ハンガーにもイノベーションが到来。フックがなくなるなんて…

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Photo: 野沢朋央

闇に浮かび上がるこの半透明の物体群、何に見えますか?

これは「頭脳職のための機能服」を標榜するTEÄTORA(テアトラ)が新しく作ったハンガーなのです。
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Photo: 野沢朋央

その最大の特徴は、このフォルム。

第一にフックがありません。

ハンガーといえば、まず服をかけるための肩を模した形状があり、そこにフックが生えているのが当たり前です。しかし「NEODYMIUM HANGER(ネオジムハンガー)」は、“すべての磁石の中で最も磁力が強い”と言われる「ネオジム磁石」を首の部分に搭載。

それによりスチール製のバーに磁力でくっつけて陳列することが可能となりました。
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Image: TEÄTORA

しかし「磁石を使ったハンガーというのは、すでに存在しており、これが初めての製品というわけではありません」と話すのは、TEÄTORAのデザイナーであり、このハンガーのデザインを手がけた上出大輔さん。

ウッドのハンガーを排除することを目的に、2018年2月渋谷区神宮前にオープンしたフラッグシップ・ショップのミニマリスティックなラック用に、この新しいハンガーを制作したそう。

そこで上出さんが意識したのは「無機質と有機質の交配」というコンセプト。
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Photo: 野沢朋央

設計には、数々のアニメ作品などのフィギュアを手がけてきた1000toysの戸張雄太さんを迎え、あえて足し算的なアプローチで臨んだというのが、このハンガーの第二の特徴である「遊び心」の部分。

ハンガーの肩の部分には、対荷重のためにパーテーションが必要とされます。
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Photo: 野沢朋央

そうした構造上の制約を逆手に取り採用されたのが、透明のボディとハニカム構造のパーテーション。

これによって強度の実現と同時に、生物的な意匠がハンガーに加えられることになりました。
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Photo: 野沢朋央

そしてさらにこだわりが表現されているのが、フックを廃することで可能となった複数のハンガーをスタッキングできるシステマチックな構造。運搬時に省スペースで済むだけでなく、まるで肋骨や魚の骨を思わせるルックスがなんとも美しい仕上がりになりました。

シンプルなショップ空間、そして機能美を追求した洋服に対し、無機物と有機物の中間のようなフェティッシュな感覚を加える「NEODYMIUM HANGER」。

残念ながら現在のところ商品化の予定はないとのことですが、このハンガーが持つ遊び心は“ミニマリズムや合理性の果てに、なぜか不合理が生まれてしまう”という問題への一つの回答として機能するかもしれません。

そして今後TEÄTORAでは、この金型を使ったプロダクト制作の経験を生かした洋服作りも進めているのだそう。もともとプロダクトを作る感覚を取り入れて洋服を作っていた同ブランドだけに、今後よりエッジーでイノベーティブな洋服が生まれることへの期待が高まります。

Source: TEÄTORA

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