとってはすごく現実的なことだから。そういう人たちの役に立ちたいの。ずっとその想いは変わってなくて、これからはもっと積極的にやっていきたい>

この言葉は、現在のローラの行動につながっている。2017年には所属事務所・リベラとの独立トラブルもあったが解決し、近年のローラはSNS上で自然問題やエコに関する提言を繰り返している。ローラの言葉には一貫性があり、「急にセレブぶって、表面的にエコを呼びかけている」わけでは決してない。

しかし、ローラが社会的な問題について口にするようになると、前述のようにバッシングを受ける傾向にある。今年8月、ローラはユニセフのイベントに参加し1000万円を寄付した。インスタグラムで<わたしはいま頭の中が子供達や動物の幸せと地球をまもることでいっぱいです><今回は自分ができる事として1000万円を寄付する事にしました>との文章を投稿したが、これを「セレブ気取り」と皮肉るようなネットニュースが報じられる。するとネットでは「おバカキャラで売ってきたのに急に意識高い」などと、なじる声が相次いだ。

彼女に「おバカでかわいいローラ」でいてほしい“世間”が、彼女の成熟をバッシングしていることは明らか。また、ローラの主張は彼女のファンには直接届いているだろうが、マスメディアを通じた一般層には、歪められた情報が届いているのではないか。

今回の辺野古埋め立て問題の一件も、まさかの大騒動を巻き起こしたが、ローラが訴えたかったであろう問題について、『サンジャポ』では議論していない。芸能界においては「タレントの“政治的発言”」に収束されて論争のネタにされるばかりだ。

誰かのひとつの行動に対し、人それぞれの捉え方があるのは当たり前のこと。辺野古の新米軍基地についてもさまざまな意見があり、自然環境問題だけでなく、国防、外交、地域住民の住環境や職……非常に複雑な問題が絡み合っており、あちらを立てればこちらが立たずで20年にわたり難航してきた。「美しい海を守るため、基地移転をやめるようホワイトハウスに呼びかけよう」というのは、そのうちのひとつの立場をとっているにすぎない。だが、「お前がこの問題について発言するな」というバッシングが起こることは、それ自体が異常である。

『サンジャポ』においてテリー伊藤は「この程度の発言でコマーシャルをおろす会社ってなんなの?」と疑問を呈したが、まったくそのとおりだ。ローラは差別や偏見を垂れ流したわけではないし、暴力に訴えたわけでもない。発言したこと自体を咎められる謂れはないはずだ。

当記事はwezzyの提供記事です。

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