【米ビルボード年間ソング・チャート】数々の新記録を叩き出したドレイク首位、ポスト・マローン/カーディ・B大健闘

Billboard JAPAN

2018/12/6 15:30



2018年の年間ビルボード・ソング・チャートは、ドレイクの「ゴッズ・プラン」が首位に輝いた。

2018年1月19日にリリースされた同曲は、翌2月3日付チャートでNo.1デビューを果たし、通算11週の首位をマーク、TOP10には26週ランクインするロングヒットを記録した。スポティファイでは、テイラー・スウィフトの「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」がもつ1日あたりの再生回数を抜く430万回を記録。アップル・ミュージックでは、リリース当日(19日)におよそ1,400万回再生され、こちらも歴代の初日再生回数を更新した。1位獲得総週、ストリーミングの記録更新、チャートイン回数からみても、この曲が年間1位を獲得するのは予想通りだったといえる。

ドレイクは、「ゴッズ・プラン」以外にも、10週連続の1位を記録した「イン・マイ・フィーリングズ」が9位に、通算8週(非連続)をマークした「ナイス・フォー・ホワット」を11位にランクインさせ、年間TOP20に3曲を送り込む快挙を達成した。2018年は、彼のタイトルだけで29週も首位を独占していたというから驚かされる。この記録は、2004年にR&Bシンガーのアッシャーが打ち出した28週を上回る、歴代単独1位。

これら3曲の他にも、ドレイク自身のプロデュースによりデビューした米メンフィス出身の新人ラッパー、ブロックボーイ・JBの「ルック・アライヴ」(最高5位)が23位、リル・ベイビーとのコラボ・ソング「イエス・インディード」(最高6位)が25位にランクインするなど、フィーチャリング・アーティストとしてクレジットされた楽曲も上位にランクインさせ、100位内に計8曲を送り込んでいる。3曲のNo.1ヒットが収録された5枚目のスタジオ・アルバム『スコーピオン』(6月発売)は、今年の年間アルバム・チャートで2位にランクインする大ヒットを記録し、まさに“2018年の顔”ともいえる活躍をみせた。

昨年“2017年の顔”といえば、「シェイプ・オブ・ユー」が年間チャートを制したエド・シーランだが、その2017年に引き続き、今年も年間2位に「パーフェクト」をランクインさせている。この曲は、「シェイプ・オブ・ユー」含む自身3作目のスタジオ・アルバム『÷(ディバイド)』からの4thシングルで、2017年9月の発売から徐々に人気が上昇し、同年12月23日付チャートで1位に到達した。大ヒットした理由として、12月1日にリリースされたビヨンセとのデュエット・バージョン、同月15日に発売されたアンドレア・ボチェッリによる「パーフェクト・シンフォニー」の2バージョンによるリミックスのヒットが挙げられる。エド・シーランは、2015年の2位を獲得した「シンキング・アウト・ラウド」、前述の「シェイプ・オブ・ユー」に続く3曲目の年間TOP3入りを記録した。なお、『÷(ディバイド)』は昨年の年間アルバムで4位、今年は5位に2年連続でTOP10入りしている。

2018年は、34週連続でラップ・ソングが首位を独占するなど、ヒップホップ・アーティストによる活躍が目立った1年だったが、年間TOP10をみてみると、エド・シーランの他にも計5組のポップ・ロック系のアーティストがランクインしていて、結果的には“ラップ勢の独占”ではなかったことがわかる。

3位にランクインしたビービー・レクサとカントリー・デュオ=フロリダ・ジョージア・ラインによるコラボ・ソング「メント・トゥ・ビー」は、2017年10月の発売からジワジワ順位を上げ、2018年2月17日付チャートで9位まで上昇した後、計31週TOP10にランクインし続けるという驚異的なロング・ヒットを記録した。ビービー・レクサにとっては初、フロリダ・ジョージア・ラインは2013年9位にランクインした「クルーズ」以来5年ぶり、2曲目の年間TOP10入り。この曲の最高位は2位だが、年間チャートでは“何週チャートインしたか”が、上位にランクインできる条件となっている。実際、2週間の1位をマークしたチャイルディッシュ・ガンビーノの「ディス・イズ・アメリカ」は、チャートイン回数が少なく、年間チャートでは51位と順位が低い。

4位にはカミラ・カベロの「ハバナfeat.ヤング・サグ」がランクイン。首位獲得は1週のみだが、この曲も昨年9月の発売から長期にわたってランクインし続け、TOP10には通算23週居座るロングヒットを記録した。「ハバナ」が収録されたデビュー・アルバム『カミラ』もアルバム・チャート1位を獲得し、カントリー・シンガーのケーン・ブラウンを招いた2ndシングル「ネヴァー・ビー・ザ・セイム」(最高6位)も、年間18位にランクインする大ヒットとなった。ケーン・ブラウンは、ロング・ヒットを記録した自身のシングル「ヘヴン」も53位にランクインさせている。カミラが所属していたガールズ・グループ=フィフス・ハーモニーからは、ノーマニ・コーディとR&Bシンガーのカリードによる「ラブ・ライズ」(最高9位)も年間19位にランクインしている。

今年、ドレイクに勝るとも劣らない大活躍をみせたのが、【FUJI ROCK FESTIVAL '18】で初来日を果たしたポスト・マローン。5位には、8週連続の1位をマークした「ロックスターfeat. 21サヴェージ」、6位には同1位獲得の「サイコfeat.タイ・ダラー・サイン」(2週)がランクインし、TOP10以下にも現在ヒット中の「ベター・ナウ」が13位、前作『ストーニー』からのシングル「アイ・フォール・アパート」が39位にランクインしている。ポスト・マローンの年間TOP10入りは、昨年10位にランクインした「コングラチュレーションズfeat.クエイヴォ」に続く2年連続、3曲目の快挙。3曲のヒット曲が収録された2ndアルバム『ビアボングズ&ベントレーズ』は、今年の年間アルバム・チャートで3位にランクインした。

