部下にキレても時間のムダ。部下の4タイプ分類別“伝わる話し方”

日刊SPA!

2018/12/8 08:50



何度言っても、部下が動かない、同じようなミスをする――とボヤく管理職のみなさん。それは、部下のせいでなく、あなたの伝え方が悪いのかもしれない。

部下への指導は「言っている内容が正しい」からといって伝わるものではない。伝え方がその人の性格、特性にあっていないと、心に響かなく、ムダになってしまう。とはいえ、部下の価値観や嗜好、性格というのは、何となくは分かっていても、どんな伝え方が適切かはよく分からないという人も多いだろう。

◆行動特性で人間を4タイプに分けるソーシャルスタイル

そこで役立つのが「ソーシャルスタイル」だ。

「ソーシャルスタイル」とは、人間の行動を「自己主張度」と「感情表現度」の2つの尺度で測り、その結果から行動特性を4つのタイプに分ける方法だ。1968年にアメリカの産業心理学者のデビッド・メリルとロジャー・リードが提唱し、今では広く知られている。

『簡単なのに驚きの効果 「部下ノート」がすべてを解決する』の著者である望月禎彦氏(人事政策研究所代表)は、このソーシャルスタイルで部下のタイプを見極める方法を同書で紹介している。上司が部下に何かを伝えたいとき、各タイプにあった表現に変えればいいだけなのだ。

ではさっそく、その方法を解説しよう。

◆会話の様子で、部下のタイプを見極める

<①自己主張度が高いか低いかを見極める>

・話す速さ(ゆっくり/速い)

・話す量・発言(少ない/多い)

・声の大きさ(小さい/大きい)

・話すときの手の使い方(強調的に使わない/強調的に使う)

・姿勢(身を乗り出さない/身を乗り出す)

・視線(合わせない/合わせる)

以上の6項目から判断していく。部下をよく見て( )内の/で挟んだ前と後ろどちらに当てはまるかを普段の会話から判断。

前が多い=自己主張度が低いタイプ、後ろが多い=自己主張度が高いタイプとなる。

もし、前と後ろの数が3つずつで同数の場合、最後に「会話のときに聞くタイプかしゃべるタイプか」で判断する。聞くタイプ=自己主張度が低いタイプ、しゃべるタイプ=自己主張度が高いタイプだ。

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<②感情表現度が高いか低いかを見極める>

・表情(硬い/柔らかい)

・姿勢(硬い/リラックス)

・手の動き(あまり動かさない/よく動かす)

・話の材料(事実やデータを使う/人の意見やエピソードを使う)

・話し方(単調/抑揚がある)

以上の5項目で、( )内の/の前か後ろのどちらが多く当てはまるかを見る。

前が多い=感情表現が低い、後ろが多い=感情表現が高いということだ。

◆部下の4つのタイプ別、マネジメントの仕方

さて以上の結果から「感情表現度、自己主張度がともに低い」「感情表現度は低いが、自己主張度は高い」「感情表現度は高いが、自己主張度は低い」「感情表現度、自己主張度がともに高い」の4つのタイプに分け、そのタイプにあった伝え方を意識することが大切だ。

●アナリティカル(自己主張度が低い・感情表現度が低い)

特徴は、控えめ、とっつきにくい、粘り強い、慎重に綿密に計画する、決定に時間をかける、形式や論理理論派で物静かなタイプだ。

このタイプは、冒険することを嫌うタイプなので、感覚的なアドバイスは効果なし。リスクや弱点が最小になるような提案をしつつ、それをすることの長所と短所をしっかり示すようにする。結論を急がせないほうがいい結果につながる。

●ドライビング(自己主張度が高い・感情表現度が低い)

行動が早い、成果にこだわる、冷たく見える、独立心が強い、競争心が強い、論理やデータを重視する特徴がある。納得したら行動が早いこのタイプは「なんとなく○○だと思う」というアバウトなアドバイスは受け入れられない可能性が高い。そのため「○○だから○○」という成果の裏づけが必要になる。素直にうなずかないときは、納得する材料を再度集めて改めてアドバイスをするのがよい。

●エミアブル(自己主張度が低い・感情表現度が高い)

このタイプの特徴は、親しみやすい、協調的な態度、相手の主張を受け入れる、依存心が強い、世話好き、人との関係を重視するなどがあげられる。とにかく行動することへの安心感を与えてあげることが大事。周囲のみんなが支持している方法だとか、成果が出るまで私も応援するという意思表示が重要になってくる。

●エクスプレッシブ(自己主張度高い・感情表現度が高い)

気持ちや考えを素直にあらわす、直感的に行動する、熱中しやすい、形式にこだわらない、周囲から認められたがる、表現が豊かで話し好きといった特長を持つ。

このタイプは、アドバイスを受け入れるかどうかも即答してくれるので、上司としてはラクといえばラクだが、どんな効果的なアドバイスだったとしても、心が動かないとまったく反応してくれないこともある。個人を優先するところがあるので、アドバイスを聞くとあなたにとって得になる、インセンティブがもらえるなど、周囲から評価されるとか、自尊心をくすぐってあげるような伝え方をしたい。

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もちろん、「ソーシャルスタイル」はあくまで一つの目安。これを活用してアプローチしてダメだったら、それを部下ノートに記録して、次のアプローチを考えてみる。その蓄積こそが、部下を指導するための自分だけのノウハウになるのだ。

<文/日刊SPA!取材班>

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