女性ソロ・アーティストとして今年最も活躍したのが、フィーメール・ラッパーのカーディ・B。7位にランクインした「アイ・ライク・イットfeat.バッド・バニー&J.バルヴィン」(1週)と、10位にランクインしたマルーン5の「ガールズ・ライク・ユーfeat.カーディ・B」(7週)がいずれもNo.1を獲得し、ドレイク、ポスト・マローンに続き年間TOP10に2曲をランクインさせる躍進をみせた。TOP10以下にも、ブルーノ・マーズの 「フィネスfeat.カーディ・B」(最高3位)が14位、G・イージーの「ノー・リミットfeat.エイサップ・ロッキー&カーディ・B」(最高4位)が30位、両者のバトルも話題となった、ニッキー・ミナージュとミーゴスのコラボ曲「モータースポーツ」(最高6位)が34位と、計8曲をランクインさせたカーディ・B。「アイ・ライク・イット」や、54位にランクインした自身初のNo.1ヒット「ボーダック・イエロー」含むデビュー・アルバム『インヴェイジョン・オブ・プライバシー』も、年間アルバム・チャートで6位にランクインする大ヒットを記録した。元夫・オフセット率いるミーゴスも、ドレイクとのコラボ・ソング「ウォーク・イット・トーク・イット」(43位)など、計4曲をランクインさせている。

前述の「パーフェクト」や「ネヴァー・ビー・ザ・セイム」、「ガールズ・ライク・ユー」のように、ジャンルをクロスオーバーしたアーティストによるコラボ曲が流行したのも、2018年の傾向といえる。その中でも、ゼッド、マレン・モリス&グレイのコラボ・ソング「ザ・ミドル」は、最高位が5位ながらも年間9位にランクインした、今年を代表する1曲。意外ではあるが、3者にとって年間TOP10入りは(いずれも)初となる。以下、マシュメロ&アン・マリーの「フレンズ」が26位、G・イージーとホールジーによる「ヒム&アイ」が45位、セレーナ・ゴメス&マシュメロの「ウルヴス」が60位、カルヴィン・ハリス&デュア・リパの「ワン・キス」が67位にランクインするなど、“フィーチャリング”ではなく、“ウィズ(with)”で表記されたコラボ・ソング(デュエット)によるヒットも多かった。

12位にランクインしたジュース・ワールドの「ルシッド・ドリーム」や、女性R&Bシンガー=エラ・メイのデビュー曲「ブード・アップ」(15位)、最高位11位ながらも年間21位と大健闘したバージィの「マイン」など、新人アーティストたちの楽曲も多数ランクインしている。ラップ勢では、前述のブロックボーイ・JBやリル・ベイビー、何かと世間を騒がせているシックスナインは、31位に「FEFE feat.ニッキー・ミナージュ&マーダ・ビーツ」、56位に「ガンモ」の2曲を送り込んだ。クリスチャン・ラッパー=NFの「レット・ユー・ダウン」(29位)、リル・パンプの「グッチ・ギャング」(44位)、リッチ・ザ・キッドの「プラグ・ウォーク」(57位)など、いわゆる“一発屋”とされるラッパーのタイトルも多くみられ、ヒップホップ・シーンの入れ代わりのはやさを物語っている。今年の6月に死去したエクスエクスエクステンタシオンは、17位の「サッド!」他3曲をTOP100にランクインさせた。

ロック・バンド最多ランクインは、22位の「サンダー」はじめ計4曲を送り込んだイマジン・ドラゴンズ。最高位を記録したのは、通算7週間のNo.1をマークしたマルーン5の「ガールズ・ライク・ユーfeat.カーディ・B」(10位)で、彼らは58位の「ウェイト」、89位の「ホワット・ラヴァーズ・ドゥfeat.シザ」の計3曲をランクインさせている。その他、33位にランクインしたポルトガル・ザ・マンの「フィール・イット・スティル」や、自身初のTOP10入りとなったファイヴ・セカンズ・オブ・サマーの「ヤングブラッド」(36位)など、ロック勢も貢献したが、ヒップホップやR&B系アーティストと比較すると、やはり少ない。

『レピュテーション』が年間アルバム・チャートを制したテイラー・スウィフトは、24位にランクインした「デリケート」1曲のみとシングル・チャートでの活躍はイマイチだった。また、ショーン・メンデス(46位)やサム・スミス(49位)、チャーリー・プース(65位)など、シングル・ヒットの多いソロ・アーティストたちが失速したのも、今年の傾向。セレーナ・ゴメスやデミ・ロヴァートといった人気ポップ・シンガーも、今年は大ヒットと呼べるようなタイトルをランクインさせられず1年を終えた。

Text:本家一成

◎【Billboard Hot 100】2018年年間チャートTOP10
1位「ゴッズ・プラン」ドレイク
2位「パーフェクト」エド・シーラン
3位「メント・トゥ・ビーfeat.フロリダ・ジョージア・ライン」ビービー・レクサ
4位「ハヴァナfeat.ヤング・サグ」カミラ・カベロ
5位「ロックスターfeat.21サヴェージ」ポスト・マローン
6位「サイコ」ポスト・マローンfeat.タイ・ダラー・サイン
7位「アイ・ライク・イット」カーディ・B feat. J.バルヴィン&バッド・バニー
8位「ザ・ミドル」ゼッド、マレン・モリス、グレイ
9位「イン・マイ・フィーリングズ」ドレイク
10位「ガールズ・ライク・ユー」マルーン5feat.カーディ・B

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